【夕顔322-2】入試に出て来る用言の活用☆学習院大
第一志望の大学に必ず受かるという信念を持ち、
目標に向かってラストスパート! 頑張っていきましょう!
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は物の怪に襲われ急死してしまいました。部下の惟光(これみつ)に命じて夕顔の葬儀を終え、光源氏は失意のまま二条院へと戻ります。
【今回の源氏物語】
服、いと黒くして、容貌などよからねど、かたはに見苦しからぬ若人なり。
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☆ 古文オリジナル問題~学習院大バージョン~☆
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服、いと〔 A 〕して、容貌など〔 B 〕ねど、かたはに見苦しから〔 C 〕若人なり。
問)空欄ABCには、順に「黒し」「良し」「ず」が入ります。それぞれ適切に活用させて入れなさい。
今の時期は、
センター試験の勉強が主になってしまい、
難関私大の一般入試対策が
おろそかになってしまう受験生が多いです。
でもね。
あと2ヶ月もすれば、
私大入試も大詰めになりますよ!
このブログで、
毎日3分だけ、
確実に取れる記述問題も
確認していきましょう!
今回は、学習院大学2012年度の入試バーションから☆
あらま、活用なんて、初歩の初歩じゃん!
かんたんにできそうね♪
…なんて思いきや
無間地獄に突入!
などということに?!
容貌など〔 B 〕ねど、
Bには、形容詞「良し」が入ります。
後に、助動詞(打消「ず」已然形の「ね」)が続いています。
打消の助動詞の直前は、未然形でしたよね!
したがって、「良く」または「良から」が接続します。
では、本活用と補助活用、
どちらの活用を入れればよいのでしょうか?
数研出版の『体系古典文法』(今はこんな表紙ですね)のなどには、
補助活用は、下に助動詞が接続する時などに用いる
と書かれています。
したがって、
今回のBの「良し」は、
未然形の補助活用を用います。
形容詞と同様、助動詞の形容詞型活用も同様に、
下に助動詞が続けば、補助活用(左側)、
それ以外の語が続けば、本活用(右側)
を用います。
かたはに見苦しから〔 C 〕若人なり。
Cの後には、「若人(わこうど)」という名詞が続いてますね。
【若人(わかうど)】
【名詞】
…若者。男女ともにいう。また、新参者をたとえていうこともある
※『全訳古語例解辞典(小学館)』より
よって、
今回のCの「ず」は、
連体形の本活用を用います。
1つひとつ、直前直後を必ず確認してね。
なんとなく選んじゃだめよ!!
【解答】
A 「黒く」 B「良から」 C「ぬ」