浅草寺にお参りする前に | やさしい社会ブログ

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受験の観点から皆さんに特に役立つを情報を提供します。

真顔今回は浅草寺に行ってみよう。

 

一、インバウンド

 

真顔浅草寺は、外国人が多いことで有名ですね。

 

おとめ座新型コロナウイルス問題が生じる前の2019年には、海外観光客が宿泊してくれるホテル代、飲食費、お土産代など、いわゆるインバウンド需要が4.8兆円あると言われています。

 

真顔次のグラフを見たまえ。

www.meti.go.jpより

自動車の輸出額が大体12兆円だから、インバウンド需要が日本経済に与える影響はかなり大きい。

 

おとめ座日本は今後、人口減少・少子高齢化社会になります。だから、 急速に成長するアジアを始めとする世界の人々に観光に来てもらって、お金を使ってもらい、地域経済の活性化、雇用機会の 増大などにつなげていくことが重要ですよね。

 

真顔まさに、そのとおり。

 

二、浅草寺とは何を祀っているのか?

 

真顔では、浅草寺の基本知識を説明しよう。外国人に説明できるようにしたいね。

 

おとめ座はい、まずは浅草寺の歴史について述べたいと思います。

7世紀、檜前浜成(ひのくまのはまなり)、檜前竹成(ひのくまのたけなり)という漁師の兄弟が、投網の中に像を発見しました。土地の識者である土師真中知(はじのまなかち)に見せると、それは聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)の尊像であるとわかった。その像を祀っているのが、浅草寺です。

 

ニコその菩薩像を見たいです。

 

おとめ座いや、秘仏中の秘仏とされ、公開されません。ところで、↓を見てください。

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ニコこれは漁師の投網ですね。

 

おとめ座はい。これは浅草神社のシンボルです。菩薩像が投網に入っていたことを表しています。ところで、浅草神社がなぜ「三社様」と言われるか知っていますか?

 

ニコひょっとして、檜前浜成、檜前竹成、土師真中知を祀っているからですか?

 

おとめ座そのとおりです。浅草神社の密接なつながりを示しているね。

 

真顔桜子さん、まなぶくん、良く調べたね。

 

三、浅草寺と龍

 

真顔さて、浅草寺には「龍」についての逸話が多いようだが。

 

おとめ座はい、まず、浅草寺の山号(さんごうは、仏教の寺院に付ける称号)は「金龍山」です。聖観世音菩薩が発見されたとき、一夜にして辺りに千株ほどの松が生じ、3日を過ぎると天から金の鱗をもつ龍が松林の中にくだったとされています。これが、後につけられた山号「金龍山」の由来となりました。また現在、浅草寺寺舞として奉演されている「金龍の舞」というのもあります。

 

真顔↓を見てください。提灯の下に龍が描かれていますimage

おとめ座↓は常香炉といって、煙で人や物を浄化するためのものですが、やはり龍が描かれています。

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ニコこれは、お水舎(おみずや)です。参拝前に水でからだを清めるものですが、龍の口から水が出ています。また、像は龍神です。

 

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おとめ座また、お水舎の天井には、↓です。龍の絵があります。

真顔さて、龍神は水をコントロールする神とされる。次に↓を見てね。

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真顔これは有名な「雷門」です。

 

真顔そう。しかし、この提灯の裏を見て↓

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おとめ座正式名称は「風神雷神門」なのですね。

 

真顔風神と雷神は名のとおり風雨を司る神であり、風水害を防止する神だ。

 

おとめ座龍神、雷神、風神。これは洪水を防ぐことを祈ったという神なのですかね?

 

真顔そのとおり。実は江戸時代以前、江戸はしょっちゅう洪水に襲われる湿地帯で、とても人が住めるところではなかった。

 

おとめ座1590年、豊臣秀吉の命令で関東に領地替えされた徳川家康は、すでに機能していた小田原や鎌倉に本拠地を置くこともできましたよね。なぜ、江戸を本拠地として選んだのでしょうか?

 

真顔小田原も鎌倉も山に囲まれており、敵に攻め込まれにくい半面、そのことが都市としての発展を阻害していると徳川家康は考えたのではないだろうか。

 

おとめ座なるほど。その点、関東平野のまん中に位置する江戸は海に面しているうえに幾筋も流れる川の終着点でもありますね。

 

真顔物資を運搬するのには、とても都合がよい土地です。だからこそ、江戸は河川の洪水さえ押さえれば、発展できると考えたのですね。

 

真顔その通りだと思う。さて、江戸を襲う隅田川(かつては荒川と同じ)は北西から流れてくる。河口は江戸湾の入江が深く入り込んでいて、その入江の奥に中洲の小丘があった。その小丘の上に江戸の最古の寺が建っていた。それが浅草寺であった。徳川家康はこの浅草寺に注目した。浅草寺が1000年の歴史を持っていることは?

 

おとめ座この一帯で、浅草寺のあたりこそが洪水に対して最も安全な場所という証拠なのですね。

 

真顔そう。そこで、徳川家康の跡を継いだ徳川秀忠は、浅草寺を治水の拠点とする。つまり、浅草寺の小丘から堤防を北西に延ばし、その堤防を今の三ノ輪から日暮里の高台にぶつける。この堤防で洪水を東へ誘導して隅田川の左岸で溢れさせ、隅田川の西の右岸に展開する江戸市街を守ろうと考えた。

 

おとめ座これでできたのが↓の「日本堤」です。

 

真顔また8代将軍の徳川吉宗は向島地区を守るために作った。これが「墨堤(ぼくてい 隅田堤)」です。これも↓を見てください。

ニコ↑には浅草寺も見えますね。

 

真顔これで、治水の神である龍神、風神、雷神が浅草寺にあるわけが分かったのではないかな?

 

おとめ座なるほど。洪水防止の祈りの拠点として江戸幕府は浅草寺を大切にしたということですね。

 

真顔私は、そう考えるよ。

 

ニコ浅草寺の深い意味が分かって感動しました。

 

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拙著に込めた思いについては

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「やさしい中学公民」について | やさしい社会ブログ (ameblo.jp)

を参照してください。

 

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