軽自動車とは、全長3.4m以下・全幅1.48m以下・全高2.0m以下・排気量660cc以下のクルマのことです。
一部の人たちから“ケイヨン”扱いされ、ネット上でも『彼氏のクルマが軽四だった。死にたい』などとバカにされることもある軽自動車ですが、僕は軽自動車こそが日本において最適なクルマであると考えます。

理由その壱、軽自動車は何かと安い!
車体価格は言うに及ばず、税金・燃費・タイヤやオイルなどの消耗品・メンテナンス費など、普通車に比べランニングコストも抜群に安く押さえられます。
理由その弐、軽自動車は車体が小さい!
狭い道が多い日本では、軽自動車のコンパクトな車体は本当に扱いやすいです。ABSやトラクションコントロールなどのアクティブセーフティや、エアバッグや衝突安全性ボディなどのパッシブセーフティに加え、『運転しやすい=精神的余裕』というのも安全運転につながります。
理由その参、軽自動車は運転がおもしろい!
これは特に一昔前のターボエンジン+5速MT搭載の軽自動車に言えることですが、スピード感が普通車に比べて異常に高いのです。軽い車体は意外なほどの加速感を生み出しますし、ショボい車体は時速120kmもスピードを出せば手に汗握るスポーツドライビングを演出します。
理由その四、僕の初めてのマイカーが軽自動車だったから!
いまでもオートバックスなどでATCのステアリングを見つけると、かつての愛車・三菱の軽ターボを思い出します。
『六甲山最速の男(※ただし軽自動車に限る)』と自称し、爆音シビックやドリフト86を避けるように峠を走り回っていた在りし日。
マフラーに水を入れて吹かし、重ステなのに必死でパワステの振りをして片手ハンドルでバック駐車を練習したあの駐車場。
狭い車内でカーセックスを強要し、彼女を泣かせてしまったあの夜の罪悪感。
いまでも、軽自動車に乗った若いカップルを見ると、『仲良くしろよ』などと優しい気持ちになれます。

ちなみに、いま一押しの軽自動車は、ダイハツのESSEです。
このクルマは日本一安く、日本一車重の軽いクルマです。
スタイリングはなかなかカッコ良いし、エンジンはけっこう回るらしいです。
『まあ、僕は買いませんけどね』などとオトしたいところですが、このクルマは本当に好きで、ちょっといま気になっています。
あくまで、ちょっと気になっているだけですけどね。

余談ですが、軽自動車のMTを運転していて助手席に男を乗せた場合、ニュートラルから1速に入れるとき高確率で男の膝に手があたります。
もし貴方がストレートなら、気をつけてください。

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今日の映画:バニシング・ポイント リチャード・C・サラフィアン監督
      なんとも言えない映画ですが、心に残っています。
桑田圭祐さんが好きです。
こんなナイスなおっさんになりたいなと、常々考えています。

桑田圭祐およびサザンオールスターズに関しては、いまさら説明するまでもないでしょう。
JAPANESE POPSを永年牽引し続ける日本が世界に誇るバンドであり、桑田さん自身素晴らしいアーティストでありパフォーマーです。
僕が桑田さんを好きになったのは、ある音楽雑誌のインタビュー記事を読んだのがきっかけです。

当時桑田さんは、映画“稲村ジェーン”を自ら監督し、劇場公開しており、サントラCD“稲村ジェーン”も発売していました。
そのプロモーションだったのでしょう、音楽誌に結構なページを割き、インタビューに応えていました。
そのなかで、“稲村ジェーン”という曲について、インタビュアーがこんな質問をしていました。
記者:『稲村ジェーンはラテン語の歌詞ですが、桑田さんってもしかしてラテン語ができるのですか?』
桑田:『いえ、まったくできないですよ』
記者:『じゃあ、どうやって作詞したのですか?』
桑田:『まず曲をつくりまして、そのあと日本語でだいたいの歌詞をつくりました。』
記者:『はい』
桑田:『その日本語の歌詞をラテン語ができる人にラテン語に直してもらいまして…』
記者:『はぁ』
桑田:『さらにその人にラテン語で歌ってもらいまして、僕はそれを音マネしているんですよ。だから本当は意味ぜんぜんわかんないんですよね(笑)』
記者:『ええぇ~』
僕はその記事を読んで、ひっくり返りました。
『そこまで言っちゃわなくてもいいんじゃないの?』 インタビュアー以上に驚愕しました。
カッコつけるつもりならば、なんとでも言えたはずです。
制作の苦労話を膨らませて、美談にすることもできたはずです。
しかし、桑田さんはありのままを話し、そしてそれを笑い飛ばしました。
桑田さんは、インタビューをこう締めくくりました。
『まぁ、楽しければイイじゃん!』
カッコい~!
僕は完全に桑田さんにイカれました。
当時まだ若かったとはいえ、海千山千・魑魅魍魎が跋扈する芸能界で生きていた桑田さんには、人には言えない苦労があったはずです。
それを『まぁ、楽しければイイじゃん!』で済ましてしまうこの男気!
サイコーにシビレました。

