源氏イラスト訳【夕顔222】「やや」と
「やや」と、おどろかしたまへど、ただ冷えに冷え入りて、息は疾く絶え果てにけり。言はむかたなし。
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【源氏物語イラスト訳】
「やや」と、おどろかしたまへど、
訳)「おい!おい!」と、起こしなさるけれど、
ただ冷えに冷え入りて、
訳)ただもう どんどん冷たく 冷え切って、
息は疾く絶え果てにけり。
訳)息はとっくに絶え果ててしまっていた。
言はむかたなし。
訳)どうすることもできない。
【古文】
「やや」と、おどろかしたまへど、ただ冷えに冷え入りて、息は疾く絶え果てにけり。言はむかたなし。
【訳】
「おい!おい!」と、起こしなさるけれど、ただもう どんどん冷たく 冷え切って、息はとっくに絶え果ててしまっていた。どうすることもできない。
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■【やや】
■【と】
■【おどろかす】
■【たまへ】
※【たまふ】
■【ど】
■【ただ】
■【冷え】
■【に】
■【冷え入る】
■【て】
■【息(いき)】
■【は】
■【疾く(とく)】
■【絶え果つ】
■【に】
■【けり】
■【言はむ方なし】
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☆本日の『源氏物語』☆
「やや(おいおい)」と、
光源氏は夕顔の目をさまそうと、
揺さぶってみたものの…
まったく目を覚ます気配もなく――
しかも、どんどんその体は、冷え切っていくのでした。