源氏物語イラスト訳【夕顔297】この尼君の子
この尼君の子なる大徳の声尊くて、経うち読みたるに、涙の残りなく思さる。
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【源氏物語イラスト訳】
この尼君の子なる大徳の声尊くて、
訳)この尼君の子である大徳は声が尊くて、
経うち読みたるに、
訳)お経を朗々と読んでいるので、
涙の残りなく思さる。
訳)(光源氏は)涙が涸れんばかりに思いなさらずにはいられない。
【古文】
この尼君の子なる大徳の声尊くて、経うち読みたるに、涙の残りなく思さる。
【訳】
この尼君の子である大徳は声が尊くて、お経を朗々と読んでいるので、(光源氏は)涙が涸れんばかりに思いなさらずにはいられない。
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■【この】
■【尼君(あまぎみ)】
■【の】
■【子】
■【なる】
■【大徳(だいとこ)】
■【の】
■【声(こゑ)】
■【尊く】
※【尊(たっと)し】
■【て】
■【経(きゃう)】
■【うち読む】
■【たる】
■【に】
■【涙(なみだ)】
■【の】
■【残りなく】
※【残りなし】
■【思さ】
※【思(おぼ)す】
■【る】
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☆本日の『源氏物語』☆
尼君の子、すなわち、惟光の兄姉である法師は、
大徳(だいとこ)という高僧だったのですね。
彼の徳の高い誦経の声――
光源氏は、悲しみがこみあげて
涙を止められません;;