すっきりしない天気だったが犬鹿たちは落ち着いてごきげんさんに過ごしていた。

 

晴れ間にみんな庭に出てウロウロしていた。

 

わたしは一昨日から犬のケージとストレスについて調べていた。

 

アメリカや日本では犬を狭い空間のケージに閉じ込めることが頻繁に行われているが、スウェーデンでは犬を閉じ込めることは法律で禁止されている。イタリアの動物福祉法では犬がすごす空間は最低20平米必要とされている。

 

犬に限らず、他の動物に対しても閉じ込めることを規制する国が増えてきている。

 

なぜ、そうなってきているかというと、閉じ込めによる精神的、身体的苦痛が研究で明らかになっているからだ。

 

閉じ込められる犬やその他の動物の苦痛を知っているわたしたちは、彼らにどのように接するかを問われている。

 

クレートとストレスについてまとめたのがこちら

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クレートとストレスについて調べました。

 

最初に、「室内でケージを使わない方がいいというエビデンスがないのではなく、使った方がいいと言うエビデンスがない」ということ。

 

犬をケージなどの狭い空間に閉じ込めることについては、ヨーロッバでは動物福祉法で犬の居場所を広く指定しており、イタリアの動物福祉法では最低20平米必要とされている。スウェーデンでは犬の閉じ込めを法律で禁止にしている。

 

しかし、アメリカでケージが広がり、日本で大ヒットしているのはなぜなのだろうか?

 

犬を尊重する犬の育て方を提唱している川上さんが調べた記事には、ケージがアメリカで広まった経緯が書かれている。川上さんが以前ブログに書かれていたように、イアン・ダンバー(獣医・動物行動学者・トレーナー)からケージトレーニングが広がり、アメリカや日本にも広まった。

 

参考文献 Jad Sleiman「Is a dog crate really a den? How this very American practice took off」WHYY PBS、(最終閲覧日:2012年6月17日)。

https://whyy.org/segments/is-a-dog-crate-really-a-den-how-this-very-american-practice-took-off/、

 

参考文献 川上さとえ「留守番のときはケージ?」ドッグウォーカー博士のスローライフ、(最終閲覧日:2021年6月17日)。

http://blog.livedoor.jp/nanakailua/archives/51906991.html

 

現在、アメリカや日本でケージの売り上げが伸びているのは我々の住宅環境の影響(住宅密集)や人間都合の発想(犬に部屋を汚されたくないなど人間が楽な方へ向かう)からものが多いことが上げられる。

 

上記の参考文献に獣医師やトレーナーがマスメディアなどでケージを勧めていることが書かれている。このことからペット業界の癒着が考えられる(このようなことが書かれた論文がある)。

 

そして、ケージやクレートが必要な理由のひとつに「穴倉説」を持ち出されることが頻繁にある。しかし、犬の穴倉説は誤りであり、犬が土の中に穴を掘りそこに滞在するのは出産直後の短期間だけで、穴倉でずっと生活するわけではない。ことも上記の記事に書かれている。

 

ヨーロッパやドイツなどの動物福祉先進国では、犬やその他の動物の福祉法が機能しており、その内容は年々動物たちにとって充実したものになってきている。

 

なぜ、犬やその他の動物をケージや狭い空間に閉じ込めることが禁止されてきているのか?

 

「5つの自由」の中に個々の動物の「正常な行動の表現の自由」がある。

 

なぜ、正常な行動の自由が必要なのか?

 

生体で行ってきた今までの実験結果からわかるように、社会的動物が社会的刺激から隔離されることで、多大な精神的、身体的苦痛を受けストレス行動があらわれる。閉じ込めはそれほど彼らを苦しめるものなのだ。

 

ケージなどの動物の閉じ込めは、社会的関係性を必要としている犬やその他の動物にとってその中にいる間は、不安(分離不安を悪化させる)を抱え、退屈や孤独に苦しむ。

 

人間も閉じ込められる(行動の制限)ことによる精神的ダメージがわかっているように、哺乳類である犬やその他の動物もわたしたちと同様な反応を見せる(犬やその他の動物たちと置かれている立場が異なるが、わたしたちの最近であれば、COVID-19によるロックダウンでずっと自宅にいることにとてつもなく苦痛を感じストレスを蓄積させていた人が多くいたのではないだろうか?)。

 

閉じ込めによる精神的ダメージはその後のトラウマになりその後遺症に苦しむ。このことから、クレートトレーニングを強いられている犬の中には、クレート恐怖症を発症させている犬が多いと推測される。

 

家畜とされている動物たちの福祉の向上が進み、狭い場所での飼育など法律で規制す項目が増えてきている。家畜である犬だけ例外というのはわたしたち人間の都合によるものでしかない。

 

参考文献「Farm Animal Anti-Confinement Legislation」Animal Welfare Institute、(最終閲覧日:2021年6月17日)。

https://awionline.org/content/farm-animal-anti-confinement-legislation

 

「Keeping Dogs In Kennels Can Literally Drive Them Crazy」記事に、「新しい研究によると、私たちの犬の友達を閉じ込めておくと、彼らを不快にするだけでなく、文字通り彼らを狂わせるかもしれません。ブリストル大学の動物人類学研究所の研究者は最近、警察で訓練を受けた30人のジャーマンシェパードが仕事の後に犬小屋で過ごしたビデオテープを調べました。彼らが見つけたのは、動物が極度のストレスや一時的な精神病の明らかな兆候を示したことでし」。と書かれている。この研究で犬がケージ閉じ込めで精神的苦痛を受けていることがわかった。

 

参考文献 Stephen Messenger「Keeping Dogs In Kennels Can Literally Drive Them Crazy」the dodo、(最終閲覧日:2021年6月17日)。

https://www.thedodo.com/keeping-dogs-in-kennels-can-li-504969759.html

 

上記に書いているように、閉じ込めはどの動物たちにとっても、苦痛を感じトラウマを抱え長く苦しむことがさまざまな研究から判明している。それらを避けるために動物福祉先進国は動物の繋ぎ飼い、閉じ込めを禁止している。

 

クレートに関しては必要な時は使用できるという例外がある。たとえば、入院時などがある。

しかし、オーストラリアなどでもストレスの軽減を目的として、入院期間を短くし、自宅療養できるようにしている。安心できる家での療養は犬の回復を早める。

 

参考文献ANIMAL PROTECTION INDEX「Sweden」(最終閲覧日:2021年6月17日)。https://api.worldanimalprotection.org/country/sweden

 

ケージに閉じ込められていると、犬は健全な成長に欠かせない経験学習ができず、ストレスだけが蓄積され、ストレス行動をするようになる(排泄をあちこちでする・走り回る・じっとしていられない・うつになるなど)。

 

特に成長過程でのストレスは前頭葉を傷つけてしまう。このことによって、脳の成長に大きな影響を与え犬が生涯苦しむ場合もある。

 

参考文献「Animal Rights Uncompromised: Crating Dogs and Puppies」Peta、(最終閲覧日:2021年6月17日)。

https://www.peta.org/about-peta/why-peta/crating-dogs/

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今一度、犬やその他の動物を閉じ込めることについて考えてほしいと思う。

閉じ込められた者の苦しみは実際に存在するものであり、その苦しみを見て見ぬふりをしないようにしたい。

 

閉じ込められるのはつらいよね。閉じ込められるのはわたしも嫌だよ。

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