[<広島遺体遺棄>16歳の専修学校生と判明 歯とDNAから]
(毎日新聞 2013年7月23日)
広島県呉市の灰ケ峰で若い女性の遺体が見つかった事件で、県警捜査本部は
23日、歯の治療痕と骨のDNA型鑑定の結果、遺体は広島市安佐北区、高等
専修学校2年の女子生徒(16)と判明したと発表した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130723-00000086-mai-soci
[身元確認を実施へ 9月の県総合防災訓練]
(岩手日報 2013年8月22日)
県は「防災の日」の9月1日に久慈市など沿岸北部の4市町村で予定している
県総合防災訓練の中で、犠牲者が出ることを想定した身元確認の訓練を行う
方向で準備を進めている。
昨年は東日本大震災の被災者の心情に配慮し、実施を見送っていた。
県総合防災室によると、身元確認訓練は県警、県歯科医師会などが参加。
地震・津波で多くの犠牲者が発生した想定の下、人形を使って遺体の搬送から
検視・検案、歯型や治療痕の記録作成、遺族への引き渡しなど一連の流れを
確認する。
釜石市で行われた昨年の県総合防災訓練では県歯科医師会が訓練への参加と、
身元確認訓練の実施を県に求めたが、県は同市に相談した結果「遺族感情への
配慮が必要」との理由で見送った経緯がある。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130822_8
(岩手日報 2013年8月22日)
県は「防災の日」の9月1日に久慈市など沿岸北部の4市町村で予定している
県総合防災訓練の中で、犠牲者が出ることを想定した身元確認の訓練を行う
方向で準備を進めている。
昨年は東日本大震災の被災者の心情に配慮し、実施を見送っていた。
県総合防災室によると、身元確認訓練は県警、県歯科医師会などが参加。
地震・津波で多くの犠牲者が発生した想定の下、人形を使って遺体の搬送から
検視・検案、歯型や治療痕の記録作成、遺族への引き渡しなど一連の流れを
確認する。
釜石市で行われた昨年の県総合防災訓練では県歯科医師会が訓練への参加と、
身元確認訓練の実施を県に求めたが、県は同市に相談した結果「遺族感情への
配慮が必要」との理由で見送った経緯がある。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130822_8
[心の病気と有名人VOL1 太宰治の心の病]
(All About 2004年 01月 15日)(中嶋泰憲先生)
太宰治は昭和初期のカリスマ作家で、「斜陽」、「人間失格」など数々の
名作を残しましたが、39歳の若さで、愛人と共に玉川に入水して亡くなり
ました。
死後50年以上経った現在も、根強い人気があり、日々、多くの人が彼の墓を
訪れています。
ガイド(中嶋泰憲)も国語の授業で、彼の作品である「走れメロス」があった
のを覚えています。
授業中は、ぐっすりねむりこけてしまう出来の悪い生徒でしたが、太宰治の
年譜で、薬物中毒、自殺とあるのが、子供心に「???」と強い印象でした。
彼のトラブルに満ちた私生活は、破滅型作家の典型ですが、精神医学的には
(今となっては、診断はできませんが)、境界性人格障害が疑われます。
<境界性人格障害とは>
境界性人格障害の境界とは、神経症と統合失調症の境界という意味で、統合
失調症というほどの症状でもなく、かといって、神経症ともいえない状態を
指します。
感情面の極端な不安定さが特徴で、人間関係に絶えずトラブルがあり、リスト
カットといった自傷行為や自殺をほのめかしたり、企てることがしばしば
みられます。
<太宰治のトラブルに満ちた私生活>
津軽地方の大地主の家に生まれた彼は、左翼思想に接した後、自分の出身
階級に悩み、肉親に反発しますが、同時にとても頼っていました。
そこには、境界例特有の、見捨てられる事への強烈な不安感から、依存する
かとおもえば、激しく攻撃するという人間関係がうかがえます。
また、作家として師事していた井伏鱒二との関係も、非常に尊敬してはいるの
ですが、バビナールという鎮痛剤の中毒になった時、精神病院に無理やり入院
させられたことをひどく恨んでしまい、人を善か悪かの両極端で見てしまう
境界例特有の価値判断が見られます。
上記の薬物中毒、大酒飲み、そして、頻回の自殺未遂(4回)も、境界例と
しては典型的です。
境界性人格障害の方は、感情面のあまりの不安定さから、自分の能力を十分
発揮できない例が多いのですが、彼が、素晴らしい文学の才能を開花できた
のは、驚くべきことだと思います。
http://allabout.co.jp/health/mentalillness/closeup/CU20040110A/
(All About 2004年 01月 15日)(中嶋泰憲先生)
太宰治は昭和初期のカリスマ作家で、「斜陽」、「人間失格」など数々の
名作を残しましたが、39歳の若さで、愛人と共に玉川に入水して亡くなり
ました。
死後50年以上経った現在も、根強い人気があり、日々、多くの人が彼の墓を
訪れています。
ガイド(中嶋泰憲)も国語の授業で、彼の作品である「走れメロス」があった
のを覚えています。
授業中は、ぐっすりねむりこけてしまう出来の悪い生徒でしたが、太宰治の
年譜で、薬物中毒、自殺とあるのが、子供心に「???」と強い印象でした。
彼のトラブルに満ちた私生活は、破滅型作家の典型ですが、精神医学的には
(今となっては、診断はできませんが)、境界性人格障害が疑われます。
<境界性人格障害とは>
境界性人格障害の境界とは、神経症と統合失調症の境界という意味で、統合
失調症というほどの症状でもなく、かといって、神経症ともいえない状態を
指します。
感情面の極端な不安定さが特徴で、人間関係に絶えずトラブルがあり、リスト
カットといった自傷行為や自殺をほのめかしたり、企てることがしばしば
みられます。
<太宰治のトラブルに満ちた私生活>
津軽地方の大地主の家に生まれた彼は、左翼思想に接した後、自分の出身
階級に悩み、肉親に反発しますが、同時にとても頼っていました。
そこには、境界例特有の、見捨てられる事への強烈な不安感から、依存する
かとおもえば、激しく攻撃するという人間関係がうかがえます。
また、作家として師事していた井伏鱒二との関係も、非常に尊敬してはいるの
