うれしはずかし・・
世間はせまいというけれど
いやいや
神戸はもっとせまい
神戸に住んでいれば
そんなこと周知の事実だし
日常会話
誰かさんはあの子の友達だし
あの人は彼の先輩だし
あんたあの子のなんなのさ
三宮を歩けば 誰かに当たる
こないだも
何度も行ってる病院の先生が
四軒おとなりのご近所さんだと発覚
しかも姪御さんとは 同じ学校の同級生
カルテの住所をまじまじと見て
「僕の住所かと思った。神戸はせまいねぇ」
って。
ほんとうですよね 先生
匿名だったものが
突如
固有名詞化されると
一瞬戸惑う
一気に親近感がわいて
嬉しいけど、ちょっと恥ずかしい。
うれしはずかし あさがえり
つづく
旅立ち
昨夜は大学時代の友人たちと久しぶりの再会
一人は結婚が決まって
一人は再婚が決まって
そのお祝い
親友という言葉は非常に好きではないけれども
男の親友の結婚
女の親友の再婚
を祝えて本当に良かった。
嬉しすぎて飲み過ぎた午前1時
「流しそうめんセット」を心から喜んでくれた。
学生時代 夏
親友の彼とは50ccの原付で
丹波篠山や四国や九州に行き
毎年 二人だけの青春を謳歌した。
一生忘れない思い出
ただひたすら走る旅
二人乗りではないから会話もない
デニスホッパーのようにハッパは吸わなかったが
お互い過ぎゆく風景を堪能し
お互い過ぎゆく贅沢な時間を堪能する
時計もない
携帯も家に置いていく
お日様とガス欠と空腹に従うのみ
コミュニケーションはサイドミラー越しに
親指で「止まる」とか「飯」とか「警察」とかジェスチャーだけ
旅のあいだ 会話はほとんど無い
飯食う時と
ガソリン入れてる時と
宿泊客のふりをして
ホテルの温泉に入るときと
走りつくして疲れきって
適当な水道つきの公園で
お互い寝袋に入って話す二言、三言。
疲れきってるから
会話がない
旅の終わりに交わす言葉はいつも
「ほなな」で
握手を交わす。
それだけ
もう一緒に行くことはない彼の旅の始まり
あの空気感を味わえる
彼女は幸せものだ
結婚式でスピーチするのを楽しみにしていたが
する予定がないとのこと
「ほなな」と言うのはまた別の機会に。
つづく
理想と現実
文鎮のない半紙のように
はらりはらりしないように
自分が何がすきか考えていたら
昔憧れていたことを思い出した
メガネと
左利き
視力の悪い人が
目を細めて黒板を見るしぐさが
かっこよくって
でも
最近の子みたいに
だてメガネとか
恥ずかしくてかけられないし
毎日暗がりで、小さなランプだけで
寝ながら本読んでたら
お母さんに
「目が悪くなるからやめなさい!」
って怒られて
内心
「知ってるよ。わざとだよん」
とか思いながら
こそこそ読んでたら
大学生になったら
視力が落ちた
念願かなっても
大人になったら
目が悪くて得することは
あんまりなくって
目を細めて黒板を見る機会もなく
メガネも似合わず、
コンタクトも面倒だらけ
左利きもがんばって練習したけど
いまだ
習得できず
左利きさんにもきっと
当人にしか分からない苦労や面倒が
たくさんあるハズだから
とりあえず
ま、いっか
このままで
つづく