飼い犬の歴史を誇る亀岡市 | 歴史ニュース総合案内

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発掘も歴史政治も歴史作品も

 京都府亀岡市が「犬と暮らしやすい街づくり」を掲げて様々な啓発を行っている。現市内に生まれた円山応挙(1733~95)の犬の画や、丹波国桑田村での飼育が日本書紀に記録されているのを国内最古の飼い犬が特筆されている。

 昨春から啓発を始めた亀岡市は秋に冊子「犬と亀」を刊行し、「ドッグフレンドリーな歴史」を3つ紹介。現市内の穴太村で生まれた写実派・応挙の画で特に人気があるのは「狗子図」のような犬の絵と唱えている。市外には知られざる応挙(遺作「保津川図屏風」)の見方だ。

 次に日本書紀の11代垂仁天皇期の記述を参照。甕襲(みかそ)という村人が、足往(あゆき)という名の犬を飼育していたのは、名前が残る最古の飼い犬の記録という。足往はムジナという獣を倒し、猟犬の飼い主(犬山)たる甕襲は獣の腹から出てきた八尺瓊勾玉を天理の石上神宮に奉納した。これに因んだ犬飼川は穴太寺近くを流れている。

 

 これ以外には、亀岡市にある関西盲導犬協会訓練センターに言及。ドラマや映画になった「盲導犬クイール」ゆかりの地だったことを挙げている。このラブラトール・レトリーバーの盲導犬は1998年に12歳で亡くなった。生まれた頃から撮影していた秋元良平が写真集『盲導犬クイールの一生』を刊行して評判になり、映像化された。