ですが、バビナールという鎮痛剤の中毒になった時、精神病院に無理やり入院
させられたことをひどく恨んでしまい、人を善か悪かの両極端で見てしまう
境界例特有の価値判断が見られます。
上記の薬物中毒、大酒飲み、そして、頻回の自殺未遂(4回)も、境界例と
しては典型的です。
境界性人格障害の方は、感情面のあまりの不安定さから、自分の能力を十分
発揮できない例が多いのですが、彼が、素晴らしい文学の才能を開花できた
のは、驚くべきことだと思います。
http://allabout.co.jp/health/mentalillness/closeup/CU20040110A/
[ハウス加賀屋、統合失調症による苦労語る「こらえるの大変でした」]
(オリコン 2013年8月8日)
お笑いコンビの松本ハウスが8日、都内で著書『統合失調症がやってきた』の
出版記念イベント前に記者会見を行った。
ハウス加賀屋の持病であった統合失調症の悪化を理由に1999年に活動休止、
10年の歳月をかけコンビを復活させた加賀屋は「この病気は完治とは言わず、
寛解と言う。薬を飲んだ状態で寛解」と説明した上で、「復活芸人です」と
アピール。
まだ「完全に克服した状態とは言えない」としつつも「復活したのは4年前。
飲んでる薬の内容も量も変わらないけど、どんどん脳みそがクリアになって
いく」と笑顔で明かした。
かつて『ボキャブラ天国』で注目を浴びた二人は現在、お笑い芸人としての
活動と平行して講演会なども開催。
加賀谷は「(統合失調症は)100人に1人がなる。皆さんもなる可能性が
ある病気です。身近な病気であることを届けたかった」と同書の執筆理由を
明かした。
中学時代から幻聴、高校生になると幻覚に悩まされていたという加賀屋は、
執筆の際も「辛くないと思っていたことも辛くて、吐き気がした」と告白。
休止前も精神疾患で通院していることを公表していたことから「あるお笑い
大会の総評で『障害者を舞台にあげていいのか』と言われ、こらえるのが
大変でした」と世間の偏見にも悩まされたことも吐露。
それでも「今でもたまにありますが、気にしなくなった」と前を向いて
みせた。
『ボキャブラ天国』で共に活躍したくりぃむしちゅーや爆笑問題らが次々と
ブレイクしていくなか、「それどころじゃなかった」というほど重い副作用に
苦しみ「ほぼ何も出来ない状態だった」と振り返る加賀谷。
一方で「『いつかまたお笑い芸人に戻ってやる』という気持ちは大きく
なったり小さくさったりしながらも、心の中にあった」と感慨深げに語った。
相方の松本キックは「辞めるって話をする時も(加賀屋は)お母さんと一緒に
来て、ほぼ聞こえてない状態だったし、『戻ってこい』とは言えなかった。
少しでも良くなってほしいというだけだった」と当時の心境を回顧。
休止中は“適度な距離”を心がけたといい「先回りをしすぎないで、こういう
病気だからこういう対応をしなきゃと詰め込むのではなく、当事者と一緒に
学んでいけばいい」と力強く訴えた。
オーディションなどにも積極的に参加していると明かし、松本は「チャンスが
あれば狙って行きたい」。
大手芸能事務所サンミュージックに移籍し、松本が「今では完全に事務所では
若手扱い」と冗談めかすと、加賀谷も「自分のこと、芸歴何年かはわから
ない。フレッシュ! フレッシュ!」と語り、笑いを誘っていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130808-00000320-oric-ent
(オリコン 2013年8月8日)
お笑いコンビの松本ハウスが8日、都内で著書『統合失調症がやってきた』の
出版記念イベント前に記者会見を行った。
ハウス加賀屋の持病であった統合失調症の悪化を理由に1999年に活動休止、
10年の歳月をかけコンビを復活させた加賀屋は「この病気は完治とは言わず、
寛解と言う。薬を飲んだ状態で寛解」と説明した上で、「復活芸人です」と
アピール。
まだ「完全に克服した状態とは言えない」としつつも「復活したのは4年前。
飲んでる薬の内容も量も変わらないけど、どんどん脳みそがクリアになって
いく」と笑顔で明かした。
かつて『ボキャブラ天国』で注目を浴びた二人は現在、お笑い芸人としての
活動と平行して講演会なども開催。
加賀谷は「(統合失調症は)100人に1人がなる。皆さんもなる可能性が
ある病気です。身近な病気であることを届けたかった」と同書の執筆理由を
明かした。
中学時代から幻聴、高校生になると幻覚に悩まされていたという加賀屋は、
執筆の際も「辛くないと思っていたことも辛くて、吐き気がした」と告白。
休止前も精神疾患で通院していることを公表していたことから「あるお笑い
大会の総評で『障害者を舞台にあげていいのか』と言われ、こらえるのが
大変でした」と世間の偏見にも悩まされたことも吐露。
それでも「今でもたまにありますが、気にしなくなった」と前を向いて
みせた。
『ボキャブラ天国』で共に活躍したくりぃむしちゅーや爆笑問題らが次々と
ブレイクしていくなか、「それどころじゃなかった」というほど重い副作用に
苦しみ「ほぼ何も出来ない状態だった」と振り返る加賀谷。
一方で「『いつかまたお笑い芸人に戻ってやる』という気持ちは大きく
なったり小さくさったりしながらも、心の中にあった」と感慨深げに語った。
相方の松本キックは「辞めるって話をする時も(加賀屋は)お母さんと一緒に
来て、ほぼ聞こえてない状態だったし、『戻ってこい』とは言えなかった。
少しでも良くなってほしいというだけだった」と当時の心境を回顧。
休止中は“適度な距離”を心がけたといい「先回りをしすぎないで、こういう
病気だからこういう対応をしなきゃと詰め込むのではなく、当事者と一緒に
学んでいけばいい」と力強く訴えた。
オーディションなどにも積極的に参加していると明かし、松本は「チャンスが
あれば狙って行きたい」。
大手芸能事務所サンミュージックに移籍し、松本が「今では完全に事務所では
若手扱い」と冗談めかすと、加賀谷も「自分のこと、芸歴何年かはわから
ない。フレッシュ! フレッシュ!」と語り、笑いを誘っていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130808-00000320-oric-ent
[佐藤記者の「精神医療ルネサンス」
保護入院の闇(3) なぜ薬物中毒?]
