都営地下鉄大江戸線に実現した「子育て応援スペース」について、都議会一般質問で質問をしましたのでご報告します！
子育て応援スペースを提案するきっかけ
そもそもこの取り組をするきっかけは二つありました。
①神田沙織さんのTwitterの投稿
神田さんは、お子さんを保育園に預けるのに電車を利用せねばなりませんでしたが、満員電車の車内でベビーカーで乗車していることを怒鳴られたのだそうです。このツィートが議論を巻き起こしました。(2018年当時)
②企業内保育所を作っても「電車で通園できない」
2018年はまだ都内の待機児童問題が深刻でした。丸の内周辺で企業内保育所の整備を進めたものの「電車が危険で子連れで出勤ができない」という理由で利用者が少ないという実態があり、「子どもと安心して電車に乗れるようにできないだろうか」とのお声をいただきました。
これらが「子育て応援スペース」を都営地下鉄に設置することを提案したのがきっかけとなりました。
子どものいる人ら約1000人にアンケートを実施し、９割以上が「電車や地下鉄が子どもにとって危険な状況だと感じる」と回答しました。
これらを踏まえて、都民ファーストの会東京都議団として小池百合子都知事への要望をしました。未就学児を育てる議員がとても多い事や、荒木ちはる代表がとても子育てを応援してくれていることで、仲間の議員らが力強く後押ししてくれました。
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2019年7月から運行開始
小池百合子都知事から、都営地下鉄大江戸線に設置することが答弁されて、2019年７月から試験的に子育て応援スペースが導入されました。
運行開始の日は、小池都知事と前出の神田沙織さんが一緒に電車を視察し、多くの取材をいただきました。「きかんしゃトーマス」が大胆に装飾されたスペースです。
このスペース付近では、確実に周りの方々が温かく見守ってくださると思います。ただそれだけではなくて、都営地下鉄では、合わせて啓発活動をすることで「子どもと安全に移動できる社会」のために尽力してくれています。
都議会一般質問：都営地下鉄全線に拡大に向けて！！
運行開始の翌年2020年2月28日の都議会一般質問で、都営地下鉄の全線に拡大するよう要望と質問をしました。
大江戸線以外は民間鉄道会社に接続しているので、東京都だけの判断では決められません。答弁では、大規模な利用者アンケートを実施すること、民間鉄道会社と話し合いながら拡大していくことが示されました。
＜龍円質問＞
親子の安全な移動についてです。去年の七月に都営地下鉄大江戸線にきかんしゃトーマスが装飾された子育て応援スペースが登場すると、メディアで紹介されたり、SNSで話題になるなど反響がありました。私も息子と一緒に乗りましたが、目が輝いて、笑顔のひとときになりました。
都は、反響を受けて、(2020年)2月1日から子育て応援スペースを設置した車両を3編成から7編成に増やしましたが、これまでに寄せられた意見がどのように反映されているのか、また、この取り組みを広げていくために、都営地下鉄線が乗り入れしているほかの鉄道会社とのコミュニケーションをとり、理解を促進するとともに、東京全域で親子が安心して移動できる支援の輪を広げてほしいと思いますが、見解を伺います。
＜東京都交通局長答弁＞
子育て応援スペースについてでございますが、都営地下鉄では、昨年7月から大江戸線三編成で、子育て応援スペースを設置した車両の運行を開始いたしました。
運行開始後、子育て世代としては「本当にありがたい」といった感謝や賛同などの好意的なご意見とともに、運行本数の拡大とわかりやすい運行時刻への要望が多く寄せられました。
そこで、2020年2月1日より、設置車両を7編成に拡大いたしまして、一部の列車を(通園などで利用する人などのために）毎日同じ時刻で運行するなど、お客様の利便性を高めました。
来年度(2021年）は、今後の子育て支援の取り組みに生かしていくため、幅広い方々を対象に調査を行うとともに、これらの調査結果をもとに、乗り入れしている他の鉄道会社との協議を進めてまいります。子育てをする方々が、公共交通機関を利用しやすい環境づくりに取り組んでまいります。
今後、東京都交通局は子育て応援スペースに関する、数万人規模の大規模な利用者調査をして、本格実施に向けて動き始めるそうです。
その調査結果を踏まえて、都営交通が乗り入れしている京王線や京成線とも話し合いをスタートして、都営地下鉄の全線（新宿線、浅草線、三田線）にも拡大していく方針を示してくれました。
今後が楽しみです！
