実質「値上げ」だと思うけど?/TOHOシネマズ「値下げ」のニュース | アディクトリポート

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このニュース、怪しさ炸裂です。

(以下転記・一部編集)
映画料金1500円に値下げ
=TOHOシネマズ、来春には全国で

(2011/01/20-17:40)
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-だいめいうし

シネマコンプレックス大手のTOHOシネマズ(東京)は20日、映画料金を値下げする方針を決めた。

一部地域で3月から18歳以上の一般料金を300円安い1500円に引き下げ、18歳未満は1000円に統一する。
伸び悩む入場者数を増やす狙いで、来春には全国の映画館に広げる方針だ。

先行して値下げするのは栃木、山梨、長野、広島、長崎、鹿児島の6県で運営する施設の一部。

現行料金は一般1800円、大学・高校生1500円、中学・小学生1000円、60歳以上1000円で、一般は1993年以来変更していない。

同社は「デフレが進む中、料金が高いという指摘があった。料金体系全般を見直して利用頻度を高めたい」(広報担当者)としている。


ハア(タメイキ)……。
なぜ記事本文を、どぎつい赤字表示しているかというとですね。
これは数字のマジックに過ぎず、実質値上げになっているからです。

では、細かく見ていきましょう。
先行して値下げされる、栃木、宇都宮(2004年6月オープン)には、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-utu
南に競合シネコンの、MOVIX宇都宮(2003年11月オープン)があり、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-むび

山梨、甲府には、東宝グランパーク8(山梨県甲府市国母5-2158)という、TOHOシネマズ(※ただしこの名称はいきがかり上で、直営新設館ではない)が既にあるにもかかわらず、今春には3D対応、フルデジタルのTOHOシネマズ甲府(山梨県中巨摩郡昭和町飯喰1-12街区1画地外)が、イオンモール甲府昭和(仮称)内にオープンする。
※この2館や、他のシネコンとの微妙な兼ね合いは、このサイトに詳しい

長野は、やはり2011年春にアリオ内にオープンするTOHOシネマズ上田で、甲府と同様に、この近辺の従来の映画館とは異なり、フルデジタルの3D対応館。

広島市内には、TOHOシネマズ緑井を含め、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-3つ
3つも大手シネコンがある。
他の2つは、109シネマズ広島と、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-109
ワーナー・マイカル広島
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-わなまい

長崎には2000年9月21日に、ユナイテッド・シネマ長崎が開館、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ゆな
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ながさき
TOHOシネマズ長崎は、2008年10月1日オープンと、8年も後発。

最後の鹿児島は、TOHOシネマズ与次郎(2006年10月14日開業)の位置が、かなり市の中心部から離れていて、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-kagois
ガーデンズシネマはミニシアター系だから競合しないが、
鹿児島ミッテ10は、T・ジョイ(東映)系の本格シネコンで、2004年9月開業。

というわけで、まとめますと、先行値下げが実施される地域は、
*近くに競合シネコンがある。
*デジタル3D上映館が、TOHOシネマズ以外には近くにない。
のどちらかで、ここに今回の「見かけ上の値下げ」のからくりがある。

つまりこれは、通常作品よりチケットが300円から400円も高い3D上映作品を、現状の割引なしでは誰も見てくれず、3D上映をしている日中のスクリーンは、ガラ空きなのをどうにかするための、やむを得ない措置といえる。

通常作品と3Dの差額は、この記事でも扱ったように300円だったはずが、最近はメガネ代として100円が追加され、なんと400円になっている!

ただしワーナー・マイカル(必見!)と、
ユナイテッドシネマ
イオンシネマなどが採用している
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-いおん
リアルD方式の場合、
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-りある
自分専用メガネを持ち込めば、追加の100円は免除され、差額は300円で済む。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-くくい
↑ワーナー・マイカルの場合。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-うらわ
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-さがく
↑ユナイテッドシネマで特例の浦和。
 300円の差額だけで、今日現在(2011年1月)でも、メガネ代の100円がとられない。
 これは、周囲に他社シネコンが乱立する激戦区のため。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-そのまま
↑他のユナイテッドシネマでは、300円+メガネ代100円の料金体系。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ionnnobaai
↑イオンシネマの場合。
 シネコン界の激安王だけに、この措置に合わせて、エクスパンディからリアルDに全館変更した。エラい!