(読売新聞 2011年12月21日)
タカオさんの入院は約3週間に及んだ。
当初は、精神科病院に突然連れてこられたショックで大声を上げるなど
したが、すぐに気持ちを切り替えた。
「暴れれば暴れるほど、深刻な病気にされてしまう。このままだと殺され
かねない。何をされても無抵抗でいよう」
身体拘束の状態を確認するため、定期的にやって来る看護師を冗談で笑わせ
た。
繰り返される電気ショックにも素直に従った。
その結果、母親が同意した医療保護入院から、本人の同意で行う任意入院への
切り替えが行われ、退院につながった。
1年後(2010年)、タカオさんは元センター長の勧めで精神科クリニックを
受診した。
本当に統合失調症なのか、診断してもらうためだ。
結果は「統合失調症ではない」
被害妄想や幻聴に悩まされる統合失調症は、適切な治療で安定した状態を長く
保てる。
だが、完治する病気ではない。
今年(2011年)6月には、別の精神科クリニックで、のべ4日間、計7時間
半に及ぶ検査を受けた。
結果は「正常」だった。
さらに、発達障害の検査も受けた。
良好な対人関係を築きにくいアスペルガー症候群などがあると、その二次
障害によって統合失調症と誤診されるケースが目立つためで、大学病院の
専門医が、丸1日かけて生育歴などを丹念に聞き取った。
そして、発達障害も否定された。
この事件はなぜ起こったのか。
母親の不可解な行動に目が向きがちだが、母親は本気で息子の精神疾患を
疑い、善意で入院の相談をした可能性もある。
これがもし、誤診に基づく医療保護入院であるとすれば、対応した精神科医と
D病院の診療レベルを疑わなければならないだろう。
D病院が、知事に提出した医療保護入院の入院届けなどには、統合失調症
以外の傷病名も登場する。
「薬物中毒精神病」だ。
タカオさんは、非合法の薬物を乱用したことはない。
酒もほとんど飲まない。
ただ、鼻の病気にともなう頭痛などのため、耳鼻科で鎮痛剤ボルタレンを
頓服薬として処方されていた。
D病院の精神科医はこの情報を母親らから聞き取り、ボルタレンなどの過剰
摂取でせん妄や興奮、滅裂などが強まったと判断したようだ。
だが、タカオさんはボルタレンを常用しておらず、入院した日も服用して
いなかった。
当時、ボルタレンを処方していた耳鼻科の主治医は話す。
「処方した量のボルタレンでひどい精神症状が現れるとは、常識的には考え
られない」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=52053
保護入院の闇(3) なぜ薬物中毒?]
