源氏イラスト訳【夕顔227】この男を
この男を召して、
「ここに、いとあやしう、物に襲はれたる人のなやましげなるを、ただ今、惟光朝臣の宿る所にまかりて、急ぎ参るべきよし言へ、と仰せよ。…」
ーーーーーーーーーーーーーーー
【源氏物語イラスト訳】
この男を召して、
訳)先ほどの滝口をお呼びになって、
「ここに、いとあやしう、物に襲はれたる人のなやましげなるを、
訳)「ここに、たいそう奇妙なことに、物の怪に襲われた人が苦しそうなので、
ただ今、惟光朝臣の宿る所にまかりて、
訳)ただちに、惟光朝臣の泊まっている所に出向いて、
急ぎ参るべきよし言へ、と仰せよ。
訳)急いで参上せよとのことを言え、と(随身に)命じなさい。
【古文】
この男を召して、
「ここに、いとあやしう、物に襲はれたる人のなやましげなるを、ただ今、惟光朝臣の宿る所にまかりて、急ぎ参るべきよし言へ、と仰せよ。…」
【訳】
先ほどの滝口をお呼びになって、
「ここに、たいそう奇妙なことに、物の怪に襲われた人が苦しそうなので、ただちに、惟光朝臣の泊まっている所に出向いて、急いで参上せよとのことを言え、と(随身に)命じなさい。…」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【この男】
■【を】
■【召し】
※【召(め)す】
■【て】
■【ここ】
■【に】
■【いと】
■【あやしう】
※【あやし】
■【物(もの)】
■【に】
■【襲(おそ)は】
■【れ】
■【たる】
■【人】
■【の】
■【なやましげなる】
※【なやましげなり】
■【を】
■【ただ今】
■【惟光(これみつ)】
■【朝臣(あそん)】
■【の】
■【宿る】
■【に】
■【まかり】
※【まかる】
■【て】
■【急ぎ】
※【急ぐ】
■【参る】
■【べき】
■【よし】
■【言へ】
■【と】
■【仰せよ】
※【仰(おほ)す】
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「この男」とは…
管理人の息子である、滝口の武士のことかと思われます。
紙燭を持ってきたのは、この滝口ってわけですね。
惟光を呼びに行かせるのは、随身であって、
この男ではないようですね!