[歯周炎は心筋梗塞のリスクを上げる?]
(MEDLEY 2016年3月10日)
<1,610人を検証>
細菌感染により歯の周囲に炎症が起きる歯周炎。
この状態が続くと、心筋梗塞等の原因になる可能性があると言われています。
スウェーデンの研究チームが歯周炎と心筋梗塞の関連を検証しました。
心筋梗塞や動脈硬化症の患者さんは口腔状態がよくない傾向があります。
そこで、歯周病と循環器疾患との関連が注目され多く研究されています。
<75歳未満の805人が対象>
研究チームは、はじめて心筋梗塞になった人805人と心筋梗塞の経験がない人
805人を対象に、パノラマX線検査を含む歯科検査を行ない、歯周炎の頻度を
調べました。
統計解析により歯周炎と心筋梗塞の関連について検証しました。
<歯周炎の人は心筋梗塞リスクが高かった>
心筋梗塞になった人の43%に歯周炎があったことに対して、心筋梗塞が
ない人では33%で、心筋梗塞がある人のほうが多く歯周炎が見つかりました。
歯周炎は、心筋梗塞患者(43%)で対照群(33%)よりも多かった
(P<0.001)。
計算上、喫煙習慣や糖尿病等の影響を考慮して調整した後でも、歯周炎が
ある人の心筋梗塞リスクは高いという結果でした。
歯周病が心筋梗塞と関連する可能性がある、ということは長く言われており、
今回の検証で、その根拠が加わりました。
ただし、どのようにして歯周病が心筋梗塞をひきおこすかという因果関係に
ついてはまだはっきりと分かっていません。
ともあれ歯周病をきちんと治療することは、口内以外の病気予防の意味も
あるのかもしれません。
https://medley.life/news/item/56dd20dec0e9241d008b4f7b
[歯周病の男性は心筋梗塞リスクが2倍に]
(HealthDay New 2014年10月21日)
歯周病の男性はそうでない男性に比べ心筋梗塞の発症リスクが約2倍と高い
ことが、東京大学医学系研究科公衆衛生学分野の野口都美氏らの縦断研究で
分かった。
歯周病は糖尿病や心疾患といった全身性疾患のリスクになることが示唆されて
いる。
野口氏らは今回、金融保険系企業の会社員男性3,081人(36~59歳)を
対象に、歯周の状態を評価した上で5年間の追跡を行った。
その結果、歯肉出血や歯のぐらつき、口臭などによる歯周スコアが高い男性
では心筋梗塞発症のオッズ比が2.11(95%CI:1.29-3.44)と有意に高い
ことが分かった。
同結果は「Journal of Public Health」電子版に10月7日掲載された。
http://www.healthdayjapan.com/
(HealthDay New 2014年10月21日)
歯周病の男性はそうでない男性に比べ心筋梗塞の発症リスクが約2倍と高い
ことが、東京大学医学系研究科公衆衛生学分野の野口都美氏らの縦断研究で
分かった。
歯周病は糖尿病や心疾患といった全身性疾患のリスクになることが示唆されて
いる。
野口氏らは今回、金融保険系企業の会社員男性3,081人(36~59歳)を
対象に、歯周の状態を評価した上で5年間の追跡を行った。
その結果、歯肉出血や歯のぐらつき、口臭などによる歯周スコアが高い男性
では心筋梗塞発症のオッズ比が2.11(95%CI:1.29-3.44)と有意に高い
ことが分かった。
同結果は「Journal of Public Health」電子版に10月7日掲載された。
http://www.healthdayjapan.com/
[本当は怖い歯茎からの出血 ~守られた悪魔~]
最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学
O・Sさん(男性)/58歳 会社員
水道修理の会社に勤めるO・Sさんは、丁寧な仕事が評判ですが、自分の
事にはてんで無頓着。
お腹はぽっこり出ており、医者から注意されてもタバコもやめないまま。
さらに10年も前から歯を磨くたびに歯茎から出血しているのに、お構いなし
でした。
そんなある日、娘から口が臭いと言われてショックを受けたO・Sさん。
以来、毎食後きちんと歯を磨くようになったものの、すでに彼の体内では、
ある恐ろしい病が進行していました。
<症状>
(1)歯磨きすると歯茎から出血
(2)口が臭い
(3)胃のむかつき
(4)激しい胸の痛み
<病名>歯周病から心筋梗塞
<なぜ、歯茎の出血から心筋梗塞に?>
「心筋梗塞」とは、何らかの異変によって心臓に血液を送る血管が詰まり、
心臓の筋肉が壊死。
最悪の場合、命を失う恐ろしい病です。
主な原因は、動脈硬化。
O・Sさんも、長年の喫煙や高カロリーな食事などの生活習慣によって動脈
硬化を起こしていたと考えられます。
ところがO・Sさんの場合、詳しい検査の結果、血管の詰まった箇所から、
意外な菌が発見されました。
それが「歯周病菌」。
なぜ、口の中の細菌が、心臓の血管に潜んでいたのでしょうか?
そもそも、歯周病菌が引き起こす「歯周病」とは、歯と歯茎の間にある溝=
歯周ポケットで歯周病菌が繁殖、歯茎に炎症が起きる病。
日本人のおよそ7割がかかっていると考えられている国民病の1つです。
実は2007年11月、アメリカで発表された論文で、重度の歯周病を患って
いると心筋梗塞のリスクが高まる、という衝撃的な事実が判明しました。
そしてそこには歯周病菌の驚くべき働きが関わっていたのです。
歯磨き不足などがきっかけとなり、歯周ポケットに歯周病菌がたまり
始めると、その毒素で歯茎が破壊され、歯周ポケットは徐々に深くなり出血を
伴うようになります。
さらに、この状態を放置すると「口臭が発生する」などの症状となって現れ
ます。
ここまで来ると、歯周病菌の一部は、リンパ管を経てなんと血管の中に侵入
してしまいます。
もちろん血管に入った歯周病菌の大部分は、白血球によって退治されます。
ところが一部の歯周病菌は、白血球から逃れられる性質を持っているのです。
その性質とは、なんと血小板に入り込むというもの。
しかも歯周病菌が入り込むと、血小板は異常を起こし、互いに集まり固まり
やすくなるといいます。
つまり歯周病菌が入ることで血小板は、簡単に血栓を作ってしまうのです。
O・Sさんも長年歯周病を放置した結果、歯周病菌が入りこんだ血小板が
体内で増加。
全身の血管を巡り、最後に流れ着いた場所こそが心臓だったのです。
そして長年の悪い生活習慣から動脈硬化が起きていた場所に、血栓となって
次々と付着。
血管を完全に塞ぎ、心筋梗塞を引き起こしてしまったと考えられます。
しかしO・Sさんは、口臭を指摘されて以来、毎食後、欠かさず歯磨きをして
いたはず。
なぜこんな事態を招くほど、歯周病を悪化させてしまったのでしょうか?
