つれづれレミゼ -35ページ目

つれづれレミゼ

2007年レミゼデビューを果たした初心者が、レミゼや舞台に対して思うところをつれづれなるまま書き記す場所です

竹内重雄…葛山信吾
星野丈治…吉野圭吾
上原金蔵…柳家花緑
太田川剛…山内圭哉
山田浩二…猪野学
長谷川好弥…瀬川亮
竹田幹夫…森本亮治
君原佳枝…初風諄
池田和也…山路和弘


シアタークリエ4列センター


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☆いい舞台だった~。宝塚の舞台に上がることを夢見て頑張る男たちの青春グラフティですね。彼らの夢はついに叶わずに終わるのに、観終わったあとはすがすがしくあったかい気持ちになりました。彼らの夢は叶わなかったけれど、夢に向かっていつも真摯で一生懸命だったこと、それは彼らの心の中の宝物の時間となっただろうから。彼らの汗と涙に、私も静かだけど確かな勇気をもらった気がします。


☆戦争の影が色濃いのも印象的でした(今年の夏は、戦争の関係する舞台をすごく多く観てる気がするな~)。でも、彼らの一生懸命さと、戦争の傷跡から立ち上がろうとする人々の姿がダブってみえて、それもまた胸が熱くなる要因のひとつでした。この夏はサイゴンをきっかけに、戦争のことを考える機会が多く、戦争の傷あとの大きさに、どうしもうなく胸がぎゅっとすることが多かったんだけど、例えばこの宝塚BOYSであったり、また「サイゴンの一番長い一日」に記された、人々の立ち上がろうとする生命力に、気持ちをかなり救われたので。


☆役者さんは、元から知っていたのは、吉野さん、山路さん、初風さんくらいで、あとは皆さん初見。でも、個々人がそれぞれキャラが立っていて、それぞれの魅力がよく伝わってきて、すごくよかった~。思わずパンフを買い求めて、一人一人のプロフィールを確認しちゃいました。今後、彼らが別の舞台に出ていたらまた観てみたいな。


☆吉野さんはダンサーの役で、お稽古の場面の動きの綺麗さったら(妖怪ピルエットと呼ばれてた(笑))。花禄さんの、突っ走り気味の一途さも好き。玉音放送を聴きながらの表情が焼きついてます。表情焼きついているっていったら、山内さんも。最後の夢のレビューの、ほんとに最後。まだフィニッシュのポーズをしたままだったのに、もう目は真っ赤になっていて、口元から笑顔が消えていて。太田川さんは、割と憎まれっ子なポジションで可愛くないことばっかり言っていたけど、でも、彼も変わらず宝塚男子部に夢をかけていたんだなぁと思って、せつなかったよ。


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☆やっぱり、今、私、「戦争」というものにすごく敏感になっているみたい。人間魚雷の基地で働いていて死を覚悟した上原さんが、戦争が終わったときに何をやろうかと考えて、人に夢を与える舞台に立ちたい、と思ったというところで、胸がぎゅっとなった。舞台芸術って、戦争の対極にあるものだと思う。どうか、舞台を観て笑って泣いて感動して、それをささやかな明日のエネルギーに代えることができるような、そんな平和が続きますように。

エンジニア…筧 利夫
キム…新妻聖子
クリス…井上芳雄
ジョン…岡幸二郎
エレン…鈴木ほのか
トゥイ…泉見洋平
ジジ…菅谷真理恵


帝国劇場 2階F列下手ブロック


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☆今日すごくよかった。ほんとよかった。そろそろ観劇回数が2桁に届くけど、今のところのNO1かも。聖子キム見るの3度目なんだけど、今まで見た中で一番よかった。聖子キムって、上手で安定していて、でも逆にそれが優等生的で枠をはみ出ない感じがして、ちょっともの足りなかったんだけど、今日は最初っから最後まで今まで見たことないくらい感情を高ぶらせ、喜びに、悲しみに、怒りに、全ての感情に心を揺らしていました。2階席だったで細かい表情までは見えなかったんだけど、多分、「♪身の上ばなし今聴きたいの」からすでに泣いていたと思う。その心の揺れが歌からもしっかり伝わってきて、聖子ちゃんが歌うごとに、胸がぎゅぎゅっと痛かったです。