問題は、大半のシネコンが、メガネが重くて画面が暗く、返却型のエクスパンディ式を変更せずに、
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-ますた
有無を言わさず、400円を鑑賞のたびに、ぼったくること。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-TOHO
↑TOHOシネマズの場合。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-しょうちく
↑MOVIX(ムービックス)の場合。
 松竹系庶民派シネコンで、これはありえん暴挙だと思う。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-109
↑109シネマズの場合。
……自分で何を書いてるか、わかってんのかね?
 一律400円徴収するんじゃ、
↓館によってはエクスパンディをやめて、
 マスターイメージ3D(メガネ返却不用)にした意味がないじゃん!

$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-えくすさ

と言うことは、通常料金大人1800円だと、3D作品は2200円もしてしまう。
飛び出し効果のためだけに、映画1本に2200円も払う人なんて、ほとんどいない。
いや、首都圏ならともかく、栃木とか山梨とか長野とか広島とか長崎とか鹿児島という地方には、そんな人はまずいない。

たぶん近くにTOHOシネマズしか選択肢のない成人の観客なら、プラス400円が避けられない3D作品の場合、レイトショー割引(現行・一般2D上映作品1200円)とか、火曜日のシネマイレージ会員割引(同1300円)、あるいは水曜のレディスデー(1000円)や映画の日(1000円)、14日のTOHOシネマズデイ(1000円)に400円を足した、1400円~1700円で観たいと考えてるし、そうしてるだろう。

でも、レイトショーで3D作品を上映してるとは限らない。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ざるる
わざとタイムテーブルから、除外してるかも知れない。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ざるる

そこで見かけ上の(1本の映画に、誰も2200円を払ってまで観ようとしなかった)通常日の料金を下げることで、3D作品を1900円、つまりこれまでの通常作品に100円プラスの値段で、見られるようになりますよってことで、割安感を演出しているというわけ。

ってことは、あくまでも
「今後増えて行く3D作品を観てもらうための誘導策かつ、競合シネコンへの対抗策」
であって、広報がうそぶくような、
「デフレが進む中、料金が高いという指摘があった。料金体系全般を見直して利用頻度を高めたい」
なんて、詭弁にすぎない。

ところがこれにともない、TOHOシネマズでは、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-だいめいうし
レイトショーなどの各種割引を廃止する意向だとか!
(どこまでを廃止するのかは不透明)

その日の最後の1回上映を捨てゴマ(=割引きがないから、どうせ誰も見ない)にしておいて、
「レイトショーで安く映画を観るビンボー人は、どうぞ、よそのシネコンにでもおでかけください、1600円しか取れない、毎日最終1回の3D興行ぐらいムダにしても、うちは日中に、一人1900円はガッチリ何回もいただいてますから、いたくもかゆくもありません」
ってことらしい。

そもそも地方都市なんて、シネコンが一つあれば地元の需要をじゅうぶんに満たしきるのに、必ずTOHOシネマズが後出しジャンケンで割り込んでくるのは、
*大手映画会社で毎年最高の収益を上げている東宝だけに、同社の作品も他社直営シネコン、松竹のMOVIXだとか、東映系のT・ジョイだとかじゃなくて、東宝直営のTOHOシネマズで観てもらうべき
という、老舗の意地とエゴなだけだし、
3D作品へのニーズがさほど世間に高まってなくて、だからこそ、その手の上映館が少ない、山梨だとか長野に、無理やり3D上映館を新設するのは、
*400円の料金差で、1本ごとにより多額の収益につながる
という、あくまでも会社側の都合であって、観客も他の映画館も蚊帳(かや)の外である。

いいのかね、こんな勝手なやり方?

他のシネコンが、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-わなまい
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-むび
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ゆな
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-109

こういう愚かな「見かけ上の値下げ」に追随しないで、各種サービスを維持してもらわないと。

私は、価格破壊イオンシネマの
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-いおん
メンズデーやメンバーのレイトショーで、一般作品は1000円、3D作品でも1300円しか払いませんよ。

公正取引委員会の皆様には、この動きにはくれぐれもしっかりと、目を光らせていただきますように!

っていうよりも、
マスコミは、「TOHOシネマズが値下げ」だけを、単純に報道してんじゃねーよ、バーカ!

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