歯周病菌は、歯周ポケットの浅いうちは歯磨きでもかき出せますが、ある程度
歯周ポケットが深くなると、歯ブラシが届かなくなってしまいます。
つまり歯周病が悪化したら、専門医の治療なしには治らないのです。
だからこそ、口臭や歯茎の出血に気付いたら、迷わず歯科医で歯周病の治療を
受けることが大切なのです。
http://asahi.co.jp/hospital/
最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学
O・Sさん(男性)/58歳 会社員
水道修理の会社に勤めるO・Sさんは、丁寧な仕事が評判ですが、自分の
事にはてんで無頓着。
お腹はぽっこり出ており、医者から注意されてもタバコもやめないまま。
さらに10年も前から歯を磨くたびに歯茎から出血しているのに、お構いなし
でした。
そんなある日、娘から口が臭いと言われてショックを受けたO・Sさん。
以来、毎食後きちんと歯を磨くようになったものの、すでに彼の体内では、
ある恐ろしい病が進行していました。
<症状>
(1)歯磨きすると歯茎から出血
(2)口が臭い
(3)胃のむかつき
(4)激しい胸の痛み
<病名>歯周病から心筋梗塞
<なぜ、歯茎の出血から心筋梗塞に?>
「心筋梗塞」とは、何らかの異変によって心臓に血液を送る血管が詰まり、
心臓の筋肉が壊死。
最悪の場合、命を失う恐ろしい病です。
主な原因は、動脈硬化。
O・Sさんも、長年の喫煙や高カロリーな食事などの生活習慣によって動脈
硬化を起こしていたと考えられます。
ところがO・Sさんの場合、詳しい検査の結果、血管の詰まった箇所から、
意外な菌が発見されました。
それが「歯周病菌」。
なぜ、口の中の細菌が、心臓の血管に潜んでいたのでしょうか?
そもそも、歯周病菌が引き起こす「歯周病」とは、歯と歯茎の間にある溝=
歯周ポケットで歯周病菌が繁殖、歯茎に炎症が起きる病。
日本人のおよそ7割がかかっていると考えられている国民病の1つです。
実は2007年11月、アメリカで発表された論文で、重度の歯周病を患って
いると心筋梗塞のリスクが高まる、という衝撃的な事実が判明しました。
そしてそこには歯周病菌の驚くべき働きが関わっていたのです。
歯磨き不足などがきっかけとなり、歯周ポケットに歯周病菌がたまり
始めると、その毒素で歯茎が破壊され、歯周ポケットは徐々に深くなり出血を
伴うようになります。
さらに、この状態を放置すると「口臭が発生する」などの症状となって現れ
ます。
ここまで来ると、歯周病菌の一部は、リンパ管を経てなんと血管の中に侵入
してしまいます。
もちろん血管に入った歯周病菌の大部分は、白血球によって退治されます。
ところが一部の歯周病菌は、白血球から逃れられる性質を持っているのです。
その性質とは、なんと血小板に入り込むというもの。
しかも歯周病菌が入り込むと、血小板は異常を起こし、互いに集まり固まり
やすくなるといいます。
つまり歯周病菌が入ることで血小板は、簡単に血栓を作ってしまうのです。
O・Sさんも長年歯周病を放置した結果、歯周病菌が入りこんだ血小板が
体内で増加。
全身の血管を巡り、最後に流れ着いた場所こそが心臓だったのです。
そして長年の悪い生活習慣から動脈硬化が起きていた場所に、血栓となって
次々と付着。
血管を完全に塞ぎ、心筋梗塞を引き起こしてしまったと考えられます。
しかしO・Sさんは、口臭を指摘されて以来、毎食後、欠かさず歯磨きをして
いたはず。
なぜこんな事態を招くほど、歯周病を悪化させてしまったのでしょうか?
歯周病菌は、歯周ポケットの浅いうちは歯磨きでもかき出せますが、ある程度
歯周ポケットが深くなると、歯ブラシが届かなくなってしまいます。
つまり歯周病が悪化したら、専門医の治療なしには治らないのです。
だからこそ、口臭や歯茎の出血に気付いたら、迷わず歯科医で歯周病の治療を
受けることが大切なのです。
http://asahi.co.jp/hospital/
[勃起障害 心筋梗塞・脳卒中の前兆にも]
(朝日新聞 2010年8月25日)
男性の更年期障害の1つともいえる勃起障害(ED)。
命にかかわるわけではない、と軽く考えている人が多いかもしれない。
ところが最近では、心筋梗塞や脳卒中など命取りになる病気を示唆する症状と
とらえる考えが広がっている。
勃起の大まかな仕組みはこうだ。
性的な刺激を受け、脳から神経を伝わって陰茎の動脈の中にNO(一酸化
窒素)が放出される。
このNOが血管を広げて、血液が流れ込み勃起が維持される。
だが、NOの放出が阻害されていたり、血流が悪くなっていたりすると勃起
しにくくなる。
EDは「性交時に十分な勃起が得られない、または維持できないために満足な
性交ができない状態」のこと。
うつやストレス、疲労などが引き金になるケースや、外傷、降圧剤や向精神薬
などを服用しているといった、原因が明確なケースがある。
知らない間に長期にわたってじわじわ進むEDもある。
こうしたEDは、加齢のためばかりとは限らない。
喫煙や高血圧、糖尿病などで動脈硬化が進んでいることも一因だ。
大阪大の辻村晃講師(泌尿器科学)はこう指摘する。
「EDの発症が、心筋梗塞や脳卒中などの発症を警告しているのです」
動脈の直径は陰茎が1~2ミリ。
心臓の冠動脈は3~4ミリ、首では5~6ミリほど。
動脈硬化などの影響は、より細い血管ほど早く出るとされる。
陰茎の血管が傷んでNOの放出がうまくいかないEDは、動脈硬化が進んでいる
証拠というわけだ。
海外の研究では、心筋梗塞などを発症した患者300人を調べたところ、その
3分の2がそれ以前にEDを自覚していたという。
辻村さんは「EDを入り口に、心疾患の検査をしたり、生活習慣を改めたり
することは非常に重要になる」と話す。
「しばしば勃起できない」という中程度以上のEDの人は、1998年の調査に
よると、国内では約1,130万人と推測された。
30代から60代の男性の約3割を占めた。
製薬会社ファイザーが2009年3~5月、インターネットで20歳以上の男性を
対象にアンケートした。
その結果、40代以上の約6割が「自分はEDかもしれないと思ったことが
ある」と回答している。
EDは誰にでも起こりうる。
とはいえ、「実際に治療を受けているのは5%ほどではないか」と東邦大の
永尾光一教授(泌尿器科学)はみる。
恥ずかしくて受診をためらったり、年齢を理由にあきらめたりするケースが
