【夕顔285-2】偏差値62☆理由解釈問題☆
秋は、偏差値をぐいっと上げる時季☆
理由解釈などの、難問にチャレンジして、
模試の偏差値をぐぐっと上げていきましょう!
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は急死してしまいます。部下の惟光(これみつ)に後始末を命じ、光源氏は憔悴しきって内裏にも出仕できません。
【今回の源氏物語】
「さらに事なくしなせ」と、そのほどの作法のたまへど、
「何か、ことことしくすべきにもはべらず」
とて立つが、いと悲しく思さるれば、
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値62相当~ ☆
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「さらに事なくしなせ」と、そのほどの作法のたまへど、
「何か、ことことしくすべきにもはべらず」
とて立つが、いと悲しく思さるれば、
問)傍線部の理由として最も適当なものを一つ選べ。
1.夕顔の葬儀を見苦しくないようきちんと執り行ってほしいという光源氏の要請に対し、惟光はあまり仰々しくしないほうがいいと受け流したことで、光源氏の心には、夕顔を失ったことの空しさが、今更のようによみがえってきたから。
2.光源氏は、夕顔を失ったことで、平常心が保てておらず、秘密裏に執り行うべき夕顔の葬儀に対しても、大げさに目立つようにせよと惟光に命じた。これに対し惟光は、ひどく反対し、理路整然と光源氏を説得してしまったから。
3.光源氏は、自分の病状の苦しみから、一時は夕顔が死んだことを忘れかけてはいたが、葬儀の手筈を惟光が抜かりなく執り行っているようすを耳にしたことで、今更のように、夕顔への思いがあふれ出てしまったから。
4.夕顔の葬儀は、質素に執り行うべきだという惟光の主張に対し、光源氏は、夕顔の元恋人である頭中将の手前もあり、もっと大々的に葬儀を執り行ったほうがよいと思ってはいたものの、その気持ちを公にすることが憚られたから。
5.惟光が光源氏の思いを汲んで、夕顔の葬儀一切を手抜かりのないように配慮して執り行っていたことに対し、光源氏は、今更のように従者である惟光の忠誠心を感じ取り、心が洗われるような気持ちになったから。
現代文の小説でもよくやっちゃうんですが、
「理由を答えよ」と言われて、
自分勝手に想像して解いてしまう…
国語の問題は、
あなたのイマジネーションを
聞いてるわけではないんですよぉ~;
( ゚∀゚; )
1.傍線部一語一語を確認する
2.傍線部直前の「―ば」に着目
3.あくまで本文に書いてある範囲で答える
上のような、長い選択肢文は、
センター試験でもよく出てきますよね;;
(ㆁωㆁ*)
現代文なんかで時間を使いすぎると、
こういう長文の選択肢を読み飛ばしてしまって、
正確な解答ができないことがあります。
時間がなくて解けないのではなく、
時間内に解くトレーニングができていないこと。
これが、国語で得点できない、
大きな理由の1つなんです。
(灬ºωº灬)
「さらに事なくしなせ」と、そのほどの作法のたまへど、
「何か、ことことしくすべきにもはべらず」
とて立つが、いと悲しく思さるれば、
古文イラスト訳のイメージがつかめてますか?
【何か(なにか)】
【連語】
…何が…か。何を…か
【副詞】
…どうして…か。なぜ…か。どうして…か、いや、…ない
【感動詞】
…いやいや。どうしてどうして。いやなに
*『Weblio古語辞典』より
光源氏が「事なく」するようにと言ったのは、
心配事のないように、手抜かりのないように
ということでしょう。
それに対して、惟光は、
「ことことしく(大げさに)」すべきでもありません
と受け応じています。
古文に書いてあるのは、ここまで☆
この部分の解釈が、きちんと書いてある選択肢を選びます。
1.夕顔の葬儀を見苦しくないようきちんと執り行ってほしいという光源氏の要請(○)に対し、惟光はあまり仰々しくしないほうがいいと受け流した(○)ことで、光源氏の心には、夕顔を失ったことの空しさが、今更のようによみがえってきたから。
2.光源氏は、夕顔を失ったことで、平常心が保てておらず、秘密裏に執り行うべき夕顔の葬儀(△)に対しても、大げさに目立つようにせよと惟光に命じた。これに対し惟光は、ひどく反対し、理路整然と光源氏を説得(△)してしまったから。
3.光源氏は、自分の病状の苦しみから、一時は夕顔が死んだことを忘れかけてはいた(△)が、葬儀の手筈を惟光が抜かりなく執り行っているようすを耳にしたことで、今更のように、夕顔への思いがあふれ出てしまったから。
4.夕顔の葬儀は、質素に執り行うべきだという惟光の主張(○)に対し、光源氏は、夕顔の元恋人である頭中将の手前(△)もあり、もっと大々的に葬儀を執り行ったほうがよいと思ってはいたものの、その気持ちを公にすることが憚られた(△)から。
5.惟光が光源氏の思いを汲んで、夕顔の葬儀一切を手抜かりのないように配慮して執り行っていたことに対し、光源氏は、今更のように従者である惟光の忠誠心を感じ取り(△)、心が洗われるような気持ちになったから。
選択肢は部分的に見ていって、
明らかに間違っている選択肢を
省いていきましょう!
(●‘∀‘●)ノ"
【正解】…1