☆今日は多分今までで一番キムに寄り添って物語を見ていたんだと思う。キムの「♪胸の奥に小さな火が~」というところ、どれだけクリスを心の支えにしていたかをはじめて感じた気がする。ホテルにいってエレンと出会ってしまったときの混乱と怒りと戸惑い、それから「♪懐かしいキスと~」での胸の痛み、今までになく胸に伝わってきました。


☆私、歌の上手さってそんなに求めてなくて、感情が伝わることこそ大事って思っているんだけど、今日ちょっとその考えを改めました。歌が上手いってやっぱりすごく大事なんだなぁ、と。たとえ表情や演技が見えなかったとしても、歌声や音色を微妙に繊細に操ることで、100%(ときには100%以上)、感情を伝えることができるんだなぁ、と。ミュージカルの醍醐味ってそれかも。


☆こうしてみると、聖子キムは「クリスとの愛」の感情が強いんですね。最後の自決するところ、やっぱりクリスがもう二度と自分のものにはならないという絶望ゆえというのもちょっとあるように思いました(そして母の思いの強い知念キムが観たくなりました。多分知念キムを見ると、今度は聖子キムを見たくなるんだろうな~。ああ、観劇蟻地獄…(苦笑))。


☆泉見くんもまた神がかってた(いつもかな!?いつもかも)。対決のシーン、こないだのソニンとのときも凄かったけど、今日もすごかったよー。もう何度も観ているんですが、自分的に初めて気づいたのが、打たれたあとキムを振り返りながら倒れこむところ。キムに向かって両手を差し出しているんですね。まるでキムを抱きしめようとするかのように。そのあとの新妻キムの叫び声。世界を切り裂くような絶望的な悲鳴で、いつもこれ、胸が切り裂かれる(ここ、新妻キムが一番好き)。聖子ちゃんも泉見くんもとても素晴らしく、観ていて、息するの忘れるくらいでした。


☆あ、今日はじめてと言えば、今日はじめて井上クリスに対して腹が立ちました。なんて男だ、ばかーっ!!って思った。なんでか。多分、今日一幕がとてもよくて、井上クリスと新妻キムが本当に心から結ばれたように思えたから。私、井上クリスの場合は、キムに対する感情って、愛よりも恋だと思っているのね。あるいは、一種の現実逃避、かも。キムにとっても、それは同じなのかもと思っていて、辛い現実から助けてくれる夢の王子様、と思っているように思う(キム役者によって、これを感じる度合いは結構違うけど)。だから、たとえクリスとキムが一緒にアメリカに渡れていたとしても、多分いずれ上手くいかなくなるだろうなーと思っていたんです。だけど、今日の井上クリスと新妻キムは、二人で晩年まで仲良く暮らす未来が想像できた。二人が本当の愛で結ばれているように思えて、そうしたら、とたんに井上クリスの腹がたっちゃったんです。今までクリスに寄り添ってこの物語を見ていたけど、今日は初めてキムに寄り添うことができたのかも。(あとは井上クリス、今日は結婚式のシーンふざけすぎだと思う。)


☆筧エンジニアもよかった~。内面に隠し持つ生き抜くことへの執着はそのままに、前回観劇時よりもすごく身軽で軽妙になってた。なんだか終始足元がよく動いていた印象。今日はアドリブもいっぱい。バンコクでジョンにすがりつくところ、ベルトもっとずるずると引きずられてて、面白かったです。


☆最後は貸切のご挨拶あり。司会役の筧さんがつぎつぎに指名して、聖子ちゃん→芳雄くん→岡さん→ほのかさん→泉見くんの順でご挨拶。初日のときですら、役者コメントなかったので嬉しかったです。岡さん、泉見くんはもうマイクはずしていたので、それぞれ隣に立っていた芳雄くん、ほのかさんのおでこに顔を寄せてしゃべってました。面白かった(笑)。岡さんがしゃべるとき、最初はうまくマイク入らなかったんだけど、2階席までちゃんと聞こえてました。さすがよい声!


