ラッキーストライク ソフトケース
どうでもいい話
第二章
九月の売り上げが非常に悪かったので
何が悪いのか検証し
仕入れを少なくして在庫を減らし
スタッフのフォーメーションを変え
店のフォーマットを変え
サビニャックの絵の位置もかえて
いろんな角度で店を見つめていた
で全然変わらないので
最後に
健康上の理由から
ラッキーストライクから
マルボロライトに変えていたのを
もとに戻してみた。
藁をもすがるなんとやら
すると、あら不思議
どんな小手先の変化よりも
売り上げがもとに戻りつつあるではないか???
ラッキーとはもう
12年来の友達で
信頼関係を築いていたため
タバコ屋の店員も
コンビニの店員も
僕が来たら
何も言わずとも
いつもラッキーソフトが出てきていたし
実家に帰ると
父親が買っててくれたりする
御馳走した次の日には
スタッフからラッキーが渡されたりして
でもボックスだったりするから
「あまいねー詰めがあまいよ・・・」
と突っ込んだりしていた
統計的に
ラッキーを吸っている人は
変な人が多い。
変というか
エキセントリックな方々が多い
だから接客していて
ラッキーのソフトを吸っている人をみると
「ああ、この人 変わってるんだろうな」と
一方的にイメージを抱いてしまう
で、話してみると
やっぱり変な人が多い。
変だからラッキーのソフトを吸うのか
ラッキーのソフトを吸うから変になるのか
それは分からないが
ラッキーのソフトに戻したら
売り上げがもとに戻ったのは
もっと変な話だ
いろんな占いが跋扈しているが
足裏占いとか
タバコ占いとか
鼻くそ占いとか
そういう変わった視点から
占いをすればきっとはやると思うんだけど
世の中は
やっぱり
手のひらとか
誕生日関連とか
血液型とか
姓名占いとかで
さほど今も昔も
軸は変わらない
社会学を専攻していた私
卒論は「神戸人の特徴」というものを
テーマにしていたが
今 卒論を書くありあまった時間が
あるとするならば
ラッキー派
マルボロ派
マイセン派
セブンスター派
・
・
・
・
を吸う人の傾向と性格を研究したいと
思っている。
こっちのほうが
味の嗜好性とか
デザイン性とか
イメージ性とか
で人は選んでいるから
よっぽど前述の占いたちより
科学的根拠もあり
信ぴょう性があると思うんだけど
ここに好きなお酒の項目とかも入れちゃったら
かなり分析でくるんじゃないでしょうか。
「彼氏、何吸ってんの??」
ラッキーストライク
「で好きなお酒は?」
ビール
「銘柄は???」
黒ラベル
「あ、パターン56ね。あんたとは合わないよ」
でも喫煙率が20%そこそこまで
低下しているから
「彼氏何吸ってんの??」
ラッキーストライクソフト
「発がん性高いから、やめときな」
って おち
あーどうでもいい話
つづく
情熱という名のもとに
元美容師さんで
今はアート関係の仕事をしている方のハナシ
売れっ子美容師だったんだろうその人は
20代前半で
60万円ほどお給料があって
22、3でお金があって・・
そうなれば、遊ばない方がおかしいわけで
仕事して遊んで遊んで仕事して仕事して
休みも一日で、朝から晩まで働きづめ
大澤さんも前に書いていたけれど
そうなってくると、クリエイティヴどころではなく
一年の始めに型みたいなものを決めてしまって
それを基準に手を代え品を代え
その人その人に沿った手技というよりも
無難に自分の型にはめて量産態勢をはかる
もちろんそれはそれでお客さんも満足して帰るのだろうけど
そこには独創性、創造性はなく
前の月の支出60万円を支払うためだけに働く日々
手段だったはずのものが、目的に代わってしまい
こんなんでいいのか
これが続くのか
と思っていたときに
本気で芸術に向かっている人たちと出会ったそう
食うや食わずのその人たちより
明らかに自分が頑張っていないことが
急に恥ずかしくなってしまい
こういう人たちが受け入れられる世の中になってほしい
と思い、全部捨ててアートの世界に入ったそう
そう思わせた方も凄いし
そんな風に、感じられる感覚
