前回の記事で紹介した今年のRemembrance Sunday2020、エリザベス女王と同じバルコニーに見慣れない女性が立っていたのが気になりました。

エリザベス女王は2016年までは自らセノタフ(慰霊碑)に花輪を捧げていましたが、2017年からはチャールズ皇太子が代理でエリザベス女王の花輪を捧げており、エリザベス女王はカミラ夫人等とバルコニーから見守っています。




両サイドのバルコニーにはそれぞれカミラ夫人とキャサリン妃、ティモシー・ローレンス(アン王女の夫)とソフィー妃が立っていました。




女王と同じ中央のバルコニーに立ったのは女官の1人であるスーザン・ロードス(Susan Rhodes)でした。

昨年はエリザベス女王(94)とカミラ夫人、キャサリン妃が3人で同じバルコニーに立ち、追悼式典を見守りましたが、ソーシャルディスタンスを確保するために、今回はスペースを共有することができず、代わりにロードス夫人がバルコニーでエリザベス女王に付き添ったようです。チャールズ皇太子に続きウィリアム王子の新型コロナウィルス感染していたことが報道され、高齢のエリザベス女王は王室内でも万全の対策が必要ですね。
王族達は通常の公務も開始しており、再び王室内で感染者が出ても不思議ではありません。


11月4日には初めて公の場でマスクを着用されました。



 ロードス夫人はエリザベス女王と自主隔離していたので、別の世帯に住んでいる他の王族よりも彼女が女王に同行する方がはるかに安全だと判断されたようです。
それにしても、一歩下がって側に控えるというより、他の王族と等間隔でセンターのバルコニーに立っているので女官の方だとは思いませんでした。


スーザン・ロードスは、2017年にLady Elizabeth Leeming(第17代ストラスホーン・キングスモア伯爵の娘、エリザベス王太后の兄マイケル・クロードの孫娘)という貴族の女性と共にExtra Lady-in-Waitingに任命されました。Lady-in-Waitingとは女官の意味なので、女官のなかでも高位の立場なのでしょう。2人の女性は、女王陛下の公務を支援する役割に任命されました。




スーザン・ロードスの夫はエリザベス女王の親友である故マーガレット・ロードスの息子サイモン・ロードスです。マーガレット・ロードスが有名な方だったようなので、ここからはマーガレット・ロードスについて紹介します。




2016年に91歳で亡くなったマーガレット・ロードスは、エリザベス女王の親友であり従姉でした。
マーガレット・ロードスの父は第16代エルフィンストーン男爵、母はエリザベス王太后の姉メアリー・ボーズ=ライアンです。



左からエリザベス王女、マーガレット王女、マーガレット・エルフィンストーン(旧姓)。


エリザベス女王(1926年~)
マーガレット王女(1930年~2002年)
マーガレット・ロードス(1925年~2016年)


エリザベス女王とマーガレット・ロードスは年も近く、幼い頃から仲が良かったようです。


また、エリザベス女王とフィリップ殿下の結婚式ではマーガレット王女やアレクサンドラ王女と共にブライズメイドを務めました。
左端がマーガレット王女、左から2人目がマーガレット・エルフィンストーン(旧姓)です。


1950年に作家のデニス・ロードスと結婚式を挙げましたが、その時エリザベス女王の妹のマーガレット王女がブライズメイドを務めました。
右から2人目がマーガレット王女です。



さらに、1960年のマーガレット王女の結婚式ではマーガレット・ロードスの長女アナベルがブライズメイドを務め、次女のヴィクトリアのゴッドマザーをエリザベス女王、長男のサイモンのゴッドマザーをマーガレット王女である等、王室と繋がりが深い方でした。
前列左から2人目がアナベル・ロードスだと思います。
右から3人目がアン王女です。




マーガレット・ロードスと4人の子供達。
左からサイモン(スーザンの夫)、ヴィクトリア、アナベル(マーガレット王女のブライズメイド)、マイケル。



1991年から2002年までエリザベス女王の母エリザベス王太后の女官でもありました。左端はダイアナ妃です。




バルモラル城(エリザベス女王が休暇を過ごす城)にあるログハウス、グレンベグでリラックスしたランチを楽しむエリザベス女王とマーガレット・ロードス。
 

エリザベス女王とマーガレット・ロードスがバルモラルの鹿撃ちエリアをトレッキング中に休憩。愛犬のコーギーも大自然の中で楽しそうです。



2006年4月、エリザベス女王の80歳の誕生日の前にはBBCの取材に答え、噂になっていた女王の退位を否定していました。
2011年には女王のダイヤモンドジュビリーを祝って、This Morningに出演、宮殿内のこれまで明らかにされたことのない物語や写真を明らかにしました。



2013年にはエリザベス女王とフィリップ殿下も出席されたサンドリンガムの日曜礼拝に。


2016年11月25日にマーガレット・ロードスは91歳で亡くなりました。2016年12月12日、ウィンザーグレートパークのオールセインツ王立礼拝堂で行われた葬儀には王室からエリザベス女王とフィリップ殿下、アンドルー王子、ウェセックス伯爵夫人ソフィー妃、グロスター公爵夫人バージット妃、アレクサンドラ王女が参列されました。

関連記事

以上です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。