(読売新聞 2011年12月21日)
タカオさんの入院は約3週間に及んだ。
当初は、精神科病院に突然連れてこられたショックで大声を上げるなど
したが、すぐに気持ちを切り替えた。
「暴れれば暴れるほど、深刻な病気にされてしまう。このままだと殺され
かねない。何をされても無抵抗でいよう」
身体拘束の状態を確認するため、定期的にやって来る看護師を冗談で笑わせ
た。
繰り返される電気ショックにも素直に従った。
その結果、母親が同意した医療保護入院から、本人の同意で行う任意入院への
切り替えが行われ、退院につながった。
1年後(2010年)、タカオさんは元センター長の勧めで精神科クリニックを
受診した。
本当に統合失調症なのか、診断してもらうためだ。
結果は「統合失調症ではない」
被害妄想や幻聴に悩まされる統合失調症は、適切な治療で安定した状態を長く
保てる。
だが、完治する病気ではない。
今年(2011年)6月には、別の精神科クリニックで、のべ4日間、計7時間
半に及ぶ検査を受けた。
結果は「正常」だった。
さらに、発達障害の検査も受けた。
良好な対人関係を築きにくいアスペルガー症候群などがあると、その二次
障害によって統合失調症と誤診されるケースが目立つためで、大学病院の
専門医が、丸1日かけて生育歴などを丹念に聞き取った。
そして、発達障害も否定された。
この事件はなぜ起こったのか。
母親の不可解な行動に目が向きがちだが、母親は本気で息子の精神疾患を
疑い、善意で入院の相談をした可能性もある。
これがもし、誤診に基づく医療保護入院であるとすれば、対応した精神科医と
D病院の診療レベルを疑わなければならないだろう。
D病院が、知事に提出した医療保護入院の入院届けなどには、統合失調症
以外の傷病名も登場する。
「薬物中毒精神病」だ。
タカオさんは、非合法の薬物を乱用したことはない。
酒もほとんど飲まない。
ただ、鼻の病気にともなう頭痛などのため、耳鼻科で鎮痛剤ボルタレンを
頓服薬として処方されていた。
D病院の精神科医はこの情報を母親らから聞き取り、ボルタレンなどの過剰
摂取でせん妄や興奮、滅裂などが強まったと判断したようだ。
だが、タカオさんはボルタレンを常用しておらず、入院した日も服用して
いなかった。
当時、ボルタレンを処方していた耳鼻科の主治医は話す。
「処方した量のボルタレンでひどい精神症状が現れるとは、常識的には考え
られない」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=52053
[佐藤記者の「精神医療ルネサンス」
保護入院の闇(2) 抵抗したら「統合失調症」]
(読売新聞 2011年12月14日)
前回に続き、タカオさんの入院以前の背景を説明しよう。
タカオさんの母親は、自宅近くの2か所の保健センター(以後A、Bで表記)
を訪れ、「息子が精神疾患で暴力をふるう」などと被害を訴え始めた。
最初に対応したA保健センターの保健師は、母親の訴えを信じて嘱託の
精神科医に面接を依頼した。
この医師は、大学病院に長く勤務したベテランだったが、母親の話だけで
タカオさんを「人格障害(パーソナリティー障害)」と決めつけ、「統合
失調症の疑いがある。措置入院(いわゆる強制入院)させたほうがいい」と
勧めた。
さらに保健師は、「(本人の同意がなくても母親など保護者の同意で行える)
医療保護入院という方法もある」と母親に説明したという。
タカオさんの問題発生後、B保健センターに赴任し、経緯を詳しく調べた
元センター長は、「母親は最初、措置入院や医療保護入院の制度を知らな
かったが、精神科医や保健師の不適切な対応で、さらに深刻な問題が引き
起こされた」とみる。
だが、母親を途中から担当したA保健センターの別の保健師は冷静だった。
改めて違う嘱託の精神科医に依頼し、実家でタカオさんを直接診てもらった。
結果は「明確な妄想は認められない。見識もはっきりしている」。
精神疾患は否定された。
この保健師は、母親の訴えの真偽を探るため、警察署にも問い合わせた。
刑事課の担当者は「110番が頻回にあり、その都度出動したが、本人は冷静に
対応できており、措置(措置入院)にはならなかった」と答えた。
これらの調査から、この保健師は「母親側に問題がある」と判断し、母親に
口頭で注意をした。だが、母親の行動は止められなかった。
話をタカオさんの入院時に戻そう。
救急隊員の記録では、搬送時のタカオさんの意識は「清明」で、主訴は
「めまい、全身の痛み」とある。
幻覚や妄想、興奮などの記述はどこにもない。
救急車を降り、D病院に入ったタカオさんは、異様な雰囲気を察した。
両脇と背後に男性看護師3人が立ち、タカオさんを取り囲んだのだ。
ここで初めて、精神科病院であることに気づいた。
「オレは精神病じゃない!」
診察室を出て行こうとすると、看護師3人が力づくで抑え込んだ。
体の自由を奪われながら、タカオさんは叫んだ。
「(母に)自作自演されている!」
「母がオレの人生をめちゃくちゃにした」
やぶ蛇だった。
対応したD病院の精神科医は、タカオさんの必死の訴えを被害妄想と判断し、
統合失調症と診断した。
暴れれば暴れるほど、重症と判断される悪循環。
腕に多量の鎮静剤が注射され、隔離室へ。
この間、わずか10分だった。
1時間後、タカオさんは処置室に運ばれた。
全身麻酔をかけられ、電気ショック(電気けいれん療法)。
その日から10日間、手足を拘束され続けた。
両腕、両脚を開いた状態でベッドに縛り付けられ、カテーテルで導尿が続け
られた。
電気ショックは計6回に及んだ。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=51697
保護入院の闇(2) 抵抗したら「統合失調症」]
(読売新聞 2011年12月14日)
前回に続き、タカオさんの入院以前の背景を説明しよう。
タカオさんの母親は、自宅近くの2か所の保健センター(以後A、Bで表記)
