今日は雨が降ってきたので夕方前に同居動物たちと一緒にゆった~りゴロゴロ~うとうと~していましたが、大きな銃声音でみんな同時に飛び起きました。
誰かの命を奪われた瞬間です・・・。
誰かが殺された。
殺されたことを森の奥で身をひそめその瞬間を見ていた家族や仲間以外誰にも知られることなく・・・。
鹿や猪、山で暮らしている動物たちは、街でくらす人々の意識に入りにくく、ほとんどの人にこの現状をわかってもらえずにいます。
苦しみを誰にも知られることなく、殺されたことすら考えてもらえず・・・。
鹿や猪、鳥、他の生きた動物を楽しみやお金のために殺すことや利用し拘束し続けることに疑問や問題意識を持つ人が少なく、動物の命を奪い、利用することが加速していると感じます。
思いやりや良心といった人にとって大事な気持ちが薄れて完全に消えてしまったことを考えると絶望しかないです。
人間はそれでいいのでしょうか・・・。
今日は奈良公園で暮らしている鹿たちにかかるストレスについて考えたいと思います。
・奈良公園は近隣の他の街並みより木々や地道が多く自然感がありますが、今ある自然環境は人の手が加えられています。
・観光地なので人や車両が多く、騒音などで騒がしい個所が多いです。
・公園には地道の部分や芝生広場などありますが、鹿たちはアスファルトや石畳みの移動もしています。
・奈良公園は広いですが鹿たちのお腹を満たす食料がないため、人から鹿せんべいを貰える範囲ですごしており、人が多く集まっている騒がしい場所に鹿たちの姿があります。
・人は鹿にせんべいをじらしてなかなかあげません。
・奈良公園の環境は人が開発しているため、丘や自然環境を区切るように車両道路があり、鹿たちの行動の範囲に影響を与えています。
・夏は車両やアスファルト、石畳みなどの熱が空気中にこもり夜間になっても気温が下がりにくいです。
・風や雨、寒さを凌げる低い植物の群集はほとんどなく冬はお互いの体や体温が必要になります。
・奈良公園の鹿たちは、オスは毎年立派に形成した角を人に追いかけ抑え込まれ無理矢理切られます。
麻酔し会場に連れていくと思われます。
・メスは体内に子どもがいるにもかかわらず麻酔銃を打たれ、出産施設に連れていかれます。
どのように麻酔をするのかを鹿苑の方に尋ねると、「詳しくは言えない」という事でしたが、後日、TV番組「ダーウィンが来た!」で「麻酔銃を使う」と放送されていました。
2018年11月14日のYAHOOJAPAN記事に「切った角は一部をインターネットで販売していて、中には3万円の値がつく角もある。売り上げは鹿を保護する奈良の鹿愛護会の活動資金になる」(日テレNEWS24)と書かれてあります。
活動資金集めを考えると、他の方法もあると思いますが、「角切ありき」になっているので、このような運びになるのだと思いました。
このような環境で奈良公園にいる鹿たちはよろこびを感じ、生き生きと暮らせているのでしょうか?
