■80メートルの断崖で投身自殺 バックパックひっかかって助かる
■下町工場の技術結集 純国産部品で作る深海探査ロボット計画

東京の下町にある中小企業の工場技術を結集し、純国産部品で作る初の深海探査ロボットの計画が進んでいる。「日本のものづくりを支えてきた町工場の力を証明したい」という経営者の心意気に、大学や研究機関などが力を貸し、実現に向けて動き出した。
2012年の完成を目指すロボットは、「江戸っ子1号」と名前が決まっている。
呼びかけ人は、東京都葛飾区のゴム製品会社社長・杉野行雄さん(60)。プロジェクトには金属加工とプラスチック用金型製造の2社のほか、芝浦工大(江東区)や東京海洋大(港区)、深海調査を行う独立行政法人「海洋研究開発機構」(神奈川県横須賀市)が参加する。企業はいずれも隅田川より東の下町地域にある。
計画によると、深海探査ロボットは、海底1万1000メートルの潜水能力を持ち、海底をタイヤで動き回り、石油や鉱物などのデータを送る。現在、同機構が使っているロボットは、ケーブルで情報を送る仕組みだが、「江戸っ子1号」は超音波を使う予定。こうした高度な仕掛けは大学の力を借りて、開発を進めていく。
杉野さんは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の支援で今年1月に打ち上げに成功した小型衛星「まいど1号」に触発された。大阪の中小企業経営者の頑張る姿に、「大阪が宇宙なら、我々は深海を目指そう」と思ったという。
杉野さんの会社は従業員5人。町工場にとっては壮大な計画で、経営者仲間からは「できっこない」という反応ばかりだったが、大学などを巡って協力を取り付けた。開発資金は1億円ほどかかる見通しで、経済産業省や文部科学省の補助金を活用する予定だ。
海洋研究開発機構が所有するロボットは、北欧など海外から部品の一部を取り寄せ、大企業が国内で組み立てている。プロジェクトで目指すのは、下町の工場だけですべての部品を賄うこと。海底の移動に使う四つの車輪は杉野さんの工場の看板技術である「免震ゴム」を使用。深海でかかる途方もない水圧をはねのけるボディーは、金属加工会社の耐圧性にすぐれたステンレスを使うという。
杉野さんは「『中小工場もすごいんだ』と証明し、離れつつある若者を振り向かせたい」と語る。同機構は「専門家のアドバイスがあれば、町工場の技術でロボットを作ることは十分に可能だ」としている。
◆深海探査ロボット=石油やレアメタル(希少金属)などの海底資源や、地形、深海生物の生態の調査を行う。母船からの操作で海底を無人で動き、映像などデータを送信するほか、鉱物などを採取する機能を持つ。
■国内初の氷河か!立山・雄山東側斜面に氷の塊「氷体」

立山の主峰・雄山(標高3003メートル)の東側斜面に、国内で初めて氷河と認定される可能性のある氷の塊「氷体」を、立山カルデラ砂防博物館(富山県立山町芦峅寺)が突き止めた。
「御前沢カール」と呼ばれる雪渓に広がる長さ700メートル、最大幅200メートル、厚さ30メートルで国内最大級。同博物館は実際に動いていることを確かめるため、10月から全地球測位システム(GPS)を使った測定を開始した。来年10月には氷河であるかどうか結果が分かるといい、新発見への期待が高まっている。
同博物館の福井幸太郎学芸員(36)が今年9月に北海道大で開かれた日本雪氷学会で発表した。
氷河は自重で斜面を滑り落ちるため、最低でも20メートルほどの厚さが必要だが、氷の厚さを電波で測る装置「アイスレーダー」で御前沢の雪渓を調べたところ、30メートルと十分な厚さがあった。また、氷が動くことで発生する「ムートン」という穴が数多く見つかったほか、氷体内にも氷河特有の斜めの断層が確認できた。氷体表面の傾斜は20度で、計算上は1年間で1メートル弱の速さで下流方向に流れていると考えられるという。
ただ、ムートンなどは過去の動きの名残で、氷河の認定要件である「連続的な動き」が今は止まっている可能性もある。そのため、10月には氷体の表面に点在する20個余りの石塊にマーキングを施し、GPSで緯度・経度を確認。来年10月に再び位置を測定し、1年間の動きを割り出すことにした。
極東アジアではこれまで、カムチャツカ半島が氷河の南限とされてきた。氷体は御前沢の近くの内蔵助カールのほか、北海道や長野県など国内の約10か所で見つかっているが、「連続的な動き」は確認されていない。
御前沢は登山道から外れた急峻(きゅうしゅん)な地形で、調査のため現地入りすること自体が難しい。4月に国立極地研究所(東京)から同博物館に移った福井学芸員は9月中旬、山岳ガイドの協力を得て観測を決行した。
福井学芸員は「江戸時代を中心に1400~1900年ごろまで続いた寒冷期に形成された氷河が、日本最北の3000メートル級山地で豪雪地帯という立山の好条件で残ったのではないか」と推測する。日本雪氷学会長の藤井理行・国立極地研究所長は「氷河と確認されれば、極東アジアの南限が書き換えられる。温暖化が進んで氷が縮小する前に、いろいろ調べてほしい」と話している。
■JRダム取水中止で水量が豊かになった千曲川にサケ遡上

