民衆の真の敵と味方/ハンガー・ゲーム(2012)〈その2〉 | アディクトリポート

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昨日の続きで、お題は「民衆の真の敵と味方」。
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『ハンガー・ゲーム』で、民衆の真の敵として描かれるのは、

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ドナルド・サザーランドが演じる、コリオラヌス・スノー大統領。

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民衆を「負け犬」(アンダードッグ)と決めつけ、民衆への究極の「アメとムチ」たるハンガー・ゲームの手綱をゆるめないように、常に目を光らせている。

結局、主催者のセネカ・クレーン(ウェス・ベントリー)は、
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今回のゲームの采配の不手際の責任を取らされる。

アンダードッグの本来の意味は、「負け犬」ではなく「伏兵」だから、
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今回のゲーム勝者は、
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次作以降で、国家転覆の火種に成長していくわけだが、
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50回目を迎えるまで、歴代の勝者が火種に育たずに来たのには、ゲームの巧妙な仕組み(「アメとムチ」の「アメ」の部分)が効いている。

これをわかりやすく説明するために、前回も少し触れた、『マトリックス』の例を挙げてみたい。
『マトリックス』の1作目(1999)は、
抑圧され、情報・意識操作された民衆の視点から、解放と自由獲得の物語が紡がれる
と書いたが、
2作目『マトリックス リローデッド』(2003)、3作目『マトリックス レボリューションズ』(2003)も、同じではないのか?

違う。

2作目『リローデッド』と3作目『レボリューションズ』は、民衆の代表であるネオ(キアヌ・リーブス)の立場や視点からではなく、よりによって支配者であるアーキテクト(ヘルムート・バカイティス)の立場と視点から、ドラマが語られてしまう。

なんでこんな逆転現象が起こったかというと、民衆代表として1作目でのし上がった、脚本・監督のアンディとラリーのウォシャウスキー兄弟(当時・笑)が、すっかり安定した地位を業界に確立した2作目以降は、もはや支配者目線でしか物事を見られなくなってしまったからだ。

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ハンガー・ゲームの優勝者にも、同じことが起こる。
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「生き抜いたら国家体制を転覆させてやる」
ぐらいに考えていたかも知れないが、
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1/24(二十四分の一)の確率で生き延びた喜びと幸運を噛みしめ、その後に訪れる栄誉とおいしい待遇にすっかり居心地が良くなってしまい、
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その快適さをなげうってまで、支配者に反旗を翻す理由がなくなってしまうわけである。

で、こういう、民衆から血税や年貢を搾り取って、その総和で自分がおいしい思いをすることにひとたび味をしめてしまうと、その「おいしさ」から抜け出せなくなり、ますます自分だけの個人的な利益や欲求を満たすことのみに腐心してしまうと言う構図は、それこそ至る所に見て取れる。

政治家の大半とか、

新興宗教の教祖とか、

脅迫・恫喝系の占い師とか。

もっと小者で卑近な例に、経済評論家の森永卓郎が挙げられる。

こいつは、「年収300万円時代を生き抜く」なんたらと言う本で、庶民には節約、倹約、切り詰めを強要しながら、よりによってその本の売り上げや、持論を披露する講演料やTV出演料でうるおった金で、
食玩御殿
みたいなのを築いた挙げ句、
もはや自分の個人的欲求を満たすことに、何の疑問も抱いていない。

この前、フジの「なかよしテレビ」で、
「日本は今後、中国とアメリカのどちらと仲良くしていくべきか」
という問いに、こいつは少数派の中国だったが、ずっとその理由を明らかにせず、周りに促されてようやく、
「中国にはメイド喫茶がたくさんあるから」
とか、ほざいてた。

これが経済評論家の言うことか?

いや「評論家」なんて、そんなもんかも。

先日(10/2)41歳の若さで亡くなられた、金子哲雄氏が、
自らを経済評論家と呼ばず、「流通ジャーナリスト」で一貫してたのも、森永卓郎(に代表されるような経済評論家)は民衆の敵で、自分は味方という自負の表れだったかも知れない。

ああ、それなのに、それなのに。
ご逝去翌日の「情報ライブ ミヤネ屋」が、金子氏の訃報について、よりによってこの民衆の敵に意見をもらい(この人選の時点で、番組スタッフが何もわかってないことが明白だが)、
「同志を失った思い」
とかほざいてたのには、「お前なんかと一緒にするな!」と、殺意さえ覚えたね。

さらに続けて、
「金子さん、あの世でも、つつましく生きてください」
みたいなことをほざいてた。
それって何かい?
「私はせいぜい、ゼイタクに生きさせていただきますが」
って宣言なのかね?

もうホント、あきれてものが言えないよ(言ってるけど)。

かくなるうえは、森永氏にはハンガー・ゲームに出場してもらい、遺伝子操作されたハチにさされまくって、デジタル製の猛犬数匹にかみつかれまくって、最後には毒の木の実を食べまくっていただきたいね。

日本国民の彼以外の全員が、「なんで金子氏が亡くなられて、お前みたいなが、のうのうと生き恥をさらし続けてるんだよ!」と感じていると思われ。

以上、「民衆の真の敵と味方」でした。

ではまた、明日も楽しい本ブログにお越しください。
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