そして実際に現状をなげうってまで動ける行動力に
単純に感動したし
現状維持も難しい世の中で
常に疑問を抱いて
自分の人生にとって
何を優先すべきか
何が必要なのか
それには、何をすべきなのか
そんなことに気づいている人ほど強いものはないな、と思った
つづく
エイ 「ブランド」 スポット
最近、
野菜屋さんを従来の仕入先から
新しいところに切り替えた。
配達してもらえるという特典があり
定休日以外は必ず その店で使っていた
が その野菜屋さんの配達先が増えたせいか
いつもなら遅くても11時に来ていた配達が
11時20分になり
11時30分になり
最後には当店がマックス ピークを迎える
12時半になるようになった。
食材が届かないフラストレーション
洗い物がたまったところに
大量の野菜がくるフラストレーション
それに若干 鮮度が落ちてる野菜たちが
届くフラストレーション
が溜まりにたまって
非常にバカにされている気持ちになり切り替えた
その新しい野菜屋さんは
いわゆる神戸の高級飲食店が買いにくるお店で
僕のところみたいな大衆店が買うのは
体力的にも
対外的にも
背伸びをしている感がある。
知り合いに
「野菜どこで買ってんの?」と聞かれ
「前川さん」っと答えると
「あらら かっこつけちゃって」みたいな
心の声が聞こえてくるくらいに
ブランド力がある八百屋さんだ
夕方の仕入時には
名の通ったお店の人ばかり
店主たちの食材の見極め方もまるで違う
まるで「アメリ」で出てくる間抜けな店員が
野菜を愛するように見つめるようだ
そんなところからも
きっとその野菜屋さんは
一流の店か二流の店か判断するのだろう
会話も
「この前の どこどこ産のなになにが
本当によかった。 」
とか
「頼んでいた どこどこ産のなになに
今日は入荷できてる????」
とか
「ミシュランとって…」
とか
僕にはない会話だ
えー
キャベツに
ニンジンに
玉ねぎ
キュウリに
おナスに
ネギに
ってな感じで
その店にしかないものを買っているわけではない
そもそも
ただ勝ち組の雰囲気と
経営者夫婦たちが楽しそうに
客たちと話している姿が
まるで
少年が大人になったら
いってみたい店のような雰囲気とマッチしていたのです
そんな ある日
スペシャルランチの小鉢に困っていた僕は
みたこともない
きいたこともない
はて、珍しい食材を手にし
ほかの客がいないのを見計らって
「ここここここ、これ、どうやって使うんですか?」
と恐る恐る聞いてみた。
名前もわからない「これ」
ポッシュな店員だったら
「ピーヒャラ 吹くんだよ」
とか
「背中をかくのにちょうどいいんじゃない」
というのはないとしても
「けっ、トーシローが百年はやいんだよ」的な
扱いを受けるのを覚悟していた。
というのも
他の野菜屋さんで
同じような質問をした際
返ってきた言葉が
「知らん。自分で調べたら」
だったから。
文無しの童貞君が
百戦錬磨の銀座の高級ホステスを口説くようだ
ところが
前川さんは違った
まず
口頭で「これをこうやって使ったらいいよ」と
三パターンくらいを説明して戴いた
その次には
本を取り出し
「ああ、これもいいね。
こんな使い方もいいよ」
で最後には
その後来た よその客までに
「このお兄ちゃん、これ使いたいっていってんねんけど
あんたんとこ どうやって使ってんの??」
と僕の代わりに質問までしてくれているではないか
嬉しすぎる
この優しさ
有難すぎる
このプレゼンテーション
昇華した僕は
小鉢には必要以上の量の食材を手にし
「ブランド力とは何ぞや」
を考えながら店に戻った。
そして後日
前川さんにいくと
「あの小鉢どう調理したん?」
「お客さん喜んだ??」
と言う質問までが飛んできた
シビれるアフターフォロー
これこそが
ブランド+α
その+αが 力(りょく)
なんだね
前川さん
僕は 似つかわしい店を目指すからね
待っててね
ブランド力とはなんぞや
その答えは
このような気持ちを
消費者に持たせることなんだね
つづく
つづく