その後も、桑田さんは、素晴らしい歌を歌いつつ、とんでもないことをしでかしたりして、僕たちを楽しませ続けてくれています。

確か、去年の年末です。
ファンがサザンオールスターズの曲のなかからサイコーに好きな曲を選出し、ベスト50を決める、という企画がテレビでありました。
『50曲って、えらく多いな』
そう思ったのですが、テレビを見ているうちに考え直しました。
サザンオールスターズのナイスな曲を選ぶというのは、本当に難しいのです。
『希望の轍』『みんなの歌』『C調言葉にご用心』『夏をあきらめて』『しおりのテーマ』『いとしのエリー』『勝手にシンドバット』『稲村ジェーン』『YAYA』『OH, GIRL』『ステレオ太陽族』『素顔で踊らせて』『ミス・ブランニュー・デイ』『夕方 Hold On Me』『メロディ』『愛する女性とのすれ違い』『悪魔の恋』『YOU』『真夏の果実』『愛は花のように』『涙のキッス』『せつない胸に風が吹いてた』『君だけに夢をもう一度』『CHRISTMAS TIME FOREVER』などなど、はっきり言って好きな曲を挙げていけば、本当にキリがないのです。
ちなみに、1位がなにかは忘れました。
『ファンの数だけ、1位の曲がある』それでいいと思ったからです。

余談ですが、僕は昔『男と女の出会いは、多ければ多い方が良い』などと考え、よく飲み会を開いていました。
その席での自己紹介の際、
『どうも、播州の桑田圭祐ことMilltzっス。よろしく!』
などと、ほざいていました。
別バージョンとして、
『どうも、播州のジャンボ鶴田ことMilltzっス。よろしく!』
というのもやっていました。
こちらの方は、もれなく女子はポカーン、男子は苦笑いをしていました。

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今日の曲:みんなのうた サザンオールスターズ
     http://www.youtube.com/watch?v=IScUsvqtOl4
     必聴。サザンオールスターズの魅力が爆発しています。

今日の映画:稲村ジェーン 桑田圭祐監督
      批評家は酷評していましたが、僕は好きです。
高校時代からの付き合いになる、M君という友人がいます。
M君はユーモアセンスに優れ、幅広い知識と話題を持ち、博愛精神に富んだ、まあそこそこのナイスガイなのですが、1つ悩みがありました。
その悩みとは、『彼女ができない』ということでした。

中学・高校時代はもちろんのこと、大学に入学しても、女性とつき合える気配はまったくありませんでした。
確かに男にウケるタイプの性格でしたが、特に女性が苦手なわけでもありません。
コンパに誘っても、そこそこ無難にこなしていました。
しかし、あと一押しの場面になると、異常に消極的になるのです。
1度、コンパで出会った女の子の電話番号を僕が聞き出し、『電話して、遊びに誘えよ』などと無理矢理M君にけしかけたことがありました。
彼は電話で誘ったのですが、その女の子もM君の煮え切らない態度に不安を感じたのでしょう。
結局M君は、誘いを遠回しに断られました。
冗談で『なぁ、お前もう終わっちまったのかな?』と僕が言うと、『バカ、まだ始らねぇうちから終わっちまったよ』と返されました。
M君の苦笑いした横顔は、未だ記憶に残っています。

そんなM君も大学を卒業しました。
“動かざること山のごとし”を地でいく彼は、卒業に際し就職活動をまったく行わず、なし崩し的にコンビニでのフリーターという新たな生活を始めました。
そんな生活が2年ほど過ぎた頃でしょうか。
彼の話題に“バイト先の女子高生”というキーワードが、たびたび聞かれるようになりました。
彼の言う“バイト先の女子高生”は、当時の典型的な女子高生でした。
つまり、生意気で、口が悪く、自分を大人に見せようと背伸びしていて、やたらとテンションが高い。
そのくせ案外まじめに働く、なかなか良い娘だったらしいです。
当時23~24歳だったM君には、“女子高生”は妹分的な存在となりました。
一緒にバイトで働くうちに2人はすっかり仲良くなり、そのうちM君は“女子高生”を笑わせるのが簡単なことに気付きました。
もともとあの年代の女の子は良く笑うものですし、M君ももともと優れたユーモア感覚を身につけていました。
『これはけっこう楽しいな』 彼はそう思ったに違いありません。