長野県の千曲川に今秋、サケが次々と遡上(そじょう)している。近年はほぼゼロだったのに、18日までに数十年来で最も多い21匹が確認された。
下流の信濃川にあるJR東日本の宮中取水ダム(新潟県十日町市)が不正取水で水利権を取り消され、川の水量が戻ったためとみられる。
「千曲川を泳ぐサケを見て、手にしたのは生まれて初めて。たまげた」。高水漁協(長野県飯山市)理事の小田切勝さん(67)は興奮した。9月30日に西大滝ダム(同市)上流にある寒川との合流点で、弱った雌のサケ(体長約72センチ)を見つけたときのことだ。
小田切さんらは、西大滝ダムの魚道で10月に17匹、上流の2支流で3匹を確認。11月2日にはダムで1匹が死んでいるのを見つけた。
千曲川は新潟県に入ると信濃川に名が変わる。かつて、信州は河口から遡上したサケの一大産地だったが、1938年に宮中取水ダム、40年に西大滝ダムができてからは遡上が激減。長野県などは、79年~2000年に840万匹の稚魚を放流した。しかし、遡上したサケは90年の21匹が最多で、21年間の合計で48匹だった。
JR東は宮中取水ダムで最大で毎秒317トンを取り、発電所に送って下流に放水することになっており、電力は山手線など首都圏の電車運行に供給していた。ところが、2002年~08年の7年間だけでも3・1億トンの不正取水が発覚。国土交通省が今年3月に水利権を取り消した。このため、「歩いて渡れる」と言われるほど水量が減っていたダム下流に、再び水が流れるようになった。
独自に稚魚放流などを続ける新潟水辺の会(新潟市)によると、宮中取水ダムの魚道でも今秋は過去最多の48匹を大きく上回る160匹が遡上。同会事務局の加藤功さんは「水利権取り消しは、天からの恵み物」と話す。同会などは08年、前年の倍以上に当たる稚魚を放流した。来年はその稚魚が大きくなり戻ってくる年で、加藤さんは、今年を上回る遡上を期待している。
■アメリカ初となるマリファナカフェがオープン「医療の一環として」

米オレゴン州ポートランドで、アメリカ初となるマリファナカフェがオープン。
これはひと月ほど前に、オバマ政権が「連邦政府では医療の一環としてマリファナを使用している者に対してはこれを訴追しない」という方針を示したことを拡大解釈してオープンしたものらしく、マリファナ合法化を叫ぶ団体「NORML」のメンバーで医療用のマリファナカードをもつ市民なら誰でも利用できるということです。
カフェのある建物は、もとはもぐりの酒場および「ランプスパンカーズ(尻を鞭打ち)」という名のエロチッククラブがあったところで、キャパは100人。
利用客はひと月25ドルの会費を払えば、カフェではマリファナを買う必要はなく、自由に吸引できるといいます。営業時間は朝10時から夜10時まで。またカフェで食事はできますが、酒類は免許がないために出すことはできないそうです。
オレゴン州では現在、糖尿病、アルツハイマー病、多発性硬化症およびトゥレット症候群などの治療目的で、約21,000人の登録患者に対しマリファナを処方しています。これは1996年にカリフォルニア州が医療目的でのマリファナの使用を認めたことにならい、オレゴン州を含む十数州が追随したことによるもので、医療用に限り、マリファナの売買が認められるというものです。
「このクラブは個人、すなわち我々NORMLのメンバーの自由な身分をあらわしているといえます。我々はここでマリファナや食事を供給することだけを目的としていません。いずれはメンバーに対し、セミナーをひらき、コミュニティを設けて、マリファナの育て方や他の用途などを知ってもらうための足がかりとするプランをたてています」と語るのはNORMLオレゴンの代表、マドレーン・マーティネス。
また、カフェのオーナーであるエリック・ソロモンも、「将来はマリファナをフィーチャーした結婚式やフィルムフェスティバルが行えるイベントにも場所を供したい」と述べています。
ポットカフェはオランダのアムステルダムでポピュラーです。オランダでは少量ならマリファナの所持は合法です。州法で医療用に限り認められている州がありながら、合衆国連邦法では現在、その目的の如何にかかわらず、マリファナの栽培、所持、配布、吸引すべてが禁止されています。

