桑田圭祐さんが好きです。
こんなナイスなおっさんになりたいなと、常々考えています。

桑田圭祐およびサザンオールスターズに関しては、いまさら説明するまでもないでしょう。
JAPANESE POPSを永年牽引し続ける日本が世界に誇るバンドであり、桑田さん自身素晴らしいアーティストでありパフォーマーです。
僕が桑田さんを好きになったのは、ある音楽雑誌のインタビュー記事を読んだのがきっかけです。

当時桑田さんは、映画“稲村ジェーン”を自ら監督し、劇場公開しており、サントラCD“稲村ジェーン”も発売していました。
そのプロモーションだったのでしょう、音楽誌に結構なページを割き、インタビューに応えていました。
そのなかで、“稲村ジェーン”という曲について、インタビュアーがこんな質問をしていました。
記者:『稲村ジェーンはラテン語の歌詞ですが、桑田さんってもしかしてラテン語ができるのですか?』
桑田:『いえ、まったくできないですよ』
記者:『じゃあ、どうやって作詞したのですか?』
桑田:『まず曲をつくりまして、そのあと日本語でだいたいの歌詞をつくりました。』
記者:『はい』
桑田:『その日本語の歌詞をラテン語ができる人にラテン語に直してもらいまして…』
記者:『はぁ』
桑田:『さらにその人にラテン語で歌ってもらいまして、僕はそれを音マネしているんですよ。だから本当は意味ぜんぜんわかんないんですよね(笑)』
記者:『ええぇ~』
僕はその記事を読んで、ひっくり返りました。
『そこまで言っちゃわなくてもいいんじゃないの?』 インタビュアー以上に驚愕しました。
カッコつけるつもりならば、なんとでも言えたはずです。
制作の苦労話を膨らませて、美談にすることもできたはずです。
しかし、桑田さんはありのままを話し、そしてそれを笑い飛ばしました。
桑田さんは、インタビューをこう締めくくりました。
『まぁ、楽しければイイじゃん!』
カッコい~!
僕は完全に桑田さんにイカれました。
当時まだ若かったとはいえ、海千山千・魑魅魍魎が跋扈する芸能界で生きていた桑田さんには、人には言えない苦労があったはずです。
それを『まぁ、楽しければイイじゃん!』で済ましてしまうこの男気!
サイコーにシビレました。

その後も、桑田さんは、素晴らしい歌を歌いつつ、とんでもないことをしでかしたりして、僕たちを楽しませ続けてくれています。

確か、去年の年末です。
ファンがサザンオールスターズの曲のなかからサイコーに好きな曲を選出し、ベスト50を決める、という企画がテレビでありました。
『50曲って、えらく多いな』
そう思ったのですが、テレビを見ているうちに考え直しました。
サザンオールスターズのナイスな曲を選ぶというのは、本当に難しいのです。
『希望の轍』『みんなの歌』『C調言葉にご用心』『夏をあきらめて』『しおりのテーマ』『いとしのエリー』『勝手にシンドバット』『稲村ジェーン』『YAYA』『OH, GIRL』『ステレオ太陽族』『素顔で踊らせて』『ミス・ブランニュー・デイ』『夕方 Hold On Me』『メロディ』『愛する女性とのすれ違い』『悪魔の恋』『YOU』『真夏の果実』『愛は花のように』『涙のキッス』『せつない胸に風が吹いてた』『君だけに夢をもう一度』『CHRISTMAS TIME FOREVER』などなど、はっきり言って好きな曲を挙げていけば、本当にキリがないのです。
ちなみに、1位がなにかは忘れました。
『ファンの数だけ、1位の曲がある』それでいいと思ったからです。

余談ですが、僕は昔『男と女の出会いは、多ければ多い方が良い』などと考え、よく飲み会を開いていました。
その席での自己紹介の際、
『どうも、播州の桑田圭祐ことMilltzっス。よろしく!』
などと、ほざいていました。
別バージョンとして、
『どうも、播州のジャンボ鶴田ことMilltzっス。よろしく!』
というのもやっていました。
こちらの方は、もれなく女子はポカーン、男子は苦笑いをしていました。

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今日の曲:みんなのうた サザンオールスターズ
     http://www.youtube.com/watch?v=IScUsvqtOl4
     必聴。サザンオールスターズの魅力が爆発しています。

今日の映画:稲村ジェーン 桑田圭祐監督
      批評家は酷評していましたが、僕は好きです。