Pさんは、タイのエージェントです
彼は、探偵ではなく、通訳専門です
Pさんは、何でも調達してくれます
そして、レートが良い換金所も知っています
換金所に連れていってもらいましたが、換金した金額が大きかったようで
換金所の中で周囲からザワ声が起り、子供がお金をタカリに来た
Pさんに、バイクを調達してもらいました
250ccのスクーター
市街地の尾行調査はこのサイズのバイクが便利です。
●手で押しても移動できる軽さ
●二人乗りもできる
●時速80kmほど出せるので、車を尾行できる
●どこでも停める事ができる
張り込みにはむかないが、尾行には最強!
タイは日本と同じ左側走行なので運転しやすい
バイク乗ってたら、日本人に思われにいくから、大胆に撮影してもバレない。
とりあえず、Mさんバイクを乗ってもらおう
タイ人Mさんは、英語も日本語も話せない
彼女と同棲しているが、職がないそうだ
Mさんに、前金報酬を手渡し、自宅待機してもらう
Mさんは、リーサルウエポンとして温存させてもらう
僕は対象者マンション前でトヨタ カローラで張り込みする
タイでの日本人駐在員のマンションは警備員がいる
このマンションにも、隣のマンションにも、向かいのマンションにも警備員がいる
対象者見落とすといけないから、通用ゲート付近に盗聴器つけたいな
ゲート付近の大きな植木鉢に盗聴器を仕掛けた
数分後、向かいのマンションの警備員が現れ、警備員と話をしている
僕「みんな仲がいいんだね」
警備員達は、けわしい顔をして、無線で話をしている
Pさん「何か変ですね」
警備員達は、僕が盗聴器を仕掛けた植木鉢の草木を掻き分けてる
僕「向かいの警備員に見られてたね。盗聴器取られちゃうかな。」
結局、警備員は盗聴器を見つけられなかった
Pさん「爆弾とか、大きな物を想像して探していたんでしょうね」
一時間程すると、対象者が歩いて出てくる
僕「僕、尾行してきます。Pさんは、見失った時の為にこのマンション付近で待機してください。」
対象者は駅の方に向かっている
プルプルプル
僕の携帯電話が鳴る
サイパンにいるNin調査員からだ
Nin調査員「IS調査員が事故で死んじまった…」
僕「はぁ?何それ?」
Nin調査員「高波にさらわれて、沖まで流されてしまった。ヘリで捜索しているが見つからない。」
IS調査員は、会社は違うが仲間の調査員だ
孤児院で育った、オタクっぽいけど、真面目で良い子でした
凄くショックだった…
人生何があるのかわかりませんね
最後にあったのは、皮肉な事に彼が海外損害保険の契約書が書けたと僕の会社に来た時でした
突然、何か不安な気持ちに襲われる
バンコクに、日本からUK調査員とOK調査員を連れてきている
海外調査中に二人の身に、何かあったらどうしよう…
対象者はアソーク駅で降りて
Soi Cowboyという路地に入って行く
ゴーゴーバーが立ち並ぶ繁華街
一件のゴーゴーバーへ対象者が入る
僕は、その向かいのオープンバーでビールを飲みながら対象者を待つ
Pさんに電話する
僕「Pさん、今からこっち来て一緒に張り込みしながら飲もうよ」
Pさんと合流してバーで張り込みを続ける
1時間ほどして
僕「Pさん、店内の様子を撮影したいから、あの店の中に行ってきます。あとMさんにバイクでここに来るように伝えてください」
店の中に入ると、対象者が奥のテーブルに若くて可愛い子といちゃいちゃしてる
僕の横に付いた女の子に口止料100バーツを渡し、撮影している事を内緒にしてもらう
店の女の子「ビデオカメラ駄目、ママに見つかったら怒られるよ」
すると
すかさずママが近づいてきた
ママは、タイ風美輪明宏のような感じの人で少し気味が悪い
ママ「ฉันต้องการจะมีบางสิ่งบางอย่างที่จะดื่ม」
何か言ってるけど、分からない
僕「Please drink what you want to drink something(飲み物をおごりますよ)」
ママは笑みを浮かべた後
僕に向かって話始める
ママ「คุณมีความคล้ายคลึงกับลูกชายของฉัน ลูกชายของฉันเสียชีวิตในอุบัติเหตุรถมอเตอร์ไซด์ ลูกชายของฉันเสียชีวิตปิดคอ」
何を言っているのか分からないが
僕の顔を指差し
バイクに乗るジェスチャーをしている
そして…
最後に必ず、首をちょん切るジェスチャーで終わる
気味が悪い…
霊媒師みたいだし、僕がバイク乗る事知っているようだ
対象者の方に目をやると
女の子と店外へ出て行くようだ
僕「このまま連れて帰るのか~」
店の外に出るとPさんが、女の子に囲まれ、楽しそうに飲んでいた
僕はPさんに電話をかけるが気付いてない様子だ
そのまま対象者の尾行を開始する
対象者は女の子の肩をだきながら大通りへと歩いて行く
僕「対象者はタクシーに乗る気だけど。Mさんはまだ到着してないようだ。」
大通りの横断歩道を渡り、対象者がタクシーを探す
車通りがなく、対象者がタクシーに乗ってしまったら、
次に来るタクシーを待っていたら見失ってしまう
反対車線に目を向けると、Mさんがこっちを見ている
僕「Mさん、こっちこっち」
僕が手を振ると、Mさんはこちらに走り出す
しかし、信号のタイミングが悪く
横から来た別のバイクとMさんのバイクが衝突してしまった!
僕「あぁ~ママが暗示してた事はこの事だったのか!」
僕の脳裏に美輪明宏の顔がよぎる
だか、Mさんは倒れる事もなく
信号無視をしたのはMさんなのに
転倒した別のバイクの運転手を睨みつけ
こちらに走ってきた!
僕「そういえばタイ人の割にガタイいいね」
無事にMさんとバイクに合流
そのまま対象者のマンションまで追跡し、対象者が女の子を連れ込む証拠を撮影した
対象者マンションの敷地がら出ようとすると
マンションの警備員と向かいの警備員が険しい顔をしながら
植木鉢の中を懐中電灯で照らしていた
「爆弾犯人はここにいますよ」
嫌な雰囲気の一日だったけど、無事に調査が終わった
『心よりご冥福をお祈り致します
名古屋トラブル相談センター』
天国のIS調査員が守ってくれたのかな?
iP