多いという。
「治療で改善は可能です。将来の重病を防ぐ意味もある。迷わずに専門医に
相談してほしい」と呼びかけている。
(木村俊介)
<相談ナビ>
自分がEDかどうか、EDならばどの程度なのか。
日本性機能学会のホームページから、5項目の質問のスコアをダウンロード
できる。
数字は点数で、合計して21点以下は軽症ながらEDという。
また、同学会は治療の専門医制度を設けている。
全国に220人。
同学会のホームページに掲載されている。
http://www.asahi.com/health/tsuushinbo/TKY201008250309.html
(朝日新聞 2010年8月25日)
男性の更年期障害の1つともいえる勃起障害(ED)。
命にかかわるわけではない、と軽く考えている人が多いかもしれない。
ところが最近では、心筋梗塞や脳卒中など命取りになる病気を示唆する症状と
とらえる考えが広がっている。
勃起の大まかな仕組みはこうだ。
性的な刺激を受け、脳から神経を伝わって陰茎の動脈の中にNO(一酸化
窒素)が放出される。
このNOが血管を広げて、血液が流れ込み勃起が維持される。
だが、NOの放出が阻害されていたり、血流が悪くなっていたりすると勃起
しにくくなる。
EDは「性交時に十分な勃起が得られない、または維持できないために満足な
性交ができない状態」のこと。
うつやストレス、疲労などが引き金になるケースや、外傷、降圧剤や向精神薬
などを服用しているといった、原因が明確なケースがある。
知らない間に長期にわたってじわじわ進むEDもある。
こうしたEDは、加齢のためばかりとは限らない。
喫煙や高血圧、糖尿病などで動脈硬化が進んでいることも一因だ。
大阪大の辻村晃講師(泌尿器科学)はこう指摘する。
「EDの発症が、心筋梗塞や脳卒中などの発症を警告しているのです」
動脈の直径は陰茎が1~2ミリ。
心臓の冠動脈は3~4ミリ、首では5~6ミリほど。
動脈硬化などの影響は、より細い血管ほど早く出るとされる。
陰茎の血管が傷んでNOの放出がうまくいかないEDは、動脈硬化が進んでいる
証拠というわけだ。
海外の研究では、心筋梗塞などを発症した患者300人を調べたところ、その
3分の2がそれ以前にEDを自覚していたという。
辻村さんは「EDを入り口に、心疾患の検査をしたり、生活習慣を改めたり
することは非常に重要になる」と話す。
「しばしば勃起できない」という中程度以上のEDの人は、1998年の調査に
よると、国内では約1,130万人と推測された。
30代から60代の男性の約3割を占めた。
製薬会社ファイザーが2009年3~5月、インターネットで20歳以上の男性を
対象にアンケートした。
その結果、40代以上の約6割が「自分はEDかもしれないと思ったことが
ある」と回答している。
EDは誰にでも起こりうる。
とはいえ、「実際に治療を受けているのは5%ほどではないか」と東邦大の
永尾光一教授(泌尿器科学)はみる。
恥ずかしくて受診をためらったり、年齢を理由にあきらめたりするケースが
多いという。
「治療で改善は可能です。将来の重病を防ぐ意味もある。迷わずに専門医に
相談してほしい」と呼びかけている。
(木村俊介)
<相談ナビ>
自分がEDかどうか、EDならばどの程度なのか。
日本性機能学会のホームページから、5項目の質問のスコアをダウンロード
できる。
数字は点数で、合計して21点以下は軽症ながらEDという。
また、同学会は治療の専門医制度を設けている。
全国に220人。
同学会のホームページに掲載されている。
http://www.asahi.com/health/tsuushinbo/TKY201008250309.html
[心臓病 胸の症状だけでない]
(琉球新報 2011年2月8日)
(北部地区医師会付属病院 蘆田欣也先生)
みなさんは狭心症や心筋梗塞といった病気をご存じでしょうか。
ともに心臓を養っている血管(冠動脈)が細くなったり詰まったりして起こる
病気です。
当然、心臓の病であるため胸の症状を訴えるのが一般的です。
その代表的なものが「胸痛」や「胸部圧迫感」、「胸部絞扼感(胸が締め
付けられるような感じ)」などですが、まったく心臓と無関係に思えるような
症状が、実は心臓の悲鳴だった・・・ということも少なくありません。
一例を挙げてみます。
私がまだ大阪の病院で働いていたころの話です。
ある日、70歳代の女性が循環器の病棟に入院してこられました。
もともと重度の狭心症を患っておられた方でしたが「最近になって急に奥歯が
うずくことが多くなった」とのことでした。
主治医をさせていただきましたが、まだ駆け出しだった私にはなぜ心臓病の
病棟に歯がうずく方が入院されるのか、まったく理解できていませんでした。
そんな私は当時の部長から「これがこの方の狭心症発作時の症状だよ」と
教わりました。
実際、その後に行われた血管造影検査で冠動脈の一部が閉塞しかかっている
のが見られた時には、これが経験の差かとがく然としたことをいまでも鮮明に
覚えています。
このように、一見したところ心臓とは無関係に思える症状でも心臓由来の
ことがあります。
「歯が浮く・うずく」
「顎がだるくなる」
などの歯周囲の症状であったり、
「左肩の痛み・だるさ」
「みぞおちの痛み」
などであったりと、種類はさまざまです。
もちろん歯の疾患や肩関節の炎症、消化管の病気などでもこのような症状が
見られます。
心臓病の多くは「発作的」に起こるのが特徴です。
ですので、半日以上続くとか、ずっと以前から絶えずあるような場合は
心臓病の可能性も低いかもしれませんが、突然起こってきたような場合には
一度循環器の専門医を受診されることをお勧めいたします。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-173287-storytopic-1.html
(琉球新報 2011年2月8日)
(北部地区医師会付属病院 蘆田欣也先生)
みなさんは狭心症や心筋梗塞といった病気をご存じでしょうか。
ともに心臓を養っている血管(冠動脈)が細くなったり詰まったりして起こる
病気です。
当然、心臓の病であるため胸の症状を訴えるのが一般的です。
その代表的なものが「胸痛」や「胸部圧迫感」、「胸部絞扼感(胸が締め
付けられるような感じ)」などですが、まったく心臓と無関係に思えるような
