鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。
人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。
そして、みなさんの意見を聞いたり、野生動物に関してのお話をしたりしたいと思っていますので、質問や意見などありましたらコメント欄やアメブロメッセージ欄、もしくは下記のお問い合わせフォームに気軽にメッセージを届けてくださるとうれしいです。
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みなさん一緒に野生動物たちの現状と課題について考えていきましょう!
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すっかり季節は秋に移行し、山からは♂の鹿たちの美しい声が聞こえてくる。
毎年、♂鹿の声を聞くと、絶えることなく山に鹿がいることを確認できてホッとする反面、猟期が迫っている季節になり緊張と不安が込み上げる。
社会における鹿や猪の撲滅ムードはいつまで続くのだろうか・・・。わたしたちの活動の結果が野生動物たちの行動を変化させているにもかかわらず、それを全て野生動物たちに被せ、野生で生きる者を殺す行為は改めなくてはいけない。
今日はカナダのブリティシュコロンビア州の野生動物保護サイト、BCSPCA―APEAKING FOR ANIMALSを見ていた。
野生動物の保護の仕方も記載されていて、「救護に必要な物の準備はできていますか?」と最低限必要な物の説明もあり、カナダの人たちは野生動物と身近で、サクッと救護する様子がうかがえる。
ちなみに保護に必要な物で書かれていたのは
・ダンボール
・タオル
・ゴム手袋(薄めと分厚いタイプ)
・あみ(虫取りあみ)
だった。
サイトには、野生動物たちが苦しまないように、必要な対処の方法(恐怖を与えない・体温調節の方法・安心させる方法など)が書かれていたので、さすがだねと思った。
カナダのサイトを見てから、日本の野生動物保護を検索すると、「錯誤捕獲されたカモシカの放獣マニュアル」というのがあり、覗いてみると倒れそうになった(汗)。
★「錯誤捕獲されたカモシカの放獣マニュアル」
↓ ↓ ↓
https://www1.gifu-u.ac.jp/~rcwm/serow_manual.pdf
麻酔銃を使用した放獣以外に、スネアという道具を使い、カモシカの首にワイヤーをかけ、複雑な作業をし、カモシカ動きを完全に拘束している。
スネアとセットで使用されるのが、ジャブスティックという棒状の道具だ。これをシカに突き刺し刺し投薬する。
これはカモシカにとって耐え難い恐怖と苦痛を与える。
マニュアルにはその作業の図や写真が載ってあるのだが、見るだけでカモシカの多大な苦痛がわかる。
この作業から見えてくるのは、「野生動物に対しての過剰な恐怖心」だ。
マニュアルには「作業とカモシカ、双方の安全を確保しながら進めなければなりません」とかかれているが、実際に行われていることは、カモシカ<<<<<人間である。
スネアやジャブスティックを使用した方法はカモシカにとってまったく安全ではなく、動物福祉が大きく損なわれ、カモシカが犠牲になっている。
複雑な作業には時間がかかる。その分カモシカの苦痛は増幅し長引くのだ。
わたしの経験では、成獣であっても鹿の角が突き出ない厚みある毛布で、顔も含め鹿の体を覆い被せ、ほんの軽~く体重を鹿にかけるだけで、鹿の動きは止まる(毛布を被せる時は呼吸が出来るように鼻は毛布から出しておく)。
この方法は他の国の動物救助時もよく使われている。
罠にかかり、動物の動きも限られる中で、スネアとジャブスティックを使用することに本当に驚くが、野生動物に対する過剰な恐怖心が、このマニュアルの方法を生みだしたのだろうと推測する。
野生動物は自分の置かれている状況をよく理解している。なので、救護時に人間がその姿勢を全面的に出していれば、野生動物はそれを察知し、救護に協力をしてくれることは数々の動物レスキュー動画などかわも分かる。
むやみに恐れることは、より野生動物に緊張と恐怖を与え、野生動物をパニックに陥らせる。そのため、動物はより大きな動きをすることになるので、双方にとって危険が増してしまう。
なので、わたしたちはまず、野生動物に対する認識から変える必要がある。
野生動物はむやみに恐れる生き物ではないという認識を持ち、野生動物に苦痛を与えない方法で救護すべきだ。
現代にこの方法を採用していることにかなり驚いたので、意見と要望書を届けた。
麻酔銃の威力の問題もあるが、威力などの調節を行うとスネアの使用よりはまマシだと思うので、スネアでの放獣ではなく、麻酔銃を使用した方法や威力を調節した吹き矢(刺さりやすいように改良をした物)を採用してほしい。
そもそも、無数の罠を仕掛けていることが大の問題だ。
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