を訪れ、「息子が精神疾患で暴力をふるう」などと被害を訴え始めた。
最初に対応したA保健センターの保健師は、母親の訴えを信じて嘱託の
精神科医に面接を依頼した。
この医師は、大学病院に長く勤務したベテランだったが、母親の話だけで
タカオさんを「人格障害(パーソナリティー障害)」と決めつけ、「統合
失調症の疑いがある。措置入院(いわゆる強制入院)させたほうがいい」と
勧めた。
さらに保健師は、「(本人の同意がなくても母親など保護者の同意で行える)
医療保護入院という方法もある」と母親に説明したという。
タカオさんの問題発生後、B保健センターに赴任し、経緯を詳しく調べた
元センター長は、「母親は最初、措置入院や医療保護入院の制度を知らな
かったが、精神科医や保健師の不適切な対応で、さらに深刻な問題が引き
起こされた」とみる。
だが、母親を途中から担当したA保健センターの別の保健師は冷静だった。
改めて違う嘱託の精神科医に依頼し、実家でタカオさんを直接診てもらった。
結果は「明確な妄想は認められない。見識もはっきりしている」。
精神疾患は否定された。
この保健師は、母親の訴えの真偽を探るため、警察署にも問い合わせた。
刑事課の担当者は「110番が頻回にあり、その都度出動したが、本人は冷静に
対応できており、措置(措置入院)にはならなかった」と答えた。
これらの調査から、この保健師は「母親側に問題がある」と判断し、母親に
口頭で注意をした。だが、母親の行動は止められなかった。
話をタカオさんの入院時に戻そう。
救急隊員の記録では、搬送時のタカオさんの意識は「清明」で、主訴は
「めまい、全身の痛み」とある。
幻覚や妄想、興奮などの記述はどこにもない。
救急車を降り、D病院に入ったタカオさんは、異様な雰囲気を察した。
両脇と背後に男性看護師3人が立ち、タカオさんを取り囲んだのだ。
ここで初めて、精神科病院であることに気づいた。
「オレは精神病じゃない!」
診察室を出て行こうとすると、看護師3人が力づくで抑え込んだ。
体の自由を奪われながら、タカオさんは叫んだ。
「(母に)自作自演されている!」
「母がオレの人生をめちゃくちゃにした」
やぶ蛇だった。
対応したD病院の精神科医は、タカオさんの必死の訴えを被害妄想と判断し、
統合失調症と診断した。
暴れれば暴れるほど、重症と判断される悪循環。
腕に多量の鎮静剤が注射され、隔離室へ。
この間、わずか10分だった。
1時間後、タカオさんは処置室に運ばれた。
全身麻酔をかけられ、電気ショック(電気けいれん療法)。
その日から10日間、手足を拘束され続けた。
両腕、両脚を開いた状態でベッドに縛り付けられ、カテーテルで導尿が続け
られた。
電気ショックは計6回に及んだ。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=51697
[佐藤記者の「精神医療ルネサンス」
保護入院の闇(1) 精神疾患ないのに拉致・拘束!?]
(読売新聞 2011年12月8日)
外資系証券会社などで働いてきた20歳代後半の男性が、ある日突然、精神科
病院に入院させられた。
手足を拘束されて薬を多量に投与され、ECT(いわゆる電気ショック)を
何度もかけられ・・・・・。
この強制的な入院の前後に、彼を診察した複数の医師は証言する。
「彼に精神疾患はない」。
こんなフィクションのような出来事が現代の日本で起こったことを、あなたは
信じられるだろうか。
2009年2月、関東地方に住むタカオさん(仮名)は体調がすぐれなかった。
鼻の奥が化膿する病気を長く患い、その影響からくる頭痛やめまいのために
実家で横になっていた。
すると母親が救急車を呼び、タカオさんにこう告げた。
「病院に連れて行ってあげる」
ところが、着いたのは耳鼻科ではなく、精神科病院「D病院」だった。
消防署の救急出場記録によると、母親が事前にこう要請していたのだ。
「息子に、精神的な面からめまいや身体の痛みが出ている。D病院に相談
したら、とりあえず受診させて欲しいと言われたので、連れて行きたい」
確かに母親は、この日の午前中、タカオさんに内緒でD病院を訪ねていた。
「息子の暴言や暴力が1年前から激しくなりました。『テメーのせいで
こうなった!』などと私や父親に暴力を振るい、パトカーを呼んだことも
ある。以前はとても優しい子だったのに・・・」
聞き取りをした病院関係者は、母親の訴えをそのまま受け取り、タカオさんの
名で作った相談表の最後にこう記した。
「お迎え入院を検討」
「息子(タカオさん)に暴行された」という母親の110番通報で、パトカーが
何度も出動したのは事実だ。
だが、母親は駆けつけた警察官に、タカオさんからどんな暴行を受けたのか
詳細に語れなかったという。
当時の状況をよく知る警察官は「暴行を受けたのならば、医師の診断書を
もらってくるように刑事課が勧めたこともある。しかし、一向に受診
しなかった」と語る。
通報騒ぎの発端は、2007年にさかのぼる。
タカオさんは、「母親が昔からひいきにしていた」という兄から暴行を受け、
刑事告訴した。
母親は、告訴の取り消しを求めたが、タカオさんの意思は固かった。
そして、母親の110番通報が始まった。
通報があまりにも頻繁で、なおかつ被害が認められなかったため、警察は
まともに取り合わなくなった。
すると母親は、今度は保健センターに「悩み」を訴え始めた。
◆
統合失調症の誤診やうつ病の過剰診断、尋常ではない多剤大量投薬、セカンド
オピニオンを求めると怒り出す医師、患者の突然死や自殺の多発・・・・・。
様々な問題が噴出する精神医療に、社会の厳しい目が向けられている。
このコラムでは、紙面で取り上げ切れなかった話題により深く切り込み、
精神医療の改善の道を探る。
「精神医療ルネサンス」は、医療情報部の佐藤光展記者が担当しています。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=51365
保護入院の闇(1) 精神疾患ないのに拉致・拘束!?]
