【夕顔283-2】早稲田版☆助動詞の識別問題☆
古文の学習、楽しんでますかぁ~?
何事も、嫌々やってたんでは、力がつきません。
古文が苦手なら、まずは源氏物語イラスト訳を読むだけでも!
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は急死してしまいます。部下の惟光(これみつ)に後始末をさせ、光源氏は茫然自失のまま二条院へ戻ります。宮中からの使者などが見舞いにやって来るなか、惟光が日暮れて戻ってきました。
【今回の源氏物語】
「さらぬ法師ばらなどにも、皆、言ひなすさま異にはべる」
と聞こゆるにぞ、かかりたまへる。
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☆ 古文オリジナル問題~早稲田大学文2012参考 ☆
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「さら〔 A 〕法師ばらなどにも、皆、言ひなすさま異にはべる」
と聞こゆるにぞ、かかりたまへる。
問)空欄〔 A 〕には助動詞一語が入る。最も適当な語を、空欄にふさわしく活用させて記せ。
私大の古文では、設問の多くが基礎的な知識を問うもので、
読解問題も、基礎力の応用で解ける問題が多いです。
(o´・ω・`o)ノ
その中でも早稲田大学文学部では、選択肢ではなく、
このように助動詞に絡む連語の理解を聞いて、
古文へのなじみの深さを問うているんですね!
いずれにしても、基本問題ですよん♪
(●‘∀‘●)ノ"
1.直前の語との接続を確認する
2.直後のつながりから、空欄の助動詞の活用形を考える
3.文脈から、助動詞の意味を考慮して最終決定する
こういう基本はあるんですが、
直前の「さら―」というつながりを見ただけで、
古文に慣れてるあなたなら、確実に解答できるのでは?
【さらぬ(然らぬ)】
【連語:「然あらぬ」の変化した形〕
①そうではない。そのほかの
②それほどでもない。たいしたことでもない
*『全訳古語例解辞典』(小学館)より
「さら―」で始まるその他の連語としては、
■「さらず(然らず)」=そうではない
■「さらで(然らで)」=そうではなくて
■「さらぬ(避らぬ)」=どうしようもない
■「さらば(然らば)」=それならば
■「さらむ(然らむ)」=そのような
などがありますが、
助動詞があとにつくのは、
「ず(ぬ)」と「む」だけです。
もちろん、未然形接続の、その他の助動詞、
たとえば、「る」「まし」「す」「しむ」「まほし」なども
考えられなくもないですが…
■「さら〔るる〕法師」⇒避けられる法師??
■「さら〔ましき〕法師」⇒???
■「さら〔する〕法師」⇒そうさせる法師??
■「さら〔しむる〕法師」⇒そうさせる法師??
■さら〔まほしき〕法師」⇒そのようでありたい法師?
なんか…わけわかりませんよね~;;
「さら〔 A 〕法師ばらなどにも、皆、言ひなすさま異にはべる」
と聞こゆるにぞ、かかりたまへる。
「さら〔む〕法師ばら」、つまり、「そのような法師たち」
という訳出は、問題ないんですが…
直後の、「皆、言ひなすさま異にはべる」とのつながりを考えると…
惟光が、この前の会話文で言ってた、
顔見知りの法師の、その他の法師たち
という流れのほうが、文脈に合いますよね!
【正解】…「ぬ」