M君と“女子高生”のやりとりは、たとえばこんな感じでした。
女子高生『Mさんって、けっこうハト胸っスね』
M君  『そうやろ…。ちょっとここ触ってみて』(胸を突き出す)
女子高生『ここっスか』(触ってみる)
M君  『ホロッホー!』(ハトの鳴きまね)
そんなくだらない遣り取りのたびに“女子高生”は、『きしょっ!』と叫んで笑い転げたそうです。
※『きしょっ!』とは、当時の関西で流行った言葉で、気色悪いという意味です。

『きしょっ!』と叫んで“女子高生”が笑い転げるたびに、M君は男としての自信を身につけていきました。
ネット上では『※ただしイケメンに限る』などというネタがありますが、実際のところ、男の顔の善し悪しなど恋愛にはさほど影響ありません。
男性に必要なのは、1にも2にも自信です。
“女子高生”を笑わせることで自信をつけたM君は、その後、同じコンビニでバイトをしていたおばちゃんの娘を紹介してもらうという有り得ない裏技で彼女をつくり、そしてその彼女と結婚します。
M君は当時をこう振り返ります。
『あの“女子高生”を笑わせることが、おれのリハビリになった』

“自分はモテない”とお悩みの世の男性諸君、男の魅力は自信ですよ。
自信に溢れる男に、女性は魅力を感じ惹かれるのです。
※ただしイケメンに限る

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今日の映画:スカーフェイス ブライアン・デ・パルマ監督
      アル・パチーノの魅力には、男の僕でさえ参りそうになります。
多くの日本人がそうだと思いますが、僕もカレーが大好きです。
ラーメンと並んで日本人のソールフードとも言えるカレーですが、その魅力は、なんと言っても懐の深さだと思います。
“ココイチ”のメニューを見てもわかる通り、揚げ物・野菜・シーフード、果ては納豆に至るまで、なにをトッピングしてもカレーはカレー。
しかも、トッピング自体を活かしながら、カレー自体の美味しさをも増していくのです。

この魅惑の食べ物の発祥の地は、ご存知の通り、インドです。
学生時代、僕はカレーを極めるために、インドに渡りました。
もちろんカレーを食べるためだけにインドに行ったわけではないのですが、インド旅行をするにあたり、その辺りの趣味が理解できない友人たちの『コイツやっぱり変人だな』という視線をかわすため、なんらかのネタ的な理由が必要だったのです。
(ちなみに、中国旅行をした時は、『泰山天狼拳をマスターする』という理由を触れ回りました。)

インドに降り立った僕は、もちろんカレーを食べました。
約1ヶ月間インドに滞在したのですが、来る日も来る日も、僕はカレーを食べ続けました。
正確に言うと、カレーを食べ続けねばなりませんでした。
インドに行ったことがある人ならわかると思いますが、インドのカレーは日本のそれとは似て非なるものです。
便宜上インドのカレーをここではカリーと呼びますが、カリーは基本的にサラサラで、日本のカレーのように粘度はありません。
日本のカレーのように、長時間煮込んだりしません。
乱暴に言ってしまうと、カリーは、カレーなどという1メニューではなく、日本でいえば和食みたいなものなのです。
醤油や味噌のように、インドでは料理にガラムマサラという混合香辛料を加えます。
永い歴史を誇る国ですからいろいろ料理ごとに違いがあるのでしょうが、僕レベルの貧しい舌では、ガラムマサラが入った料理=カリーとなり、結果として毎日カリーを食べ続けるのと同じように感じてしまったのです。
1週間くらいで、すっかりガラムマサラ=カリーに参ってしまいました。
途中までは美味しそうな料理でも、奴らは最後にやっぱりガラムマサラを加えるのです。
『またカリーかい!』 
何度も心の中でそう叫びました。
毎夜寝る前、日記帳の裏に帰国したら食べるものを書き連ねました。
豚の生姜焼き、豚汁、ブリの照り焼き、冷や奴、カツ丼、納豆ご飯…。
『白飯食いたい…』
インド旅行自体は最高にエキサイティングでしたが、あんなに日本食が恋しくなったことは後にも先にもありません。

帰国した僕が一番最初に食べたもの、それはカレーです。
当時ほとんど自炊したことがなかったのですが、自分でカレーを作りました。
タマネギを茶色くなるまで炒め、人参・鶏肉・ジャガイモを加えて、じっくりコトコト煮込みました。
ご飯を3合炊き、福神漬けをたっぷり添えていただきました。
うまかった。
なんの変哲もない普通のカレーでしたが、本当にうまかったです。
『カレー最高!』
思わず叫んでしまいました。

インド人が日本のカレーを食べたら、一体どういう風に感じるのでしょうか。


余談ですが、カレーを食べた彼女がトイレで大をした後、僕のとまったく同じ臭いがしていました。
トイレを出た僕はなぜか彼女がたまらなく愛しくなり、手を洗うのも忘れ、彼女を思い切り抱きしめました。

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今日の映画:食神 チャウ・シンチー監督
      『香港映画にはかなわない』そう思わせるパワーがあります。