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☆実は先々週マチソワしたら、結構満足しちゃって、しばらくサイゴンいいかな~なんて思っていたのですが、やっぱり面白いなぁ。役者さんたち、まだどんどん違うところを見せてくれて。チケット増やしたくなっちゃったなー。よい舞台って、トークショーやイベントより一番効果あるリピート促進だと思うなー。

エンジニア…市村正親
キム…ソニン
クリス…井上芳雄
ジョン…岡幸二郎
エレン…浅野実奈子
トゥイ…泉見洋平
ジジ…菅谷真理恵


帝国劇場 1階S列下手


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☆昼に続いてマチソワです。もともとこの日はソワレのチケットを持っていて、でも、渋谷イベントのあとで藤岡クリスを観たいなー、いつ観ようかなー、と考えた結果、複数日サイゴンみて暗い気持ちになるよりは、一日のほうがいいかなーと思ってマチソワにしたのでした。(なんだか、レミのときよりかなり一生懸命通ってるなぁ…)


☆ソニンキム。すごい。魂のキムです。全身でぶつかってくる。トゥイとの対決がすごかった。タムをとられまいとして最後までしがみついて、ほとんど床に倒れるほど。「♪運命が回る~」のところ、もうすでに歌は崩壊していて、絶叫になっていた。でも、キムの恐れとか心の奮えとか、痛いほど伝わってきた。泉見トゥイの激情も全く負けてなくて、この二人最後まで同じテンションで張り合っていて、もう見てるこっちが思わず悲鳴をあげそうだったよ。すごい……。


☆「ミス・サイゴン」に触発されて、近藤紘一の「サイゴンの一番長い日」という本を最近読んだのだけど、それによると、サイゴンの女性はかなりつよいそう。それを思うと、ソニンキムって、まさにサイゴン女なのかもね。


☆でも、だからこそ、ソニンキムが激しければ激しいほど、クリスとの恋はどうしたって実らなかったんじゃないのかな、と思っちゃいました。特に芳雄クリス。大人びて繊細な雰囲気。そんな彼と、ソニンキムのような熱い魂のキムが一緒に生きていく未来が想像できないです。たとえサイゴン陥落の際に、一緒にアメリカに行くことが出来たとしても、二人のあまりの価値観の違いに、結局最後は破局しちゃうんじゃないかしら、とか心配しちゃう。芳雄クリス、PTSDに近い状態になっていると思うから、ベトナムを思い起こさせるキムと暮らしていたら、いつまでもベトナムの悪夢を見続けちゃうんじゃないのかな…。


☆「サンアンドムーン」ってすごく素敵なラブソングに聞こえるけど、かたや日、かたや月、同じ空に住むものなのに、まったく違うもの、どうしてもひとつになれないもの、一緒にいることはできないものの象徴であるようにも思う。アメリカから来たクリス、ベトナムで生まれたキム、彼らの愛をお日さまと月に喩えて歌うのって、すごく皮肉。


☆ソニンキムの激しさは、泉見トゥイの狂気の愛に近くて、そういう意味では、この二人まさに近しいもので、むしろ、キムはトゥイと一緒になるほうが、うまがあったのでは、などということも思ったり。


☆浅野エレンは前回観たとき「私戦うわ」の印象ばかりが残って、このエレンでクリスは救われるかなぁ、と思っていたのだけど、今回観て、困惑し戸惑いながらもその奥に強さのようなものを感じ、これならクリスも救われる、よかったなぁ、と思いました。


☆芳雄クリス。今回一番印象に残っているのが、キムが事切れるところのシーン。これまで観たときは、キムを抱きしめて「だめだっ、キムだめだっっ」ってうわ言のようにつぶやいていたり、キムを激しくゆさぶってみたり。だけど今回は何も言わず、キムをぎゅっと強く自分の胸に抱き寄せて、自分の顔もキムの胸にうずめていた。言葉さえない様子に、逆にクリスの痛みが感じられて、今までのなかで一番胸にせまるものがありました。


☆市村エンジニアははやくも楽日でした。2回目なんだけど、ちょっと、うまく読み解けない(まるで禅さんジャベールのようだ)。そもそもエンジニアという人物像を、まだあんまりよく分かっていないのかも。続けて見るうちに、また分かってくる日もあるかな。


☆岡ジョンは「蓮ですか!」でした。噂にはきいていたけど、私は「はぁすぅうう~!?」のほうが好きかなー。あの緊迫したシーンで「蓮ですか」って台詞は似合わないと思うのです……