【若紫28-2】☆疑問・反語の識別☆
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を賜り、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬、物の怪による夕顔の急死…。光源氏の恋は成就することなく、尽きせぬ恋慕を重ねていくのでした。
ただ今、第五帖「若紫の巻」です。夕顔が亡くなった翌年、光源氏18歳の3月(春)に、瘧病にかかって、その加持祈祷のために、北山に訪れます。そこである僧都の屋敷を垣間見ることとなります。
【今回の源氏物語】
「…かの国の人にもすこしあなづられて、『何の面目にてか、また都にも帰らむ』と言ひて、頭も下ろしはべりにけるを、…」
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☆ 古文オリジナル問題~疑問・反語~☆
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「…かの国の人にもすこしあなづられて、『何の面目にてか、また都にも帰らむ』と言ひて、頭も下ろしはべりにけるを、…」
問)傍線部の解釈として最も適当なものを1つ選べ。
1.明石で受けた軽蔑を、都に帰って晴らしたい。
2.明石で実績をあげて、都へ帰ろう。
3.もはや都には、面目がなくて帰れまい。
4.明石では面目が保てず、都へ帰るべきだ。
5.いつになったら名誉をとり戻して、都に帰れるのか。
古文読解のテクニックは、
次の3つをマスターすることです。
⑴ 古文単語
⑵ 古典文法
⑶ 古文常識
上のオリジナル問題は、
疑問・反語の識別問題☆
このイラスト解釈で、きちんとマスターしましょう♪
!(๑˃̵ᴗ˂̵)و
まず、読解のポイントは次の3つでしたね。
⑴ 傍線部の一語一語の古語の意味
⑵ 助動詞・敬語などの文法事項
⑶ 傍線部前後の状況把握
では、傍線部の一語一語を区切ってみましょう。
『何の/面目/にて/か/また/都/に/も/帰ら/む』
ポイントは、
疑問詞+~か+~む
という疑問の構文です。
疑問の構文の場合は
● 疑問(~か?)
● 反語(~か、いや~ない)
なのかの識別が重要です。
基本的には
疑問も反語も「~か」と訳し、
反語の場合には、「いや~ない」をつけて訳出します。
しかし、
センター試験やマーク式の大学入試で出題された場合は
上の選択肢のように、疑問の部分を省略されて
出されたりするんです。
(ง°̀ロ°́)ง
なので
と、疑問にひとくくりにせず
疑問か反語かをきちんと見抜く癖を
このブログでつきていきましょうね♪
(人´∀`)
傍線部の前後は
何ら人との関わりはなかったし
直後にそれに対する答えもありません。
まあ、…自問自答って可能性もあるんですが…
1.明石で受けた軽蔑を、都に帰って晴らしたい。
2.明石で実績をあげて、都へ帰ろう。
3.もはや都には、面目がなくて帰れまい。
4.明石では面目が保てず、都へ帰るべきだ。
5.いつになったら名誉をとり戻して、都に帰れるのか。
選択肢5は、一語一語の訳出がビミョーにズレてますよね;;
【答え】…3