20歳代後半の奥さんからの依頼です
下着泥棒はこの奥さんの顔を見た事あるのかな？
僕「いつ盗まれるのですか？」
奥さん「夜、洗濯物を干すのですか、朝には無くなっているんです。だいたい一週間に一回くらいの割合で盗まれるんです。」
はっきり言って、下着泥棒を現行犯で捕まえるには
時間と調査費用がかかる
来るのか分からない犯人を待って長時間張り込みしなければならないからだ
うちの事務所では
無駄に張り込みをするくらいなら
隠しカメラをベランダに設置する事を提案する
一週間、調査員を張り込みさせると
うちの事務所では50万～60万
他の調査事務所の平均相場では
70万～100万くらいかかります
カメラを設置するなら
だいたい20万～25万くらいの費用で
カメラ機材が壊れるまで張り込みしてくれる
まずはベランダ全体が撮影できるのうに隠しカメラを設置する事になった
一週間くらい経つと、奥さんから連絡があり
自宅へ到着すると
下着は盗まれておらず
パンティーは切り刻まれ
プラジャーとパンティーの紐の部分が
固く結ばれて万国旗のようになって
ベランダに落ちていた！
犯人からの挑戦なのか？
犯行がエスカレートしてきている
隠しカメラで撮影した映像を確認してみると
火曜日AM2:30頃、一台のセダンがマンションの敷地を徘徊した後
襟付きのシャツとスラックスを着た
30歳～40歳の男が現れ
ベランダに身を入れて、パンティーを撮る所が撮影されていた
犯人の交通手段、犯行時刻、犯行の容姿が分かってきた
「下着泥棒捕獲作戦」の決行日は火曜日になった
奥さんには火曜日まで下着をベランダに干さないようにしてもらい
一週間、犯人を欲求不満状態にする！
奥さん「私の車の駐車位置もカメラに映るようにできますか？」
僕「10円パンチでもされるのですか？」
奥さん「運転席側のドアの取手に精液を掛けられているんです」
犯人はこの奥さんの顔を見た事があるのかな？
いよいよ火曜日となった
依頼者のベランダを見ると
子供の日の鯉のぼりのような
色とりどりの下着が大量に干されていた
このベランダの光景を犯人が見たら…
きっと手を出すに違いない
そう信じて、6人が3班に分かれて配置に付いた
1班はベランダが確認できる位置
（犯行撮影・確認係）
2班はマンションの敷地出入口付近
（犯人確保係）
3班はマンションから20m程、離れた路地脇
（援護係）
2班は防刃チョッキ着てますが
3班の僕は丸腰待機です
要するに3班は重要な係ではありません
かれこれ6時間くらい張り込みをしているが
いっこうに犯人が現れる様子はない
1班から無線連絡が入る
「今日も初日だし…4時になったら張り込み終了しようか？」
その時、一台の車が僕の前に停車する
僕「一台怪しい車が停まって、男性がマンションの方に歩いて行きます。」
1班「男性がベランダの方向へ向かっている。」
1班「ベランダの洗濯物を取り、ボケットに入れた。なおも犯行継続中！」
1班「犯行継続中！確保に向かえ！」
無線で犯人確保の合図が出た！
その瞬間、マンションの駐車場に偶然バイクに乗った新聞配達員が現れる！
犯人は新聞配達員に気付き逃げる！
2班がベランダ付近に到着した時には犯人の姿が無くなっていた！
Nino調査員「犯人どこいった？！」
するとマンションの隙間から黒い影が走り出し、Nino調査員の目の前を通過する
4人がかりで犯人を抑えつける
ポケットの中に刃物を持っていないか確認する
Nino調査員「お前、名前はなんて言うんだ？」
犯人「許してください。私は調理師です。」
僕「調理師？！、そんなこと聞いてないぞ！」
犯人「すいません。ゆるしてください。」
僕「そんな事より！下着の持ち主の顔見たことあるの？」
犯人「知りません。顔も見た事ありません。」
僕「やっぱりか！」
『下着泥棒捕まえます
名古屋トラブル相談センター』
男なら正々堂々と中身を狙え！