(読売新聞 2011年12月8日)
外資系証券会社などで働いてきた20歳代後半の男性が、ある日突然、精神科
病院に入院させられた。
手足を拘束されて薬を多量に投与され、ECT(いわゆる電気ショック)を
何度もかけられ・・・・・。
この強制的な入院の前後に、彼を診察した複数の医師は証言する。
「彼に精神疾患はない」。
こんなフィクションのような出来事が現代の日本で起こったことを、あなたは
信じられるだろうか。
2009年2月、関東地方に住むタカオさん(仮名)は体調がすぐれなかった。
鼻の奥が化膿する病気を長く患い、その影響からくる頭痛やめまいのために
実家で横になっていた。
すると母親が救急車を呼び、タカオさんにこう告げた。
「病院に連れて行ってあげる」
ところが、着いたのは耳鼻科ではなく、精神科病院「D病院」だった。
消防署の救急出場記録によると、母親が事前にこう要請していたのだ。
「息子に、精神的な面からめまいや身体の痛みが出ている。D病院に相談
したら、とりあえず受診させて欲しいと言われたので、連れて行きたい」
確かに母親は、この日の午前中、タカオさんに内緒でD病院を訪ねていた。
「息子の暴言や暴力が1年前から激しくなりました。『テメーのせいで
こうなった!』などと私や父親に暴力を振るい、パトカーを呼んだことも
ある。以前はとても優しい子だったのに・・・」
聞き取りをした病院関係者は、母親の訴えをそのまま受け取り、タカオさんの
名で作った相談表の最後にこう記した。
「お迎え入院を検討」
「息子(タカオさん)に暴行された」という母親の110番通報で、パトカーが
何度も出動したのは事実だ。
だが、母親は駆けつけた警察官に、タカオさんからどんな暴行を受けたのか
詳細に語れなかったという。
当時の状況をよく知る警察官は「暴行を受けたのならば、医師の診断書を
もらってくるように刑事課が勧めたこともある。しかし、一向に受診
しなかった」と語る。
通報騒ぎの発端は、2007年にさかのぼる。
タカオさんは、「母親が昔からひいきにしていた」という兄から暴行を受け、
刑事告訴した。
母親は、告訴の取り消しを求めたが、タカオさんの意思は固かった。
そして、母親の110番通報が始まった。
通報があまりにも頻繁で、なおかつ被害が認められなかったため、警察は
まともに取り合わなくなった。
すると母親は、今度は保健センターに「悩み」を訴え始めた。
◆
統合失調症の誤診やうつ病の過剰診断、尋常ではない多剤大量投薬、セカンド
オピニオンを求めると怒り出す医師、患者の突然死や自殺の多発・・・・・。
様々な問題が噴出する精神医療に、社会の厳しい目が向けられている。
このコラムでは、紙面で取り上げ切れなかった話題により深く切り込み、
精神医療の改善の道を探る。
「精神医療ルネサンス」は、医療情報部の佐藤光展記者が担当しています。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=51365
[統合失調症の男性、搬送先見つからず翌日死亡:読者から多くの反響]
(毎日新聞 2011年1月19日 東京朝刊)
東京都東久留米市で体調不良を訴えた統合失調症の男性(当時44歳)の救急
搬送先が見つからず翌日死亡した問題を取り上げた記事に、多くの反響が
寄せられた。
「統合失調症のめいが気絶して救急搬送を頼んだが、数カ所の病院に受け
入れてもらえなかった」
「精神科の治療をしてからでないとやけどの治療はできないと言われた」
読者の声からも精神と身体の「合併症」をめぐる治療体制の不備が浮かび
上がった。
大阪府の男性(69)は昨年12月27日午後10時ごろ、統合失調症のめい
(22)が外出先で突然気絶したため、救急搬送を要請した。
しかし数カ所に受け入れを断られ、病院が見つかるまで20~30分かかった。
男性は「大阪でも東京と同じようなことが起きている。受け入れ体制の整備を
してほしい」と訴える。
関東地方の20代の男性は軽度のうつ病などの治療を続けていた昨冬、事故で
手足をやけどするなど重傷を負い、救急搬送された。
検査の結果、手術が必要と診断されたが、医師は「命に別条はない。先に
精神科の治療を終わらせてから来てほしい」と話した。
男性の母親は「手術後は息子を家族が監視し、病院には一切迷惑は
かけません」と約束して手術をしてもらった。
「うちは病院で診てもらえただけよかった」と振り返る。
東京都の30代の女性は記事を読み、精神科にかかっていた40代の知人男性を
思い出したという。
男性は金曜日の夜、嘔吐と激しい腹痛に襲われ、タクシーで総合病院に
向かった。
内科医に「処方された向精神薬の影響による腸閉塞で入院が必要」と診断
されたが、「月曜日まで待ってかかりつけの精神科医に入院先を探して
もらってください」と言われ、帰された。
後日別の病院に入院して治療を受けられたが、病院側の対応に疑問を持ち
続けていたという。
一方、東京都の大学病院の看護師長(44)は「(心身合併症患者の)受け
入れ拒否ではなく不可能な状態」と指摘する。
夜勤時間帯は看護師が少なく、多忙を極める。
合併症患者を受け入れれば患者につきっきりになり、他の仕事に手が回らなく
なる。
「医療現場の人間には大きなジレンマがある」と言う。
【奧山智己】
http://mainichi.jp/select/wadai/kokoro/news/20110119ddm012040002000c.html
(毎日新聞 2011年1月19日 東京朝刊)
東京都東久留米市で体調不良を訴えた統合失調症の男性(当時44歳)の救急
搬送先が見つからず翌日死亡した問題を取り上げた記事に、多くの反響が
寄せられた。
「統合失調症のめいが気絶して救急搬送を頼んだが、数カ所の病院に受け
入れてもらえなかった」
