前回の記事で紹介した今年のRemembrance Sunday2020、エリザベス女王と同じバルコニーに見慣れない女性が立っていたのが気になりました。
エリザベス女王は2016年までは自らセノタフ(慰霊碑)に花輪を捧げていましたが、2017年からはチャールズ皇太子が代理でエリザベス女王の花輪を捧げており、エリザベス女王はカミラ夫人等とバルコニーから見守っています。
女王と同じ中央のバルコニーに立ったのは女官の1人であるスーザン・ロードス(Susan Rhodes)でした。
昨年はエリザベス女王(94)とカミラ夫人、キャサリン妃が3人で同じバルコニーに立ち、追悼式典を見守りましたが、ソーシャルディスタンスを確保するために、今回はスペースを共有することができず、代わりにロードス夫人がバルコニーでエリザベス女王に付き添ったようです。チャールズ皇太子に続きウィリアム王子の新型コロナウィルス感染していたことが報道され、高齢のエリザベス女王は王室内でも万全の対策が必要ですね。
王族達は通常の公務も開始しており、再び王室内で感染者が出ても不思議ではありません。
ロードス夫人はエリザベス女王と自主隔離していたので、別の世帯に住んでいる他の王族よりも彼女が女王に同行する方がはるかに安全だと判断されたようです。
それにしても、一歩下がって側に控えるというより、他の王族と等間隔でセンターのバルコニーに立っているので女官の方だとは思いませんでした。
スーザン・ロードスは、2017年にLady Elizabeth Leeming(第17代ストラスホーン・キングスモア伯爵の娘、エリザベス王太后の兄マイケル・クロードの孫娘)という貴族の女性と共にExtra Lady-in-Waitingに任命されました。Lady-in-Waitingとは女官の意味なので、女官のなかでも高位の立場なのでしょう。2人の女性は、女王陛下の公務を支援する役割に任命されました。
スーザン・ロードスの夫はエリザベス女王の親友である故マーガレット・ロードスの息子サイモン・ロードスです。マーガレット・ロードスが有名な方だったようなので、ここからはマーガレット・ロードスについて紹介します。
マーガレット・ロードスの父は第16代エルフィンストーン男爵、母はエリザベス王太后の姉メアリー・ボーズ=ライアンです。
エリザベス女王(1926年~)
マーガレット王女(1930年~2002年)
マーガレット・ロードス(1925年~2016年)
エリザベス女王とマーガレット・ロードスは年も近く、幼い頃から仲が良かったようです。
また、エリザベス女王とフィリップ殿下の結婚式ではマーガレット王女やアレクサンドラ王女と共にブライズメイドを務めました。
1950年に作家のデニス・ロードスと結婚式を挙げましたが、その時エリザベス女王の妹のマーガレット王女がブライズメイドを務めました。
さらに、1960年のマーガレット王女の結婚式ではマーガレット・ロードスの長女アナベルがブライズメイドを務め、次女のヴィクトリアのゴッドマザーをエリザベス女王、長男のサイモンのゴッドマザーをマーガレット王女である等、王室と繋がりが深い方でした。
右から3人目がアン王女です。
左からサイモン(スーザンの夫)、ヴィクトリア、アナベル(マーガレット王女のブライズメイド)、マイケル。
エリザベス女王とマーガレット・ロードスがバルモラルの鹿撃ちエリアをトレッキング中に休憩。愛犬のコーギーも大自然の中で楽しそうです。
2006年4月、エリザベス女王の80歳の誕生日の前にはBBCの取材に答え、噂になっていた女王の退位を否定していました。
2016年11月25日にマーガレット・ロードスは91歳で亡くなりました。2016年12月12日、ウィンザーグレートパークのオールセインツ王立礼拝堂で行われた葬儀には王室からエリザベス女王とフィリップ殿下、アンドルー王子、ウェセックス伯爵夫人ソフィー妃、グロスター公爵夫人バージット妃、アレクサンドラ王女が参列されました。
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以上です。
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