【夕顔204-2】主語のない会話文の解釈☆
古文の学習は、毎日少しずつでも古文に触れて
慣れていくことが肝心です。
このブログを、ぜひ活用してね♪
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光源氏は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下した。帝の後妻である藤壺宮(ふじつぼのみや)が亡き母に似ていると聞き、思い焦がれるようになる。一方、中流階級の空蝉(うつせみ)と一夜限りの恋を経験し、光源氏は、現恋人の六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)にも、正妻の葵上(あおいのうえ)のもとにも心が向かないでいるのだった。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。光源氏は、惟光(これみつ)の実家の隣家にひっそり住まう夕顔の君に心惹かれ、こっそり通うようになる。ある夜、光源氏は夕顔を廃院に連れ出し、2人で時を過ごす。宵も過ぎた頃、源氏の枕元に、一人の美女が現れた。
【今回の源氏物語】
「我、人を起こさむ。手たたけば、山彦の応ふる、いとうるさし。ここに、しばし、近く」
とて、右近を引き寄せたまひて、
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☆ 古文オリジナル問題~解釈~ ☆
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「我、人を起こさむ。手たたけば、山彦の応ふる、いとうるさし。ここに、しばし、近く」
とて、右近を引き寄せたまひて、
問)傍線部の解釈として、最も適当なものを1つ選べ。
1.光源氏は右近に、夕顔の近くに少しの間控えているよう命じている。
2.光源氏は右近に、しばしば近づいて来るものは何かと尋ねている。
3.光源氏は夕顔に、右近とともに少し近づいて見て来るよう促している。
4.光源氏は夕顔に、この場所に一人でとどまっているよう指示している。
5.光源氏は右近に、ここまで近づいて来るのは不謹慎だとたしなめている。
主語のない会話文の古文解釈って、
ほんと、ムズかしいてすよねぇ~;;
(;゚;∀;゚;)
すべてを、文脈判断で理解しようとするのは、
大学教授や専門家でも、難しいことです。
ましてや、国公を受ける皆さんは、
たくさんの教科の受験勉強もありますので、
こんなことで時間をとってしまっては、もったいないです。
…こういう場合の古文解釈には、
実は、やり方があるんです!
(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)
【解き方:その1】
選択肢の共通事項を確認する
1.光源氏は右近に、夕顔の近くに少しの間控えているよう命じている。
2.光源氏は右近に、しばしば近づいて来るものは何かと尋ねている。
3.光源氏は夕顔に、右近とともに少し近づいて見て来るよう促している。
4.光源氏は夕顔に、この場所に一人でとどまっているよう指示している。
5.光源氏は右近に、ここまで近づいて来るのは不謹慎だとたしなめている。
ほら。選択肢すべて、主語が「光源氏」となってます。
古文の長文だけを見て、
主語や目的語をなんとなくイメージしながら読んでいくよりも、
まずはこの選択肢確認からしていくと
ずいぶんとヒントになるのです。
【解き方:その2】
傍線部の重要古語を確認する
「我、人を起こさむ。手たたけば、山彦の応ふる、いとうるさし。ここに、しばし、近く」
とて、右近を引き寄せたまひて、
この中に、単語帳などに出てくる重要古語は入っていませんが、
【しばし(暫し)】
【副詞】
…しばらく。少しの間
※Weblio古語辞典より
こういう単語は、しっかり選択肢を確認為ておきましょう!
1.光源氏は右近に、夕顔の近くに少しの間控えているよう命じている。
2.光源氏は右近に、しばしば(×)近づいて来るものは何かと尋ねている。
3.光源氏は夕顔に、右近とともに少し(△)近づいて見て来るよう促している。
4.光源氏は夕顔に、この場所に一人でとどまっているよう指示している。
5.光源氏は右近に、ここまで近づいて来るのは不謹慎だとたしなめている。
選択肢4と5には、
「しばし」にあたる解釈が入ってませんよね!
いきなり、できるようにはなりませんが、
少しずつ、このブログで学んでいってくださいね!
(●‘∀‘●)ノ"
正解…1