「精神科の治療をしてからでないとやけどの治療はできないと言われた」
読者の声からも精神と身体の「合併症」をめぐる治療体制の不備が浮かび
上がった。
大阪府の男性(69)は昨年12月27日午後10時ごろ、統合失調症のめい
(22)が外出先で突然気絶したため、救急搬送を要請した。
しかし数カ所に受け入れを断られ、病院が見つかるまで20~30分かかった。
男性は「大阪でも東京と同じようなことが起きている。受け入れ体制の整備を
してほしい」と訴える。
関東地方の20代の男性は軽度のうつ病などの治療を続けていた昨冬、事故で
手足をやけどするなど重傷を負い、救急搬送された。
検査の結果、手術が必要と診断されたが、医師は「命に別条はない。先に
精神科の治療を終わらせてから来てほしい」と話した。
男性の母親は「手術後は息子を家族が監視し、病院には一切迷惑は
かけません」と約束して手術をしてもらった。
「うちは病院で診てもらえただけよかった」と振り返る。
東京都の30代の女性は記事を読み、精神科にかかっていた40代の知人男性を
思い出したという。
男性は金曜日の夜、嘔吐と激しい腹痛に襲われ、タクシーで総合病院に
向かった。
内科医に「処方された向精神薬の影響による腸閉塞で入院が必要」と診断
されたが、「月曜日まで待ってかかりつけの精神科医に入院先を探して
もらってください」と言われ、帰された。
後日別の病院に入院して治療を受けられたが、病院側の対応に疑問を持ち
続けていたという。
一方、東京都の大学病院の看護師長(44)は「(心身合併症患者の)受け
入れ拒否ではなく不可能な状態」と指摘する。
夜勤時間帯は看護師が少なく、多忙を極める。
合併症患者を受け入れれば患者につきっきりになり、他の仕事に手が回らなく
なる。
「医療現場の人間には大きなジレンマがある」と言う。
【奧山智己】
http://mainichi.jp/select/wadai/kokoro/news/20110119ddm012040002000c.html
[統合失調症患者、腸閉塞に 受け入れ先なく死亡 救急隊、13病院に要請]
(毎日新聞 2010年12月26日)
<東久留米で昨年2月>
東京都東久留米市で昨年2月、体調不良を訴えた統合失調症の男性(当時
44歳)が救急搬送されずに腸閉塞で死亡した。
救急隊は2時間半にわたり受け入れ先を探したが、13病院に受け入れられず
搬送を断念した。
「精神科などの専門医がいない」「病床がない」などが病院側の理由だった。
高齢化や自殺未遂で精神障害者が身体疾患にかかるケースが増えているが、
両方の症状を診られる病院が少ないため搬送が難航している。
精神と身体の合併症患者を受け入れる体制の不備が浮かび上がった。
<心身合併症、減る受け皿>
男性の家族が情報公開請求して開示された東京消防庁の記録や家族の証言に
よると、男性が死亡するまで次のような経緯をたどった。
昨年2月14日(土)20:00過ぎ、男性が母親に「具合が悪いから医者に
連れていってくれる?」と訴える。
病院は医師などの配置が手薄な休日・夜間体制。
21:55、母親が119番通報。
22:00頃、 東久留米市消防本部(現在は東京消防庁に編入)の救急車が
自宅に到着。
22:40、母親の呼びかけに応答なし。
救急隊員はすぐに生命にかかわる重症ではないが、意識障害があるとみて
2次救急医療機関への搬送が必要と判断。
自宅前に救急車を止めたまま内科や脳外科がある救急病院に対し、両親から
聞いた本人の病歴を伝えた上で、受け入れを要請する電話をかけ始める。
翌15日(日)01:10、13カ所目の病院に受け入れを断られ、搬送を断念。
救急隊は容体に変化がないとして3次救急医療機関には受け入れ要請せず、
男性を自宅へ運び入れる。
09:00頃、母親が同じ消防本部に「病院を探してほしい」と連絡し、消防も
探したが見つからない。
その後、父親が男性の通院先の精神科病院へ行き、治療を頼んだが「休日で
対応できない」と断られる。
両親はほかに2カ所の病院に電話で受け入れを依頼したが、これも断られる。
14:00、男性の心臓が動いていないことに気づいた両親が119番通報したが、
すでに死亡。
大学病院での解剖の結果、死因は腸閉塞と判明。
東京消防庁の記録によると、救急隊員が受け入れ要請した13病院の内訳は
・総合病院 :5
・大学病院 :4
・精神科病院:3
・都立病院 :1
断った理由は
・専門外(精神科などの専門医がいない):5
・理由が不明確な受け付けられず:4
・満床:4
だった。
このうち要請記録が残っていた2病院が取材に応じ、当時の状況を説明した。
多摩地区の精神科病院は救急隊が連絡した患者の容体から「脳などの疾患が
疑われる」と判断。
検査設備や医療機器がないため受け入れを断り、検査ができる他の病院へ
運ぶよう頼んだという。
多摩地区の大学病院は救急隊から連絡があった時、すでに他の救急患者の
治療をしていた。
「対応できるベッドが空いていなかった」という。
このほか複数の病院が今回のケースではなく、一般的な事情を説明した。
総合病院や大学病院によると
・休日や夜間はスタッフが少なく、治療後も目が離せない精神疾患に
対応するのは困難
・当直医が精神障害者の診療で苦労した経験がある
などの理由で受け入れられないという。
【江刺正嘉、奥山智己、堀智行】
<ことば:2次救急医療機関>
入院が必要な救急患者に対応する医療機関。
交通事故や脳卒中などで命にかかわる患者は3次救急医療機関(救命救急
センター)で入院治療する。
精神障害者は自覚症状が乏しかったり、正確に伝えられないことが多いため、
2次救急医療機関への搬送後、重篤と判明することもある。
http://mainichi.jp/select/wadai/kokoro/news/20101226org00m040996000c.html
