70年代イタリア・和製アニメ事情 | アディクトリポート

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あなたは覚えているだろうか。

7月7日の
この記事(ガッタイガーからグレンダイザーへ)が、
にーどる
テーマ「アニメ」の、現時点で最後の記事で、

そもそもは「あなたが知らないアルカディア」からの、
おおおお
スピンオフ(派生)記事だったことを。

そこで少しずつ記事を軌道修正するわけだが、
まずは、フランス版「ハーロック」
アルバトール78」「アルバトール84」の、
オリジナル日本語歌からの、あまりのかけ離れようを探り、
その直前に放映された、
「グレンダイザー」のフランス版「ゴルドラク」は、
オープニング曲エンディング曲は、
単なる歌詞変え、歌手替えに過ぎないことを突き止めた。

するとベラデンさんから、
フランス版なんて、まだ「まし」で、イタリアのアニソン改変は犯罪級。
ーーーーという旨のコメントをいただいた

では、見つけたイタリア版を並べていくと、
UFOロボ グレンダイザー」(1975)

オリジナルとは違うが、楽曲としてはセンスがある。
※鮮明で芸コマなクレジット/テロップは近年のデジタル処理で、
当時のものではありません。

宇宙海賊キャプテンハーロック」(1978)

これって、イタリア版「グレンダイザー」のバリエーション曲じゃないの?
ってぐらい、曲調が似ている。

フランスで「ゴルドラク」が異常人気だったのは、
なにも「グレンダイザー」が傑出したアニメだったから(だけ)ではなく、
rack
フランスの子供たちにとって、初めて見る日本の巨大ロボットアニメ、
つまり「それまで全く見たことのない新しい作品」だったから。

古くは日本の「サンダーバード」人気とか、
「グレンダイザー」のイラクでの人気も同じ要因で、
アメリカの「パワーレンジャー」人気や
フィリピンの「ボルテスV」人気にも同じ事があてはまる。

イタリアでも「グレンダイザー(Goldrake)」は、
視聴率80パーセントを記録する大人気だったが、
フランスとは異なり、
東映動画のアニメは、
同社の実写特撮から人気を奪った第一波、
1972年作品から、
ずっと放送されていた。

その第1弾の
デビルマン」(1972)からして、

原曲とは似ても似つかない、別物だった。
歌い始めは、「コンドルは飛んで行く」とか、
マカロニウエスタンみたい。

マジンガーZ」(1972)のイタリア語歌、
「マッツィンガ・ゼータ」(マッツィンガー・ズィー)の曲は、基本的にオリジナルどおり。

イタリア人にも、渡辺宙明節なら通用したのか、
と思ったが、
なぜか次回作
グレートマジンガー」(1974)は、

まるで別物の、「大脱走」(1963)か、
「YMCA」(1978)風の曲に差し替えられている。

ところが渡辺宙明作曲の「鋼鉄ジーグ」(1975)は、そのまま。


なのに、やはり渡辺宙明作曲の「マグネロボ ガ・キーン」(1976)は、

また別の曲に差し替えられているので、基準がサッパリわからない。
ちょっとだけ、これみたい。

東映動画以外では、
宇宙戦艦ヤマト」(1974)も放送されたらしいが、
1978年のアメリカ版ヤマト『スター・ブレイザーズ』からの傍流と思われる。


イントロだけ、これ(ウィリアム・テル序曲/ロッシーニ)みたいですね。

以上、「アニメ・イタリアーノ」でした。