鹿たちは食事が足りず、鹿せんべい頼りに生きていると思われます。
鹿せんべいと麻酔銃については後日別々にまとめます。
毎年、麻酔銃でうたれる鹿の健康管理などきちんと行っているのでしょうか。
母親、子どもの健康管理や麻酔の影響などきちんと考え行っているのでしょうか。
奈良公園で暮らす鹿たちの歩き方を見ると違和感があります。
仕事で数か月間、奈良公園へ行っていたパートナーもそう言います。
鹿たちの歩き方を観察していると、脚をかばっているように歩いているのに気付きました。
そのことをパートナーに話すと、パートナーもそのように見えていたと言いました。
このことから、鹿たちの歩き方がぎこちないのは、アスファルトや石畳み、タイルなどの固い上を歩くことで脚に負担がかかり、痛みを伴っているのではないかと推測することができます。
鹿の脚はアスファルトのような固い地面を歩くに適しておらず、固い蹄から固い地面を歩くときの衝撃は関節など痛めることになると思います。
今回、ストレス行動が表れている鹿と出会いました。
石を舐める行動です。
慢性的ストレスや、強いストレスがかかっていると床などをこのように舐めます。
舐めるリズムはほぼ一定のことが多く、ベロンベロンと舐めます。
ストレス度の高い犬たちにもよく見られる行動です。
我が家の鹿のすぐるちゃんは小さい頃、人との暮らしにストレスを感じ床や冷蔵後をよく舐めていました。
数秒で舐め終わるときもありますが、何分も舐め続けるときもありました。
すぐるちゃんにとって安心できる環境作りを少しずつ整えることで、床や冷蔵庫などを舐めることはしなくなりました。
下の写真の鹿さんは頭の上の毛が抜け、皮膚がかたく黒っぽくなっていました。
上写真の鹿さんは、くら~い表情(現状にショックを受けていた)をしてしゃがんでいるわたしの後ろから話しかけてくれ、腕の間に顔をスリスリしてくれていました。
やさしいです。
どのような表情をして声をかけにきてくれたのかを知りたくなりカメラを反転させ撮影しました。
口もとに力が入っていますが、とても難しそうな表情をしていなくて少しホッとしました。
声をかけに来てくれただけあり、目からも友好的に接してくれていることがわかります。
やさしい鹿さんは頭の毛が抜け、皮膚がかたくなっていますが、痒みや痛みがあるような動きをしていませんでした。
おそらく、木や石などに頭を過度にこすりつけるストレス行動からこのような皮膚の状態になっているとも推測できます。
我が家の鹿のすぐるちゃんも、イライラしたり、わたしに自分の気持ちが伝わらなかったりなどあった時は、椅子や柱などによく頭をこすりつけていました。
鹿は木などに頭をこすりつける行動を日ごろからしますが、その頻度や強さ、時間の長さなどはその日によって違ってきいます。
ストレス度が低く、ゆったり過ごしている状況では木などに頭をすりつけても数秒でやめています。
この鹿さんがどれだけ苦しんでいるのか、表情、動き、毛並みなど姿を見るだけでそのつらさが伝わってきます。
帰り際に出会った鹿さんにおどろき思わず小さな声が出てしまいました。
毛並みがわるすぎます・・・。
健康状態が心配になります。
この鹿さんも歩き方がぎこちなく、よろよろふらつきながら歩いていました。
国道を渡りたいと思っていたようですが、体の動きが非常に遅く、数歩歩き進めるに時間がかかり、渡りきる前に赤信号になってしまったので焦りました(←わたしが)。
渡りおわった彼女は、よろよろと歩き木々のある方へ向かいました。
健康状態がよくない鹿たちを記事で紹介をすることにより、不健康そうに見える鹿を治療や看護のため以外で別の場所へ連れていくことはしないでほしいと思います(治療や看護など、手厚いケアはぜひ積極的にやっていただきたいです)。
以前、関係者との話で「体が不自由な鹿や状態がわるい鹿をわざわざ観光客に見せることはない。健康で状態のいい鹿はたくさんいる」ということを聞いていますので、状態のよくない鹿は観光客の視界に入らないようにされないか心配になります。
奈良公園には健康そうに見える鹿、そうでな鹿が暮らしているという事実を隠すことなく、事実から鹿たちにとって少しでも快適に感じる環境改善などいくらでも行っていけますので、それぞれが問題意識を持ち、鹿たちの暮らしを見守っていく鹿たちにとってやさしい奈良公園がいいなと思います。
聴覚や嗅覚など非常に発達している鹿たちにとって、奈良公園という環境での暮らしは相当なストレスを抱えることになっており、人の接し方からも大きなストレスがかかっている状態です。
鹿たちはわたしたちが楽しむための動く物ではありません。
わたしたちと同じく、それぞれにそれぞれの生き方、暮らしがあり、生涯を個々に生きる権利があります。
奈良公園の鹿たちに限らず、他の動物たちもそうです。
感情豊かな動物たちとわたしたちはやさしい気持ちでかかわっていくことができるといいなと思います。
「わたしたちは友好的だよ~」と、のぞみちゃん。
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