症状が、実は心臓の悲鳴だった・・・ということも少なくありません。
一例を挙げてみます。
私がまだ大阪の病院で働いていたころの話です。
ある日、70歳代の女性が循環器の病棟に入院してこられました。
もともと重度の狭心症を患っておられた方でしたが「最近になって急に奥歯が
うずくことが多くなった」とのことでした。
主治医をさせていただきましたが、まだ駆け出しだった私にはなぜ心臓病の
病棟に歯がうずく方が入院されるのか、まったく理解できていませんでした。
そんな私は当時の部長から「これがこの方の狭心症発作時の症状だよ」と
教わりました。
実際、その後に行われた血管造影検査で冠動脈の一部が閉塞しかかっている
のが見られた時には、これが経験の差かとがく然としたことをいまでも鮮明に
覚えています。
このように、一見したところ心臓とは無関係に思える症状でも心臓由来の
ことがあります。
「歯が浮く・うずく」
「顎がだるくなる」
などの歯周囲の症状であったり、
「左肩の痛み・だるさ」
「みぞおちの痛み」
などであったりと、種類はさまざまです。
もちろん歯の疾患や肩関節の炎症、消化管の病気などでもこのような症状が
見られます。
心臓病の多くは「発作的」に起こるのが特徴です。
ですので、半日以上続くとか、ずっと以前から絶えずあるような場合は
心臓病の可能性も低いかもしれませんが、突然起こってきたような場合には
一度循環器の専門医を受診されることをお勧めいたします。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-173287-storytopic-1.html
最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学
「本当は怖い歯の痛み~雇われ店長の悲劇~」
U・Mさん(男性)/55歳(発症当時) レストラン店長
U・Mさんは、チェーン展開しているレストランの店長。
このところ店の売り上げが思ったように上がらず、頭を悩ます毎日が続いて
いました。
そんなある日、本社から突然部長が視察にやってきて、U・Mさんを激しく
叱責。
その時、U・Mさんは左の奥歯に重く響くような痛みを覚えました。
奥歯の痛みは部長が去ると嘘のように消えたため、すぐに忘れてしまった
U・Mさんですが、その後も気になる異変に襲われます。
<症状>
(1)歯の痛み
(2)顎の痛み
(3)ひどいあごの痛み
(4)激しい胸の痛み
<病名>心筋梗塞
<なぜ、歯の痛みから心筋梗塞に?>
心筋梗塞とは、何らかの原因で心臓の血管が詰まり、心臓の筋肉が壊死して
しまう病気のこと。
最悪の場合、死にいたることもある恐ろしい病です。
この病気を引き起こすと考えられている要因は、過度の飲酒や喫煙、偏った
食生活などによって生じる血管の動脈硬化。
U・Mさんの場合も、脂っこい食事を好んで摂り続けていたため、血液中に
大量のコレステロールがあふれていました。
その結果、心臓の血管で動脈硬化が進行してしまったのです。
でも、U・Mさんに現れていたのは、歯の痛みや顎の痛みなど、心臓とは
直接関係ないもの。
これらの痛みは、心筋梗塞とどのような関係があるのでしょうか?
そもそも私たちの体内には、痛みを感知するための神経が、全身に張り巡ら
されています。
しかし、この神経は複雑に入り組んでいるため、心臓で異常が発生しても、
痛みを脳に伝える途中で、他の神経と混線してしまう場合があるのです。
そんな時、脳が心臓の異常を別の場所の痛みと勘違いする症状こそ・・・
「放散痛」。
そう。
U・Mさんを襲った歯やあごの痛みも、実はこの「放散痛」の仕業でした。
U・Mさんの場合、脳が心臓の痛みを歯やあごの痛みと取り違えてしまったの
です。
しかし、この「放散痛」を、心臓の痛みだと気づくチャンスはなかったの
でしょうか?
もちろんありました。
最大のヒントは、痛みを感じた時の状況です。
U・Mさんが痛みに襲われたのは、部長に叱られ強いストレスを感じた
直後や、早朝の寒い中、急いで走った後でした。
実はこうした状況になると、人間の体は反射的に血管を収縮。
動脈硬化が進み、血管が狭まっていると、この収縮で血流がストップして
しまい、心臓の筋肉が一時的な酸素不足に陥ります。
U・Mさんの場合、その痛みが「放散痛」となって現れたのです。
心筋梗塞になりかけていても、心臓の痛みがないまま、歯やあご、肩や腕
などの放散痛だけを感じるケースは少なくありません。
だからこそ大きなストレスがかかったときなどに、何らかの痛みを感じたら、
心筋梗塞から起こる放散痛を疑い、早期に病院を受診することが大切なの
です。
「動脈硬化を防ぐためには?」
(1)高血圧、タバコの吸い過ぎ、お酒の飲み過ぎ、悪玉コレステロールを
増やす油物等の多い食生活などに注意することが大切です。
(2)もしちょっとでも体に違和感を覚えたら、迷わず検診されることを
おすすめします。
http://asahi.co.jp/hospital/
「本当は怖い歯の痛み~雇われ店長の悲劇~」
U・Mさん(男性)/55歳(発症当時) レストラン店長
U・Mさんは、チェーン展開しているレストランの店長。
このところ店の売り上げが思ったように上がらず、頭を悩ます毎日が続いて
いました。
そんなある日、本社から突然部長が視察にやってきて、U・Mさんを激しく
叱責。
その時、U・Mさんは左の奥歯に重く響くような痛みを覚えました。
奥歯の痛みは部長が去ると嘘のように消えたため、すぐに忘れてしまった
U・Mさんですが、その後も気になる異変に襲われます。
<症状>
(1)歯の痛み
(2)顎の痛み
(3)ひどいあごの痛み
(4)激しい胸の痛み
<病名>心筋梗塞
<なぜ、歯の痛みから心筋梗塞に?>
心筋梗塞とは、何らかの原因で心臓の血管が詰まり、心臓の筋肉が壊死して
しまう病気のこと。
最悪の場合、死にいたることもある恐ろしい病です。
この病気を引き起こすと考えられている要因は、過度の飲酒や喫煙、偏った
食生活などによって生じる血管の動脈硬化。
U・Mさんの場合も、脂っこい食事を好んで摂り続けていたため、血液中に
大量のコレステロールがあふれていました。
その結果、心臓の血管で動脈硬化が進行してしまったのです。
でも、U・Mさんに現れていたのは、歯の痛みや顎の痛みなど、心臓とは
直接関係ないもの。
これらの痛みは、心筋梗塞とどのような関係があるのでしょうか?
