【夕顔403-2】「けり」の識別 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔403-2】「けり」の識別

イラスト解釈では

源氏物語イラスト訳で出てきた古文の

入試対応オリジナル問題を掲載しています☆

源氏物語イラスト解釈

 

【これまでのあらすじ】

 天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を賜り、左大臣の娘(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。

 ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は物の怪に襲われ急死してしまいます。失意の中、喪も明け、光源氏はかつて関係のあった人妻の空蝉へ、そして一夜の逢瀬であった軒端荻へと、想いを馳せつつも、夕顔の四十九日を終えました。一方、五条の宿りでは…

 

【今回の源氏物語】

この家主人ぞ、西の京の乳母の女なりける。三人その子はありて、右近は他人なりければ、「思ひ隔てて、御ありさまを聞かせぬなりけり」と、泣き恋ひけり。

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 ☆ 古文オリジナル問題~「けり」~☆

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この家主人ぞ、西の京の乳母の女なりAける。三人その子はありて、右近は他人なりBければ、「思ひ隔てて、御ありさまを聞かせぬなりCけり」と、泣き恋ひDけり

 

問)傍線部A~Dの「けり」の説明として間違っているものを選べ。

 

1. は、係り結びの法則の結びとなっている。

 

2. は、過去の助動詞「けり」の已然形である。

 

3. は、気づきの詠嘆の意味の助動詞である。

 

4.D は、形容詞の已然形の活用語尾である。

 

5.D はすべて、連用形ではない。

 

笑い泣きゲロー笑い泣きゲロー

 

古文の学習は、次の3つの積み重ねです。

 

⑴ 古文単語

⑵ 古典文法

⑶ 古文常識

 

その中でも今日は、古典文法です。

 

 

助動詞の「けり」は

カンタンそうに見えて、

けっこう大学入試にも出題されます。

 

 

特に、「けれ」という形になると

過去の助動詞とは限らなくなります。

 

 

また、AやCのように

「なりけり」というくくりで見ると

「けり」は地の文であっても、気づきの詠嘆となることがあります。

 

 

ただ、あくまで、そうなることが多いというだけで

すべての「なりけり」が詠嘆というわけではないので

最終的には、文脈判断してくださいねっ!

 

 

ちなみに、Cは女房の会話文中なので

気づきの詠嘆で捉えましょう。

照れ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【答え】…

 

 

 

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