見比べ『謝罪の王様』『ミックス。』 | アディクトリポート

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昨日も臨時更新しました。

私だけの『2001年宇宙の旅』への旅【臨時】シネコンウォーズ・9

今日の記事より重要かもよ。

 

チェックよろしく。

 

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見比べ『謝罪の王様』『ミックス。』

 

対称的な両作が、

続けてテレビ放送されたので、

見比べてみた感想を。

 

『謝罪の王様』(2013)

 

明らかに、

音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!

公開にあわせた、

阿部サダヲ応援放送。

2018年10月19日『金曜ロードSHOW!』

 

当初は2014年11月28日に地上波初放送の予定だったが、

高倉健追悼企画として「幸福の黄色いハンカチ」を放送したため、

放送を延期していたが、4年を経て地上波初放送。

 

脚本・宮藤官九郎、主演・阿部サダヲ、監督・水田伸生の

『舞妓Haaaan!!!』(2007)

maiuko

なくもんか』(2009)

な

チームによる作品。

 

全国312スクリーンで公開され、2013年9月28日、29日の初日2日間で興収2億6,765万4,700円、動員20万6,161人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位となった。以降、10月19、20日のランキングまで4週連続で3位以内をキープした。興行収入はこの時点で16億を突破。2014年1月に発表された最終興行収入は21.8億円。

 

これほどの興収を上げたのは、

同じクドカン脚本の「あまちゃん」

2013年4月1日 - 2013年9月28日(156回)
効果もあるだろう。

「あまちゃん」の放送終了日

2013年9月28日が、
『謝罪の王様』の公開日だった。

 

「あまちゃん」はまったく未見だったが、

あまりの話題性に、

2013年末の総集編を見て、

ちっとも感心できなかった。

 

小泉今日子の若い頃を演ずる有村架純が、

失意で故郷に帰るとき、

彼女を乗せたタクシーの運転手が、

以前に彼女が芸能事務所の上役と車内で揉めていたのを覚えていた。

 

結局二人は結婚するが、

そんなドラマの都合に合わせたわざとらしい偶然に、

「なんやねん、このドラマ」

と呆れたことはいうまでもない。

 

NHKの朝ドラなんて、

しょせんはこれで満足できる程度の視聴者向けで、

映画の脚本は、とうていこんなレベルじゃ通用しない。

と思っていたが、ことクドカンに関しては、

これがドラマ構築術の実力らしく、

『謝罪の王様』の筋立てもホントにくだらなかった。

 

そういう人向けなんだから、

取り沙汰しても仕方ないけど、

『音量を上げろタコ!』よりも

『謝罪の王様』の方が数倍笑える。

という比較には首をかしげる。

 

どちらもクスリとも笑えない点では、

どっこい勝負である。

 

さて、翌日2018年10月20日は、

フジテレビ「土曜プレミアム」で、

『ミックス。』が放送された。

 

『ミックス。』(2017)

「早いなあ、もうテレビ放映か」の感強し。

 

というのも、

GODZILLA 怪獣惑星

の試写を東宝本社試写室で見た2017/10/24、

メガネケースを紛失して、

東宝の事務所に立ち寄ったら、

公開中の作品として、『ミックス。』のポスターが廊下に誇らしげに貼られていた。

2017年10月21日公開。

予告編でもわかるように、

田舎にしては、

知ってる顔ぶればっかりなのが白々しいが、

ようやく1年後にテレビで見て、

いたく満足、感心。

 

泣くところではしっかり泣いて、

主人公たちを応援しながら見ましたよ。

 

古沢良太の作品には波があるが、

歳月を経て確実に腕は上がっており、

何年経ってもちっとも質が向上しないどころか、

かえって低下の一途をたどるクドカンとはエライ違いで、

脚本執筆に、

精進努力しているであろうことが作品からうかがい知れる。

 

 

だからこそ、

『謝罪の王様』は放送開始から気合いで見ていたのに、

途中ですっかり興味をなくしたのに対し、

『ミックス。』は反対に、冒頭の10分ほどを不覚にも見逃しながら、

最後まで引きこまれて見尽くした。

 

ミックス。劇中の瑛太のセリフに、

「がんばってる(懸命に努力してる)人をバカにすんなよ」

と言うのがあって、脚本家の古沢氏の心情吐露に感じた。

 

 

何しろ古沢作品への風当たりといえば、

例の人アフター6ジャンクションなんか、

そもそも映画界や芸能界の悪しき慣習にノーを唱えていたはずが、

映画レビューウィークエンドシャッフルで人脈と今の地位を築き、

インタビューが取れた相手には、

番組が聴かれていることを前提に、

好意的な意見しか述べなくなるふがいなさ。

 

なのに古沢作品には、

『キサラギ』の頃からとにかく目の敵(かたき)。

kisaragi

同じく彼が大キライな山崎貴と組んだ

ALWAYS 三丁目の夕日』に対しても冷笑的で、

1

よめ

ぺど

 

年間ワーストに『エイプリルフールズ』(2015)を選んだ。

 

 

ところが古沢作品でもけなせない、

『ミックス。』みたいな良作に限って、

番組で取りあげないんだけど(未確認・推測)、

瑛太のこのセリフ(努力を笑うな)で、

そういう人たちは無視に限るし、

「私の努力も笑いたがる人はぜひどうぞ」と、

過去の警備員のバイト時代もブログでさらす覚悟ができた。

 

結論

古沢良太よ、ありがとう。

今後はクドカン脚本作品は見ないことに決めました。