昨日は疲れが出てしまいブログを書くことができませんでした。部屋の片づけなどを頑張りすぎたようです(とほほ・汗)。

 

ところで、著述家で翻訳家の井上太一さんが、交差性(インターセクショナリティ)ビーガニズムについての有用な記事と「訳者補足」をHPに投稿されたのでご紹介したいと思います。

 

この記事は社会にある抑圧や差別、暴力と闘う助けになるので、社会運動に取り組む人たちにぜひ読んでもらいなと思いました。

 

●井上さんの記事はこちらです。1と2があります↓↓↓

 

 

 

 

「交差性とは抑圧の絡み合いを理解するための重要概念であり、あらゆる差別・搾取・暴力・と闘うことを目標とする今日のビーガニズム運動でも脚光を浴びてい」ます。

 

わたしが交差性を知った当初は、さまざまな差別や抑圧は連続しているとぼんやり理解するにとどまっていました。

 

交差性について、カナダの人気ビーガンサイトPlant Based Bride を運営するエリザベス・ターンブルさんが簡単に説明してくれています。

「交差性とは何か 

簡単にいうと、交差性とはあらゆる抑圧――人種差別、性差別、階級差別、能力差別、種差別、その他――の相互関係を捉えた概念です。これらの序列カテゴリーは単体の抑圧形態ではなく、実のところ相互に依存・連結して、社会を覆う統一体の抑圧システムを形尽くっています」。

 

差別や搾取、暴力と闘うには、社会にあるこの構造をよく理解した活動が大事です。

 

社会の抑圧に気づかなくてはいけないのですが、普段の生活でその抑圧になかなか気づくことができません。

 

そのために、まずは「目を見開く」ことが必要になります。記事に書かれているように「ドキュメンタリーやインタビューを視聴し、記事や論文を読むのです」。

 

学び途中でわたしが思ったのは、まずは修正されていない自国の歴史を正しく知ることが大事だということです。そこから知る世界がぐっと広がりますし、社会の「おかしい」に気づきやすくなります。

わたしは自国の歴史を正しく知った時は、ショックで2週間ほど落ち込んでいました。事実を知っても、それを受け入れて理解するまでがまた難しいなと思いました。

 

社会のおかしなこと(差別、搾取、暴力など)に気づいたら、それらを経験している人の話に耳を開いて相手の声を丁寧に聞き、わたしたちが次にできることを考え行動します。

 

わたしは主に動物擁護活動を行っていますが、女性差別とも日々闘っています。

 

「交差性とビーガニズム――思考の輪を広げる」を読んで反省点があったので整理しておこうと思います。

 

わたしは以前、過去の歴史で行われてきたことが現在の動物たちに行われているという意味でその現状を「ホロコースト」と表現しました。

 

このことについて、歴史や抑圧、差別に非常に詳しい友人に意見を求めました。

 

友人は、特定の歴史的事象と現在起っているとこを結びける場合には詳細な検証が必要と語ってくれました。一見似ているからといって、本質が同じとは限らないということです。

 

それを聞いたわたしは、本質を知るためにはとても勉強が必要だと感じました。

 

友人はわたしにいつも「広く深く知ること」と言ってくれています。そうすることで、さまざまな事物が繋がり理解できていくと。

 

視野を広く持つことで、上記のような間違いをおかしにくくなるということです。

 

当事者ではない、足を踏んでいる側がよく学びもせずに雑なことを言うのはダメですし、被害は本人にしかわからないことで、他の人と共有できないので、被害を受けていない人があれこれと言うのはおかしいということを学びました。

 

わたしは足を踏まれる側でもあり、踏む側でもあるので、誰かの足を踏まないようにと気をつけますが、今のわたしは誰かの足を踏んでいることが多くあると思います(泣)。

 

わたしはまだ勉強途上なので過ちをおやしやすいと思いますが、今後、幅広い勉強を継続して、社会にある抑圧の構造などをよく理解し、誰かを傷つけないようになりたいなと思っています。

 

今の生活が「普通」になっている状態では、社会にある抑圧に気づかないので、自ら学びに行き知識を生きための助けとして使っていけるといいなと思います。

 

訳者補足の最後にも大事な事が書かれていたので引用します。

「マイノリティの言葉は、多数派が自明視するもろもろの事柄を辛辣に批判することがあるため、耳障りに響き、苛立ちを覚えさせるかもしれない。かたや代弁者のまとめは多数派の視点にとどまっているため、当事者自身の訴えよりも受け入れやすく、『冷静』 で『中立的』に思えることすらある。しかし私たちが正義の拡張ということを真剣に考えるのであれば、多数派の快適ゾーンを抜け出し、努めてさまざまな当事者の語る『不快』な言葉に向き合おうとするプロセスが何としても必要になるだろう」。

 

井上太一さんが達筆された『動物倫理の最前線』には、普段の生活で気づきにくいことがたくさん書かれています。本書は、紀伊國屋書店が主催するイベント「紀伊國屋じんぶん大賞2023」で13位に選ばれました。多くの方が「思考の輪を広げ」て、さまざまな問題に目と耳を傾けてほしいなと思いました。

 

 

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