そもそも私たちの体内には、痛みを感知するための神経が、全身に張り巡ら
されています。
しかし、この神経は複雑に入り組んでいるため、心臓で異常が発生しても、
痛みを脳に伝える途中で、他の神経と混線してしまう場合があるのです。
そんな時、脳が心臓の異常を別の場所の痛みと勘違いする症状こそ・・・
「放散痛」。
そう。
U・Mさんを襲った歯やあごの痛みも、実はこの「放散痛」の仕業でした。
U・Mさんの場合、脳が心臓の痛みを歯やあごの痛みと取り違えてしまったの
です。
しかし、この「放散痛」を、心臓の痛みだと気づくチャンスはなかったの
でしょうか?
もちろんありました。
最大のヒントは、痛みを感じた時の状況です。
U・Mさんが痛みに襲われたのは、部長に叱られ強いストレスを感じた
直後や、早朝の寒い中、急いで走った後でした。
実はこうした状況になると、人間の体は反射的に血管を収縮。
動脈硬化が進み、血管が狭まっていると、この収縮で血流がストップして
しまい、心臓の筋肉が一時的な酸素不足に陥ります。
U・Mさんの場合、その痛みが「放散痛」となって現れたのです。
心筋梗塞になりかけていても、心臓の痛みがないまま、歯やあご、肩や腕
などの放散痛だけを感じるケースは少なくありません。
だからこそ大きなストレスがかかったときなどに、何らかの痛みを感じたら、
心筋梗塞から起こる放散痛を疑い、早期に病院を受診することが大切なの
です。
「動脈硬化を防ぐためには?」
(1)高血圧、タバコの吸い過ぎ、お酒の飲み過ぎ、悪玉コレステロールを
増やす油物等の多い食生活などに注意することが大切です。
(2)もしちょっとでも体に違和感を覚えたら、迷わず検診されることを
おすすめします。
http://asahi.co.jp/hospital/
[心筋梗塞の女性の多くは胸痛がない]
(HealthDay News 2012年2月21日)
心筋梗塞を発症する女性5人のうち2人には胸痛がなく、顎、頸部、肩
または背中の痛みや胃部不快感、急な呼吸困難などのわかりにくい症状が
みられることが、新しい研究により報告された。
このことが、女性の心筋梗塞による死亡リスクが高い理由の1つであることも
示された。
研究の筆頭著者である米ワトソンWatsonクリニック(フロリダ州)心血管
予防・研究・教育部門長のJohn Canto氏によると、心筋梗塞の顕著な症状は
胸部の痛みと不快感だが、女性は発作の現れ方が異なることが多いという。
実際は胸部の痛みや不快感のある人のほとんどは心筋梗塞ではないが、
特に心疾患の危険因子(リスクファクター)のある人は男女ともに
症状に注意する必要があると同氏は述べている。
今回の研究は、米国医師会誌「JAMA」2月22/29日号に掲載された。
今回の研究では、米国の病院で1994~2006年に発生した心筋梗塞について
110万人強の患者のデータを分析。
女性は約42%で、発症時の平均年齢は男性よりも高かった。
男女合わせて35%強(約3人に1人)には胸痛がみられなかったが、
男性(31%)に比べて女性(42%)の方が胸痛のない発作を経験する比率が
高かった。
心筋梗塞による入院中の死亡も女性に多く、女性 14.6%に対して男性では
10%強であった。
米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク)のSuzanne Steinbaum博士に
よると、その他の心筋梗塞の症状として、発汗、吐き気、インフルエンザ様
症状があるという。
男女を問わず、突然日常の活動が困難になる症状があれば診察を受け、
「心筋梗塞ではないか」とはっきり医師に不安を伝えるよう同氏は勧めて
いる。
胸痛のない心筋梗塞では、男女ともに(特に若い女性で)、死亡リスクが
高まることも示された。
主な理由の1つは、症状を軽視して措置が遅れるためだという。
また、Canto氏によると生物学的な男女差も関連しており、胸痛のない場合で
比較すると、男性よりも女性の死亡リスクが高いこともわかっているという。
http://www.healthdayjapan.com/
(HealthDay News 2012年2月21日)
心筋梗塞を発症する女性5人のうち2人には胸痛がなく、顎、頸部、肩
または背中の痛みや胃部不快感、急な呼吸困難などのわかりにくい症状が
みられることが、新しい研究により報告された。
このことが、女性の心筋梗塞による死亡リスクが高い理由の1つであることも
示された。
研究の筆頭著者である米ワトソンWatsonクリニック(フロリダ州)心血管
予防・研究・教育部門長のJohn Canto氏によると、心筋梗塞の顕著な症状は
胸部の痛みと不快感だが、女性は発作の現れ方が異なることが多いという。
実際は胸部の痛みや不快感のある人のほとんどは心筋梗塞ではないが、
特に心疾患の危険因子(リスクファクター)のある人は男女ともに
症状に注意する必要があると同氏は述べている。
今回の研究は、米国医師会誌「JAMA」2月22/29日号に掲載された。
今回の研究では、米国の病院で1994~2006年に発生した心筋梗塞について
110万人強の患者のデータを分析。
女性は約42%で、発症時の平均年齢は男性よりも高かった。
男女合わせて35%強(約3人に1人)には胸痛がみられなかったが、
男性(31%)に比べて女性(42%)の方が胸痛のない発作を経験する比率が
高かった。
心筋梗塞による入院中の死亡も女性に多く、女性 14.6%に対して男性では
10%強であった。
米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク)のSuzanne Steinbaum博士に
よると、その他の心筋梗塞の症状として、発汗、吐き気、インフルエンザ様
症状があるという。
男女を問わず、突然日常の活動が困難になる症状があれば診察を受け、
「心筋梗塞ではないか」とはっきり医師に不安を伝えるよう同氏は勧めて
いる。
胸痛のない心筋梗塞では、男女ともに(特に若い女性で)、死亡リスクが
高まることも示された。
主な理由の1つは、症状を軽視して措置が遅れるためだという。
