すでにご臨終の『エルヴィス』IMAX | アディクトリポート

アディクトリポート

真実をリポート Addictoe Report

『エルヴィス』IMAX

2022/7/5 池袋グランドシネマサンシャイン シアター12 h−16 

 

この日は『バズ・ライトイヤー』の

  • IMAX字幕版
  • 吹替通常版
——の2本を、
池袋グランドシネマサンシャインで鑑賞後に、
これまた7月1日〜7月7日までのたった7日間しか上映されない、
『エルヴィス』IMAX字幕版も鑑賞した。
 
まずは本作のIMAX鑑賞の是非について語ると、
『シン・ウルトラマン』のIMAX版と同じく、
大半のIMAX上映館の表示要件を満たすビスタ固定どころか、
常時シネスコ表示のために、
純正画面比率のレーザーGTテクノロジー館では、
上下に盛大な黒味が発生し続ける。

グリーン表示はIMAXレーザーGTテクノロジーのみ

ブルー表示はIMAXレーザー

レッド表示とブラック表示は、IMAX以外の通常作品でも映写可能。

 
それでも『エルヴィス』のIMAX上映が強行されたのは、
音楽映画のIMAX版が、迫力の音響で定評を得ているため。
 
ところがこの迫力の音響も、
池袋GDCSよりは、
 
 

TOHO新宿レーザーや
たた

T-JOY品川デジタルや

へんこう

めんざ

ユナイテッド松戸

——の方が優位だったりして。
 
なのになぜ、わざわざ池袋で観たのかと言えば、
この7日間を逃せば、
『エルヴィス』IMAX版を観る機会は完全に(?)失われてしまうため。
 
それに天地フル表示がないなんてあらかじめ情報はなく、とにかく観てみなくちゃ確かめられない結果論だしね。
 
さてさて、IMAX純正かどうかはともかく、
『エルヴィス』の映画としての評価はどうかというと、
暑い夏に快適な冷房環境で深々と椅子に座って1日に3本映画をハシゴし、
しかも最初の2本は同じ映画の字幕版と吹替版だと、
必ずと言っていいほど寝落ちしてしまうもの。
 
だけど『バズ・ライトイヤー』は2回とも全く眠くならなかったし、
最後の『エルヴィス』も一睡もしなかった。
 
『エルヴィス』は、細かな編集でていねいに切り刻む幾多のシーンが研ぎ澄まされており、
エルヴィス・プレスリー(オースティン・バトラー)の生涯が、彼のマネージメントでのし上がったトム・パーカー大佐(トム・ハンクス)との対比や織り交ぜで語られていくので、興味関心が尽きずに最後まで堪能できた。
 
プレスリーと言っても『ロボコップ2』(1990)ぐらいしか接点のなかった自分としては、
 
 
「そういうことだったのかあ」と、納得感心しきり。
 
それからIMAX音楽映画と言えば、
なんといっても『グレイテスト・ショーマン』(2017)が大当たり。
これを越える作品はそうは出ないだろう
と思っていたら、
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)がすぐに続いた。
この奇跡の再来を『アリー/スター誕生』(2018)や
『ロケットマン』(2019)に託したが
どちらもそこまではいかず、
『ボヘミアン』越えは無理だろ
と思っていたが、
『エルヴィス』は、『ボヘミアン』とは別の意味で評価が高い。
 
私なりに評価ポイントをまとめると、
  • 個人が自分の思うままに生きて自己を表現し、それが大衆に支持されて経済的に成功するのは、国家や為政者が飼い慣らす模範国民の姿勢とは相反するため、ネガティブキャンペーンや規制が幾重にも張り巡らされる。
  • そういう意識操作/模範市民の姿勢を強制するのが政治家や議会であり、テレビである。
  • 無限の物欲を満たす資本経済の罠にハマると抜け出せない。
——等々が、「そういう時代だったから」式にえぐり出されはするが、現代はそれらが全て解決されたなんてことは全くないことも暗に示されている。
 
『ムーラン・ルージュ』(未見・2001)で有名なバズ・ラーマン監督作は、
私は『エルヴィス』の前は、
『オーストラリア』(2008)しか見ちゃおらず、
エルヴィス・プレスリーを演じたオースティン・バトラーは、
にも出てたそうだが、まったく記憶にない。
 
もう一人の主演トム・ハンクスだが、
予告編で彼を観て、「あれ?トム・ハンクス、生きてるじゃん」と意外だった。
 
というのも、直近の大統領選で不正選挙で追い出されたトランプが、
米軍を引き連れて特殊作戦を展開し、
クリントン夫妻らと共に、
トム・ハンクスもグアンタナモで小児性愛幇助罪?で処刑されたという情報を、
「陰謀論こそ陰謀ロジックの支持者が、“こうだったらいいな”で引っかかりやすい」裏フェイクニュースで、ずいぶん前に読んでいたからである。
 
くしくも昨日の午前11時半、
奈良県で応援演説中の元総理が、元海上自衛官に手製の筒型銃で襲われ、
夕方6時頃に病院から死亡の報が出されたが、
これだってクライシスアクターが現場にいたり、
タイミング的にも大衆意識操作のイベント的な臭いがしており、
『エルヴィス』を鑑賞した後なら尚更、テレビの報道を鵜呑みにはできない気分である。
 
IMAXかどうかは関係ない映画なので、
別上映方式でも音響のすぐれたスクリーンでご覧ください。
 
 
今回は以上です。