本日は新しく製作したレゴトレインをご紹介します。

 

 

 

 

 

キハ55系気動車です。このキハ55と言う車両は

国鉄が準急列車用に開発した気動車で、デビューは1956年となります。

 

それまでは蒸気機関車と客車で運用されていた列車を

このキハ55で置き換え、性能面でもサービス面でも十分な内容だった為、

全国に多くの準急列車が運行される様になり、また高速運転も可能だった事から

日本の鉄道における動力近代化に大きく貢献しました。

 

キハ55系にはベースとなるキハ55形の他に、1エンジンのキハ26形、

キロハ25形、キロ25形、派生形のキユニ26形等があります。

 

 

 

 

 

 

 

左がキハ55形、右がグリーン車と普通車の合造車両であるキロハ25です。

 

 

さて今回最も悩んだのは車体の色です。

デビューから暫く経った後は一般的な国鉄色(クリーム+赤)として

運用されていましたが、デビュー当時は準急色と言う淡い黄色の塗装でした。

レゴで言うと一番近い色は“イエローイッシュグリーン”かと思いますが、

こちらの色のブロックは種類が限られる為、現実的ではありません。

 

 

そうなると“タン”が一番近くなりますが、これでは国鉄色との違いが

表現できません。よって今回は思い切って黄色にしてみました。

この辺りは解釈の違いで賛否があると思いますが、

急行用でもなく、普通車でもない“準急用車両”と言う存在感は出ていると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

キハ55。デビュー当時の初期型(1次車)を再現しました。

車体は準急色で、窓はバス窓。さらにタイフォンは屋根上に

剥き出しの状態で搭載されています。

2次車からはこのタイフォンはヘッドライト側面に装備される様になり、

キハ21などと同じようなスタイルになります。

また4次車からは窓がバス窓でなく、一段上昇窓に変更になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キロハ25。窓下の帯の色が異なりますが、

赤が普通車で水色の部分がグリーン車となります。

3等級制時代は2等車+3等車、後に改変されて2等級時代になると

1等車+2等車となりました。1等車の座席は回転クロスシートだったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

早速本線へ。まだ動力ユニットを搭載していないので、

走行する際はキハ21に助けてもらっています。

 

今回準急色を黄色という解釈で製作しましたが、

色合いの問題だけでなく、全面の表現も関係しています。

前面窓には旧窓ブロックを使用しましたが、このブロックのタンはありません。

キハ55の四角い前面形状にはこの旧窓が一番似合うと思いましたから

車体の色も必然的に黄色となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

歴代の気動車達と並ぶキハ55。

 

キハ55の活躍は北は北海道から関東圏、四国、九州と全国で活躍しました。

驚くべきは北海道での運用。キハ55は耐寒構造ではないものの、

函館本線の急行「すずらん」で運用されたり、室蘭本線の「ちとせ」、

羽幌線の急行「はぼろ」等に運用されました。

 

流石に厳冬期には運用が難しく、本州に送り返されたそうですが

中には無理をして冬季も北海道で運用されていた車両があったそうです。

さらにキハ56と併結され運用に就くことも多かったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

準急列車の廃止、さらに急行用気動車であるキハ58系の開発などもあり、

徐々に姿を消して行ったキハ55。北海道や東北では遅くまで

急行列車と混結され運用されていましたが、

1987年の国鉄民営化前に全車が廃車となってしまいました。

 

惜しむべくは保存車が1両もないこと。北海道あたりでは

1両くらい残っても良さそうでしたが…。

 

 

キハ55系の完成で、我が家の気動車ラインナップもだいぶ充実してきました。

キハ21、キハ22、キハ56、キハ40等々。

気動車は編成を比較的自由に組めるので、色々な編成の車両を楽しみたいですね!