また、Canto氏によると生物学的な男女差も関連しており、胸痛のない場合で
比較すると、男性よりも女性の死亡リスクが高いこともわかっているという。
http://www.healthdayjapan.com/
[微小血管狭心症・・・中高年女性 胸・のどに痛み]
( 読売新聞 2009年1月6日)
胸に重しを乗せられたような圧迫痛、ザワザワとした胸騒ぎ、のどが詰まった
ような息苦しさ……。
東京都の主婦、舟津万里さん(54)は一昨年10月ころから、原因不明の症
状に悩まされ始めた。
翌月、心臓の専門病院を受診し、心電図や超音波などの検査を受けたが、
異常はなかった。
その結果を持って、かかりつけの診療所に行くと、「症状は気のせいでは
ないですか」と、つれなく言われた。
自分の言葉が信じてもらえず、見放されたように感じた。
別の診療所では、ストレスなどが原因の「心身症」が疑われ、薬が出たが
効果はなかった。
症状は徐々に悪化。
月に1回、数時間ほど続いた痛みは、年が明けると、ほぼ毎日で一日中
続くことも。
寝込むことが多くなり、食欲もなく、2か月で5キロやせた。
実は症状が始まってしばらくして、インターネットで気になる病名を見つけていた。
「微小血管狭心症」
一般的な「狭心症」は、心臓表面の直径2ミリほどの太い動脈が狭くなる。
中高年男性に多く、心臓近辺がキリキリ痛み、持続時間はほとんどが5分
ほど。
一方、微小血管狭心症は、心臓の筋肉内を走る300マイクロ・メートル以下と
髪の毛ほどの極細血管が狭くなったり、詰まったりして胸痛を起こす。
40~50歳代の女性に多く、胸だけでなく、のどや背中など、様々な部分が
痛むことがあり、痛みは1時間以上続くこともある。
米国で1980年代に、1つの病気として認められた。
血管を広げる作用がある女性ホルモンが減る更年期以降に発症することが
多い。
大きな血管が詰まるほどではないので、心電図検査などで見つけることが
難しい。
心臓に細い管(カテーテル)を入れ、特殊な薬を使って極細血管の狭さくを
調べるなどして確定診断できる。
しかし、検査は体に負担がかかるので、症状から診断されることが多い。
舟津さんは、東京大病院循環器内科を昨年5月に受診、微小血管狭心症と
診断された。
この病気に詳しく、週1回同病院で診療する千葉県立東金病院副院長の
天野恵子さんが担当。
やっと、病名が分かり、安心した。
「医師の間でもこの病気の知識は十分に広がっていない」と天野さん。
一般的な狭心症に使われる「ニトロ製剤」の効果が薄く、血圧を下げる
「カルシウム拮抗薬」が効くとする調査結果があり、舟津さんは、この薬
などの服用を始めた。
治療から半年ほどで、少しずつ痛みが軽減してきた。
今では通院帰りにデパートで買い物をするなど、終日の外出も大丈夫だ。
男女の性別によって病態や治療法が異なることがある。
性の違いに着目した「性差医療」が最近注目され始めた。
今年は、年間テーマとしてシリーズ「女と男」を随時掲載する。
(坂上博)
<性別の専門外来増える>
発病率や死亡率に男女差がある病気は多い。
体の状態に大きく影響を及ぼすのが、性ホルモン。
女性ホルモンは動脈硬化の進行や骨の減少を抑えるので、閉経すると、
急速に骨や血管の老化が進む。
一方、男性ホルモンは糖尿病を進行させたり、内臓脂肪を蓄積させたりする。
グラフのように、がん、心臓病、脳卒中の3大死因の危険度は、くも膜下
出血をのぞけば、男性で高く、骨粗しょう症や骨折など骨のトラブルは
女性に多い。
しかし、これまでの医療は成人男性を標準として治療法や薬が開発されて
きた。
その反省から2001年、性の違いを考慮した「性差医療」を実践する初の
女性専門外来が、鹿児島大病院に登場した。
以後、全国に広がり、現在は400か所を超え、少数ながら、男性専門外来を
開設した医療機関もある。
東京女子医大東医療センター日暮里クリニックで女性専門外来を担当する
片井みゆきさん(同大性差医療部准教授)は「閉経前後で発症しやすい病気も
ある。患者の性差と年齢を考慮し、各個人に合ったオーダーメイド医療
(個別化医療)の提供こそが、新しい時代に求められる」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20090106-OYT8T00206.htm
( 読売新聞 2009年1月6日)
胸に重しを乗せられたような圧迫痛、ザワザワとした胸騒ぎ、のどが詰まった
ような息苦しさ……。
東京都の主婦、舟津万里さん(54)は一昨年10月ころから、原因不明の症
状に悩まされ始めた。
翌月、心臓の専門病院を受診し、心電図や超音波などの検査を受けたが、
異常はなかった。
その結果を持って、かかりつけの診療所に行くと、「症状は気のせいでは
ないですか」と、つれなく言われた。
自分の言葉が信じてもらえず、見放されたように感じた。
別の診療所では、ストレスなどが原因の「心身症」が疑われ、薬が出たが
効果はなかった。
症状は徐々に悪化。
月に1回、数時間ほど続いた痛みは、年が明けると、ほぼ毎日で一日中
続くことも。
寝込むことが多くなり、食欲もなく、2か月で5キロやせた。
実は症状が始まってしばらくして、インターネットで気になる病名を見つけていた。
「微小血管狭心症」
一般的な「狭心症」は、心臓表面の直径2ミリほどの太い動脈が狭くなる。
中高年男性に多く、心臓近辺がキリキリ痛み、持続時間はほとんどが5分
ほど。
一方、微小血管狭心症は、心臓の筋肉内を走る300マイクロ・メートル以下と
髪の毛ほどの極細血管が狭くなったり、詰まったりして胸痛を起こす。
40~50歳代の女性に多く、胸だけでなく、のどや背中など、様々な部分が
痛むことがあり、痛みは1時間以上続くこともある。
米国で1980年代に、1つの病気として認められた。
血管を広げる作用がある女性ホルモンが減る更年期以降に発症することが
多い。
大きな血管が詰まるほどではないので、心電図検査などで見つけることが
難しい。
心臓に細い管(カテーテル)を入れ、特殊な薬を使って極細血管の狭さくを
調べるなどして確定診断できる。