(毎日新聞 2010年12月26日)
<東久留米で昨年2月>
東京都東久留米市で昨年2月、体調不良を訴えた統合失調症の男性(当時
44歳)が救急搬送されずに腸閉塞で死亡した。
救急隊は2時間半にわたり受け入れ先を探したが、13病院に受け入れられず
搬送を断念した。
「精神科などの専門医がいない」「病床がない」などが病院側の理由だった。
高齢化や自殺未遂で精神障害者が身体疾患にかかるケースが増えているが、
両方の症状を診られる病院が少ないため搬送が難航している。
精神と身体の合併症患者を受け入れる体制の不備が浮かび上がった。
<心身合併症、減る受け皿>
男性の家族が情報公開請求して開示された東京消防庁の記録や家族の証言に
よると、男性が死亡するまで次のような経緯をたどった。
昨年2月14日(土)20:00過ぎ、男性が母親に「具合が悪いから医者に
連れていってくれる?」と訴える。
病院は医師などの配置が手薄な休日・夜間体制。
21:55、母親が119番通報。
22:00頃、 東久留米市消防本部(現在は東京消防庁に編入)の救急車が
自宅に到着。
22:40、母親の呼びかけに応答なし。
救急隊員はすぐに生命にかかわる重症ではないが、意識障害があるとみて
2次救急医療機関への搬送が必要と判断。
自宅前に救急車を止めたまま内科や脳外科がある救急病院に対し、両親から
聞いた本人の病歴を伝えた上で、受け入れを要請する電話をかけ始める。
翌15日(日)01:10、13カ所目の病院に受け入れを断られ、搬送を断念。
救急隊は容体に変化がないとして3次救急医療機関には受け入れ要請せず、
男性を自宅へ運び入れる。
09:00頃、母親が同じ消防本部に「病院を探してほしい」と連絡し、消防も
探したが見つからない。
その後、父親が男性の通院先の精神科病院へ行き、治療を頼んだが「休日で
対応できない」と断られる。
両親はほかに2カ所の病院に電話で受け入れを依頼したが、これも断られる。
14:00、男性の心臓が動いていないことに気づいた両親が119番通報したが、
すでに死亡。
大学病院での解剖の結果、死因は腸閉塞と判明。
東京消防庁の記録によると、救急隊員が受け入れ要請した13病院の内訳は
・総合病院 :5
・大学病院 :4
・精神科病院:3
・都立病院 :1
断った理由は
・専門外(精神科などの専門医がいない):5
・理由が不明確な受け付けられず:4
・満床:4
だった。
このうち要請記録が残っていた2病院が取材に応じ、当時の状況を説明した。
多摩地区の精神科病院は救急隊が連絡した患者の容体から「脳などの疾患が
疑われる」と判断。
検査設備や医療機器がないため受け入れを断り、検査ができる他の病院へ
運ぶよう頼んだという。
多摩地区の大学病院は救急隊から連絡があった時、すでに他の救急患者の
治療をしていた。
「対応できるベッドが空いていなかった」という。
このほか複数の病院が今回のケースではなく、一般的な事情を説明した。
総合病院や大学病院によると
・休日や夜間はスタッフが少なく、治療後も目が離せない精神疾患に
対応するのは困難
・当直医が精神障害者の診療で苦労した経験がある
などの理由で受け入れられないという。
【江刺正嘉、奥山智己、堀智行】
<ことば:2次救急医療機関>
入院が必要な救急患者に対応する医療機関。
交通事故や脳卒中などで命にかかわる患者は3次救急医療機関(救命救急
センター)で入院治療する。
精神障害者は自覚症状が乏しかったり、正確に伝えられないことが多いため、
2次救急医療機関への搬送後、重篤と判明することもある。
http://mainichi.jp/select/wadai/kokoro/news/20101226org00m040996000c.html
[市立三笠総合病院で男性医師が患者に刺され死亡 北海道・三笠市]
(フジテレビ系FNN 2013年8月21日)
北海道・三笠市の市立総合病院で53歳の男性医師が、診察をしていた55歳の
男に包丁で刺され、死亡した。
21日午前11時すぎ、三笠市の市立三笠総合病院で「患者が刃物を持って
暴れている」と、職員から警察に通報があった。
警察官が駆けつけたところ、外来の診察をしていたこの病院の医師・宮下均
さん(53)が、胸などを刺されて倒れていて、まもなく死亡が確認された。
警察は、病院の職員らに取り押さえられていた55歳の男に、安定剤を打った
うえで、殺人未遂の現行犯で逮捕した。
この男は、精神疾患で通院している患者で、刺された宮下さんの胸には、
複数の刺し傷があったという。
警察は、この男の回復を待って、くわしく事情を聴くことにしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20130821-00000258-fnn-soci
(フジテレビ系FNN 2013年8月21日)
北海道・三笠市の市立総合病院で53歳の男性医師が、診察をしていた55歳の
男に包丁で刺され、死亡した。
21日午前11時すぎ、三笠市の市立三笠総合病院で「患者が刃物を持って
暴れている」と、職員から警察に通報があった。
警察官が駆けつけたところ、外来の診察をしていたこの病院の医師・宮下均
さん(53)が、胸などを刺されて倒れていて、まもなく死亡が確認された。
警察は、病院の職員らに取り押さえられていた55歳の男に、安定剤を打った
うえで、殺人未遂の現行犯で逮捕した。
この男は、精神疾患で通院している患者で、刺された宮下さんの胸には、
複数の刺し傷があったという。
警察は、この男の回復を待って、くわしく事情を聴くことにしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20130821-00000258-fnn-soci