源氏イラスト訳【夕顔223】頼もしく
頼もしく、いかにと言ひ触れたまふべき人もなし。法師などをこそは、かかる方の頼もしきものには思すべけれど。さこそ強がりたまへど、若き御心にて、いふかひなくなりぬるを見たまふに、やるかたなくて、
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【源氏物語イラスト訳】
頼もしく、いかにと言ひ触れたまふべき人もなし。
訳)頼みになる、どうしようかと相談を持ちかけなさることができる人もいない。
法師などをこそは、かかる方の頼もしきものには思すべけれど。
訳)法師などを伴っていれば、このような方面の頼もしきものとしてはお思いになるだろうが。
さこそ強がりたまへど、若き御心にて、
訳)先ほどあのようにも強がりなさったけれど、若いお考えであって、
いふかひなくなりぬるを見たまふに、やるかたなくて、
訳)むなしく死んでしまったのをご覧になると、どうしようもなくて、
【古文】
頼もしく、いかにと言ひ触れたまふべき人もなし。法師などをこそは、かかる方の頼もしきものには思すべけれど。さこそ強がりたまへど、若き御心にて、いふかひなくなりぬるを見たまふに、やるかたなくて、
【訳】
頼みになる、どうしようかと相談を持ちかけなさることができる人もいない。法師などを伴っていれば、このような方面の頼もしきものとしてはお思いになるだろうが。先ほどあのようにも強がりなさったけれど、若いお考えであって、むなしく死んでしまったのをご覧になると、どうしようもなくて、
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■【頼もしく】
※【頼もし】
■【けり】
■【いかに】
■【と】
■【言ひ触れ】
※【言ひ触る】
■【たまふ】
■【べき】
■【人】
■【も】
■【なし】
■【法師(ほふし)】
■【など】
■【を】
■【こそ】
■【は】
■【かかる】
■【方(かた)】
■【の】
■【頼もしき】
※【頼もし】
■【に】
■【は】
■【思(おぼ)す】
■【べけれ】
■【ど】
■【さ】
■【こそ】
■【強がり】
■【たまへ】
※【たまふ】
■【ど】
■【若き】
■【御心(みこころ)】
■【に】
■【て】
■【いふかひなくなる】
■【ぬる】
■【を】
■【見たまふ】
※【たまふ】
■【に】
■【やるかたなく】
※【やるかたなし】
■【て】
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さきほど…光源氏は右近に、
自分がいるから大丈夫だ、と
心強いことを言ってましたよね!
このあたりで、光源氏の「17歳」という若さが
実感こもって迫ってきますね~!