スポーツには全く興味のない私は、数日前から世間が盛り上がっている、なでしこジャパンについても、何の競技なのかも、昨晩が優勝決定戦だと言うことも知りませんでした。
めでたくアメリカを破って優勝して初めて、女子サッカーの世界選手権だったと知りました。
勝因はもしかして、私が無関心だったからかもしれません。
というのも、スポーツ音痴の私が、魔が差して応援した野球チームとかって、必ず負けちゃうんですよ。
高校教員時代も、学校あげて応援しに行ったら、野球部負けちゃったし。
ひいきの飲食店とかも、よくつぶれるしなあ。
……んなわけねえだろ!
さて、タイトルのアンダードッグ(underdog)ですが、どういう意味でしょうか?
犬以下の存在だから、「負け犬」?
でも負け犬は、たぶん loser じゃないの?
この記事で、以下の記述が。
Known as Nadeshiko -- or beautiful flower in Japanese -- the women's national team has been the underdog throughout this year's tournament.
通称なでしこジャパンは、今年のトーナメントでは決して優勝候補に名前が挙がらなかった。
----程度の意味で、underdogは「弱小チーム」のつもりで使っているらしい。
しかし、このサイトを読んで、なるほど!
アンダードッグとは「負け犬」ではなく、伏兵とかダークホースのように、まるで勝ち目がないような者が、強敵に勝利することを指す。
ということは、勝つという結果までを含めた言葉で、「負け犬」や「敗退者」という意味ではない。
そこで思い出した。
ティム・エルドレッドと、伊藤秀明氏のインタビューをとった後、『宇宙戦艦ヤマト』を最初に見たとき、何に一番しびれたかというと、「アンダードッグ・シチュエーション」だと、ティムが言ってたことを。
それまで、アンダードッグという言葉を聞いたことがなかったので、別の言葉で置き換えてもらい、その場ではわかったつもりになってたが、今日改めて、なるほどと思い出した。
強大なガミラス艦隊に、
たった1隻で立ち向かい、最後は勝利を収めるヤマトこそ、
アンダードッグ・シチュエーションの模範例というわけですな。
先述のサイトで、アンダードッグの逆の言葉は、
play it safe、つまり「守りに入る」とか、「安全策に終始する」「無難にこなす」だと知って、これまた、なるほど。
『シネフェックス』のデニス・ミューレン特集で、
第63号。1996年3月
play it safeをもじって、タイトルが、playing it UNSAFE になっていた。
当時はこれを「あえて困難な道を」と訳したが、間違ってなかったね。
安全パイ(playing it safe)と、リスク覚悟の革新性(playing it unsafe)が対極に位置することについては、
「ミード・ガンダム」で、
MEAD GUNDAM―シド・ミード『ターンエーガンダム』モビルスーツ・デザイン画集
posted with amazlet at 11.07.18
シド ミード
講談社
講談社
富野由悠季がこう述べている。
(中略)
わかってんじゃん。
なでしこジャパンに話を戻すと、大方には予想外の勝利でも、結果論とはいえ、本人たちには明確な勝利への作戦や計画があって、それを予定通りに遂行したってことだと思うべな。
この件は別件とからめて、また触れるかもしれません。