しかし、検査は体に負担がかかるので、症状から診断されることが多い。
舟津さんは、東京大病院循環器内科を昨年5月に受診、微小血管狭心症と
診断された。
この病気に詳しく、週1回同病院で診療する千葉県立東金病院副院長の
天野恵子さんが担当。
やっと、病名が分かり、安心した。
「医師の間でもこの病気の知識は十分に広がっていない」と天野さん。
一般的な狭心症に使われる「ニトロ製剤」の効果が薄く、血圧を下げる
「カルシウム拮抗薬」が効くとする調査結果があり、舟津さんは、この薬
などの服用を始めた。
治療から半年ほどで、少しずつ痛みが軽減してきた。
今では通院帰りにデパートで買い物をするなど、終日の外出も大丈夫だ。
男女の性別によって病態や治療法が異なることがある。
性の違いに着目した「性差医療」が最近注目され始めた。
今年は、年間テーマとしてシリーズ「女と男」を随時掲載する。
(坂上博)
<性別の専門外来増える>
発病率や死亡率に男女差がある病気は多い。
体の状態に大きく影響を及ぼすのが、性ホルモン。
女性ホルモンは動脈硬化の進行や骨の減少を抑えるので、閉経すると、
急速に骨や血管の老化が進む。
一方、男性ホルモンは糖尿病を進行させたり、内臓脂肪を蓄積させたりする。
グラフのように、がん、心臓病、脳卒中の3大死因の危険度は、くも膜下
出血をのぞけば、男性で高く、骨粗しょう症や骨折など骨のトラブルは
女性に多い。
しかし、これまでの医療は成人男性を標準として治療法や薬が開発されて
きた。
その反省から2001年、性の違いを考慮した「性差医療」を実践する初の
女性専門外来が、鹿児島大病院に登場した。
以後、全国に広がり、現在は400か所を超え、少数ながら、男性専門外来を
開設した医療機関もある。
東京女子医大東医療センター日暮里クリニックで女性専門外来を担当する
片井みゆきさん(同大性差医療部准教授)は「閉経前後で発症しやすい病気も
ある。患者の性差と年齢を考慮し、各個人に合ったオーダーメイド医療
(個別化医療)の提供こそが、新しい時代に求められる」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20090106-OYT8T00206.htm
最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学
テーマ:「本当は怖い胸の圧迫感~閉ざされた道~」
F・Aさん(女性)/53歳(発症当時) 行政書士
毎日、様々な人の相談や書類の作成に追われていた行政書士のF・Aさん。
その日も深夜に帰宅し、遅い夕食を摂ろうとした時、心臓がドキドキし胸の
圧迫感に襲われました。
3ヵ月後、今度は喉が圧迫される感覚に襲われたF・Aさん。
その異変を同僚に話すと、更年期障害の症状だと言われました。
少しでも症状が和らいでくれればと、更年期障害の市販薬を飲んでいた
F・Aさんですが、さらなる異変が襲いかかります。
<症状>
(1)胸の圧迫感
(2)喉の圧迫感
(3)再び胸を圧迫感が襲う
(4)胸の痛み
<病名>微小血管狭心症
<なぜ、胸の圧迫感から微小血管狭心症に?>
「微小血管狭心症」とは、心臓の筋肉の中を走る細い血管が狭くなり、
一時的に血流が滞ることで胸の痛みなどを引き起こす病。
では、なぜ、血管が狭くなってしまうのでしょうか?
そこに深く関係しているのが、女性ホルモンだったのです。
女性ホルモンは、45歳から55歳の閉経前後に、急激に減少します。
これがいわゆる更年期と呼ばれる時期。
実はこの更年期に、微小血管狭心症は起こりやすいのです。
主に卵巣から分泌される女性ホルモン・エストロゲン。
その重要な役割は、卵巣自身に働きかけ、その細胞から卵子を作り、排卵の
準備をすること。
さらに、もう1つ大切な役割が、血管の太さを拡張し、血管の内膜が傷つか
ないよう保護すること。
そのため、女性ホルモンが出ている間は、女性は心筋梗塞など血管の病に
なりにくいと言われています。
しかし、更年期を迎え、女性ホルモン・エストロゲンが減少すると、血管が
徐々に収縮し、詰まりやすい状態に陥ってしまいます。
とはいえ、更年期の女性すべてが、この病になるわけではありません。
では、F・Aさんの何が原因だったのでしょうか?
それは・・・ストレス。
几帳面なF・Aさんは、非常にストレスを感じやすく、自らストレスを溜め
込んでいたのです。
すると、強いストレスがかかることで、交感神経が刺激され、血管が収縮。
心臓の細い血管が、エストロゲンの減少で狭くなり、ストレスの影響で、
さらに狭くなった結果、血流が滞ってしまったのです。
彼女に起きた異変は、すべて心臓の細い血管が詰まり、酸素不足に陥った
ことが原因でした。
この病は、アメリカで1980年代に提唱された比較的新しいもの。
そのため、いまだ認知度が低く、検査で見過ごされ、ドクターショッピングを
繰り返してしまう人も多いのです。
更年期障害でも、動悸や息切れなど様々な症状が出ます。
しかし、すべて更年期だからと片付けていると、その陰に心臓の病が隠れて
いることもあるのです。
http://www.asahi.co.jp/hospital/
テーマ:「本当は怖い胸の圧迫感~閉ざされた道~」
F・Aさん(女性)/53歳(発症当時) 行政書士
毎日、様々な人の相談や書類の作成に追われていた行政書士のF・Aさん。
その日も深夜に帰宅し、遅い夕食を摂ろうとした時、心臓がドキドキし胸の
圧迫感に襲われました。
3ヵ月後、今度は喉が圧迫される感覚に襲われたF・Aさん。
その異変を同僚に話すと、更年期障害の症状だと言われました。
少しでも症状が和らいでくれればと、更年期障害の市販薬を飲んでいた
F・Aさんですが、さらなる異変が襲いかかります。
<症状>
(1)胸の圧迫感
(2)喉の圧迫感
(3)再び胸を圧迫感が襲う
(4)胸の痛み
<病名>微小血管狭心症
<なぜ、胸の圧迫感から微小血管狭心症に?>
「微小血管狭心症」とは、心臓の筋肉の中を走る細い血管が狭くなり、
一時的に血流が滞ることで胸の痛みなどを引き起こす病。
では、なぜ、血管が狭くなってしまうのでしょうか?
