【夕顔308-2】心情説明問題☆偏差値55☆
センター試験まであと71日☆
このイラスト解釈では、毎回1問ずつ、
古文の問題を載せています。チャレンジしてみてねっ!
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は物の怪に襲われ急死してしまいました。部下の惟光(これみつ)に命じて夕顔の葬儀を終え、光源氏は失意のまま二条院へと戻ります。
【今回の源氏物語】
道いと露けきに、いとどしき朝霧に、いづこともなく惑ふ心地したまふ。
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☆ 古文オリジナル問題~心情説明偏差値55~ ☆
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道いと露けきに、いとどしき朝霧に、いづこともなく惑ふ心地したまふ。
問)傍線部の説明として適当なものを、次の中から1つ選びなさい。
1.さわやかな朝霧の靄の中、光源氏は心も洗われるようで、夕顔を失った悲しみも和らいだ。
2.道中も露っぽくつやめいて、光源氏の心にはこれからのことを考えていく希望が涌いてきた。
3.真っ暗な朝霧の中、光源氏は何か物の怪に襲われるのではないかと疑心暗鬼になっていた。
4.朝霧の靄のように、光源氏の心中も混乱し、あてもなくさまよう暗中模索の状態であった。
5.朝露に濡れた道のため、牛車はかなり不安定に揺れており、光源氏は恐怖に駆られていた。
受験生のみなさんが、
最も苦手とする問題の1つに、
上のような「心情説明問題」があります。
重要古語、特に形容詞や形容動詞は、
心情とからむので、傍線部やその前後にある
重要古語は、きっちりチェックしましょう!
ここでは、傍線部中の「惑ふ」という動詞が重要古語☆
【まどふ(惑ふ)】
【自動詞:ハ行四段活用】
①(心が)迷う。乱れる。思い悩む
②迷う。途方に暮れる。困惑する
③あわてる。うろたえる
④(補助動詞的に)ひどく~する
※『全訳古語例解辞典(小学館)』より
「惑ふ」は、とくに人の心が戸惑うときに用います。
光源氏が、夕顔を失った悲しみのため、
途方に暮れている心情ですね!
しかも、直前に、情景描写があります。
現代文の小説と同様、
情景描写 = 心情描写
という、国語問題の特徴を掌握しましょう。
【解答】 4