コロナが最高潮の猛威を振るい始めた2~3年前、日本は再びペットブームの兆候がありました。
私たちの立場でも、里親会を開催しなくても次々と保護犬への里親希望が来たり、センター収容犬も以前よりぐっと減りました。
ペットショップで展示されている子達の販売値がどんどん上がり、数年前の2倍、3倍で売られている子達も目にしました。
一気にブームに乗った子達が5~6年後に放棄されることのないように、願っています。
さて、今回は直接は関係ないかもしれませんが、そうも言えない放棄犬の引き取りをしています。
■2023年3月12日放棄犬の引き取り
【2023放棄-02】中型mix♀サリ
推定年齢4歳、体重9.2キロ
実はこの子、数年前の当会卒業犬です。
飼い主さんはコロナ禍で自営業でのお仕事が出来なくなり、家を売却するとのことでした。
コロナによる深刻な経済の行き詰まりの時期を見てきたので、これは何とも言えない状況だと思っています。
それでも
飼い主さんには、10歳になる先住犬がいるそうです。一生懸命2頭で一緒に住める家を探したそうですが、みつからなく放棄せざるを得なかったと聞いて・・・
今まで家族と思って一緒に幸せに過ごして来たのに、突然、放棄されて、今までと全く違う生活をせざるを得なくなった子。
1週間、血便が続いているのは、あまりにもショックが大きすぎたからでしょう。
どうしても犬目線になってしまう私。
2頭一緒に住める家がなかったなんて、今の日本であるのかな。
住む地域を変えるという選択肢より、犬を捨てることが優先されてしまったことに、悲しさを覚えます。
人間の子供だったら、そういうわけにはいかないよね。
人間の子供でもそうせざるを得なかったという事情なら、私は納得するかもしれません。
サリには元の生活を忘れて、立ち直ってもらうために、名前を変えてつけました。
今度こそ、終生責任を持って下さ里親さんのお申し出がありますよう、願っています。
預かり先はうすきさんです。
■2023年3月16日放棄犬の引き取り
【2023放棄-03】シーズー mix♂ 真之介
推定14歳 体重6.6キロ(痩せ気味)
両目とも見えていなく、心雑音あり、精巣腫瘍の可能性あり、重度の歯周病だそうです。
この子の元飼い主さんは、重度の精神障害で61歳にして施設に入ることになってしまったそうです。
この方にとって犬は生き甲斐だったそうですが、この子を飼い始めた頃は、まさかこの年齢で自分が介護になるとは思っていなかったと思います。
最近、介護が必要な高齢者が抱えるペットについて、福祉事務所の方の会議(ヘルパーさんなど20人ぐらいの)に参加依頼がありお話させていただきました。
ヘルパーなどをされている方々は例外なく、人間の方に重きを置いて見ているので、あくまでもペットは飼い主さんの生き甲斐として、できるだけギリギリまで傍に置いてあげたいと思っているようでした。
そこに、ペット目線の私が参加した訳なのですが、この子のように、もう14歳になってから放棄、となって、それで保護団体に預ければいいという考え方は困る。ペットも介護となるような年齢で捨てられても、新しい飼い主がそう簡単につくわけではない。家族など、ペットのお世話を引き継いでくださる方を探すのはまずすることですが、万が一見つからないのなら、ペットが残されたときのことを考えて、もっと早くに(ペットがもっと若いうちに)飼い主さんに放棄の説得をしてあげるのが親切だ・・・という発言をしました。
この時は、皆さん、ペット目線の意見は今まで考えもしない発言だったそうですが、前向きに受け取っていただけました。
まだまだこういう世の中だから、高齢者に捨てられる子は後を絶たないんだと思います。
今回の子は、依頼主が施設に入ってしまった直後から、ヘルパーさんがこの子をベランダで預かっている(まだ3月上旬は寒かったと思います😢)ということだったので、急ぎ引き取ることになりました。
あぷりこっと母さんプチ預かり後、まゆつんさんに移動しています。
応援よろしくお願いします。
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