そこに深く関係しているのが、女性ホルモンだったのです。
女性ホルモンは、45歳から55歳の閉経前後に、急激に減少します。
これがいわゆる更年期と呼ばれる時期。
実はこの更年期に、微小血管狭心症は起こりやすいのです。
主に卵巣から分泌される女性ホルモン・エストロゲン。
その重要な役割は、卵巣自身に働きかけ、その細胞から卵子を作り、排卵の
準備をすること。
さらに、もう1つ大切な役割が、血管の太さを拡張し、血管の内膜が傷つか
ないよう保護すること。
そのため、女性ホルモンが出ている間は、女性は心筋梗塞など血管の病に
なりにくいと言われています。
しかし、更年期を迎え、女性ホルモン・エストロゲンが減少すると、血管が
徐々に収縮し、詰まりやすい状態に陥ってしまいます。
とはいえ、更年期の女性すべてが、この病になるわけではありません。
では、F・Aさんの何が原因だったのでしょうか?
それは・・・ストレス。
几帳面なF・Aさんは、非常にストレスを感じやすく、自らストレスを溜め
込んでいたのです。
すると、強いストレスがかかることで、交感神経が刺激され、血管が収縮。
心臓の細い血管が、エストロゲンの減少で狭くなり、ストレスの影響で、
さらに狭くなった結果、血流が滞ってしまったのです。
彼女に起きた異変は、すべて心臓の細い血管が詰まり、酸素不足に陥った
ことが原因でした。
この病は、アメリカで1980年代に提唱された比較的新しいもの。
そのため、いまだ認知度が低く、検査で見過ごされ、ドクターショッピングを
繰り返してしまう人も多いのです。
更年期障害でも、動悸や息切れなど様々な症状が出ます。
しかし、すべて更年期だからと片付けていると、その陰に心臓の病が隠れて
いることもあるのです。
http://www.asahi.co.jp/hospital/
[ご存じですか? 女性に多い「第3の狭心症」]
(家庭の医学)
<ニトロが効きにくい>
狭心症といえば、心臓の冠動脈が狭くなって、心筋に十分な血液を送れなく
なったときに生じるもの。
一般に男性に多い病気とされています。
しかし、更年期の女性によくみられる息苦しさなど胸部症状のうち、1割
ほどに通常のタイプとは特徴の異なる狭心症があるということがわかり、
注目を集めています。
狭心症といえば、プラークという脂質がたまることで血管が狭くなる
労作狭心症、血管はきれいなのに、けいれんして狭くなってしまう
冠攣縮性狭心症の2種類がよく知られています。
これらは、ニトログリセリンが有効です。
そのため、ニトログリセリンが効かない胸痛は、狭心症ではないと診断されて
きました。
ところが、第3の狭心症といわれるこのタイプは、ニトログリセリンが
効きにくく、非常に細い血管に起こります。
通常、狭心症は冠動脈という太い血管に起こるのに対し、第3の狭心症は、
心臓の筋肉の中を通る細い血管でけいれんが起きます。
このことから、微小血管狭心症と呼ばれています。
微小血管狭心症では、胸の圧迫感、針で刺されるような痛み、息がつま
るような痛みなどが起こります。
通常の狭心症とは異なり、症状が長時間続くものの、発症の間隔が長いのも
特徴です。
3か月に1回、あるいは1年に1回しか起こらない場合もあります。
さらに、閉経前後の更年期の女性に多いのも特徴です。
早い人では30歳代で発症し、多くは60歳代後半で発作が起きています。
この時期は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少して、心臓の細い
血管が収縮してけいれんしやすくなることが原因と考えられています。
微小血管狭心症は、冠動脈がつまるわけではないので、ただちに命にかかわる
ことはありません。
しかし細い血管のつまりは、カテーテルを使った血管造影検査などでは診断が
むずかしく、病院を転々とすることになってしまうおそれも。
また、女性の場合、心筋梗塞を発症すると、重症化しやすく死亡率が高い
こともわかっています。
何か異常を感じたら、早めに循環器科や女性外来を受診してください。
正しい診断がつけば、多くはカルシウム拮抗薬が有効です。
なお、タバコは微小血管狭心症の高い危険因子なので、禁煙は不可欠です。
また、糖尿病があると動脈硬化が進みやすく、微小血管狭心症の危険性が
高くなるので、血糖のコントロールはいうまでもありません。
(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子/2013年4月5日)
http://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/120846/
(家庭の医学)
<ニトロが効きにくい>
狭心症といえば、心臓の冠動脈が狭くなって、心筋に十分な血液を送れなく
なったときに生じるもの。
一般に男性に多い病気とされています。
しかし、更年期の女性によくみられる息苦しさなど胸部症状のうち、1割
ほどに通常のタイプとは特徴の異なる狭心症があるということがわかり、
注目を集めています。
狭心症といえば、プラークという脂質がたまることで血管が狭くなる
労作狭心症、血管はきれいなのに、けいれんして狭くなってしまう
冠攣縮性狭心症の2種類がよく知られています。
これらは、ニトログリセリンが有効です。
そのため、ニトログリセリンが効かない胸痛は、狭心症ではないと診断されて
きました。
ところが、第3の狭心症といわれるこのタイプは、ニトログリセリンが
効きにくく、非常に細い血管に起こります。
通常、狭心症は冠動脈という太い血管に起こるのに対し、第3の狭心症は、
心臓の筋肉の中を通る細い血管でけいれんが起きます。
このことから、微小血管狭心症と呼ばれています。
微小血管狭心症では、胸の圧迫感、針で刺されるような痛み、息がつま
るような痛みなどが起こります。
通常の狭心症とは異なり、症状が長時間続くものの、発症の間隔が長いのも
特徴です。
3か月に1回、あるいは1年に1回しか起こらない場合もあります。
さらに、閉経前後の更年期の女性に多いのも特徴です。
早い人では30歳代で発症し、多くは60歳代後半で発作が起きています。
この時期は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少して、心臓の細い
血管が収縮してけいれんしやすくなることが原因と考えられています。
微小血管狭心症は、冠動脈がつまるわけではないので、ただちに命にかかわる
ことはありません。
しかし細い血管のつまりは、カテーテルを使った血管造影検査などでは診断が
むずかしく、病院を転々とすることになってしまうおそれも。
また、女性の場合、心筋梗塞を発症すると、重症化しやすく死亡率が高い
こともわかっています。
何か異常を感じたら、早めに循環器科や女性外来を受診してください。
正しい診断がつけば、多くはカルシウム拮抗薬が有効です。
なお、タバコは微小血管狭心症の高い危険因子なので、禁煙は不可欠です。
また、糖尿病があると動脈硬化が進みやすく、微小血管狭心症の危険性が
高くなるので、血糖のコントロールはいうまでもありません。
(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子/2013年4月5日)
http://sp.kateinoigaku.ne.jp/kiji/120846/