今日は鹿せんべいを束ねている紙について書きます。

 

鹿せんべいは米ぬかと小麦粉のみで作られているそうです。

せんべいを束ねている証紙はパルプ100%、大豆インクでできており、鹿が紙を食べても健康に「問題はない(無害)」と言われています。

 

奈良公園へ見学に行った際、一頭のシカが地面に落ち、風でふわふわ動いている証紙を追いかけていました。

わたしは証紙を拾おうとしましたが、シカの口に入いる方が早く、シカは証紙を食べてしまいました。

 

シカが証紙を追いかけ、食べようとしていることに対し周りで見ていたヒトは無反応でした。

証紙をシカが食べてもシカの体に害を与えない、と思っていたということでしょうか・・・。

 

ここで問題だと思ったことは、シカが本来食べない物を食べる状態であることと、シカが証紙を食べても問題ないと言っていること、そして、ヒトが証紙をゴミ箱、もしくは自分のカバンの中などに入れず、その場に捨てるということです(シカにせんべいをあげる行為も問題ですが、このことついては別記事で書こうと考えています)。

 

証紙はシカが食べても「問題ない」よう製造しているということですが、本当にそうでしょうか?

問題ないということはどのようなことがら言われているのでしょうか。

問題ないは、わたしたちヒトの食べ物でもよく言われています。

しかし、問題ないと言われていた物が後になり、その物の有害性が発覚しています。

 

たとえば、一部の食器や食品缶詰、飲料缶、食品用ラップなどの内側のコーティングに使用されているBPAはわたしたちの体内にあるホルモン物質と似ており、微量なBPAが体内に入ると健康に影響を与えることがわかっています(環境ホルモン問題)。

2018年2月14日に欧州委員会はEU官報(OJEU)で特定の商品接触剤および製品に含まれているBPA(ビスフェノールA)の規制を強化する発表をしたり、米国では哺乳瓶や幼児向け食器へのBPA使用を禁止したりしています。

IN YOU journalの「記事」には「日本の食品衛生法ではプラスチック容器等からのBPAの溶出基準値は2.5ppm以下とされています。
しかし、環境ホルモンは1ppbで人体に影響が出ると言われています。
1ppbとは、1000ml中にたった1μg、たとえると50mプールいっぱいの水に1滴(1cc)垂らしたのと同じ濃度です。
食品衛生法で定められた基準値はなんとその2500倍
これは決して厳しい基準とは言えません」と書かれてあります。

 

今、問題ないとされていることは、今後もそうであるかということはわからないです。

 

 

シカが証紙を食べても健康に問題ない(無害)理由にあげられている、パルプと大豆インキについてまとめます。

 

パルプの原料は木材、非木材、古紙、合成繊維などがあります。

原料でパルプになる工程が変わります。

製造方法は、機械パルプと化学パルプがあります。

パルプ化した後、必要に応じて薬品を混合・添加します(サイズ剤、填料、紙力増強剤、塗料、顔料)。

パルプ化→精選・脱水→漂白→調成(離解・叩解)→サイジング・薬品添加→抄紙→加工・仕上げという、大きくわけて、調整。抄紙、加工、疎上げの段階があるそうです(参考)。

 

製品にするにはさまざまな薬剤を使います。

 

大豆インクもそうで100%大豆成分ではなく、大豆成分と他のさまざまな薬剤が使われています。

製造方法や薬剤の配合などは国や会社によって違うと思います。

 

大豆油をそれほど精製する必要はなく、大豆油は、インクを作るために顔料、樹脂、ワックスなどとブレンドされるそうです。

大豆インクについての「説明」には「インク中の大豆油の量はメーカーによって異なり、インクの用途によって異なります。

大豆インクは、従来の石油ベースのインクに見られるのと同じ顔料が含まれているため、食べられません。この化学物質と特定の他の化学物質は、大豆インクを食べられず、100%生分解性しません」と書かれてあります。

 

オイルはインクのほんの一成分で、他の成分に、顔料、樹脂、フィルム形成剤、およびさまざまな種類のインクに望ましい特性を与えるためのさまざまな添加剤が含まれ、特に、顔料は一般に鉱物由来であり、有毒であることは珍しくないそうです。

 

紙は食べ物ではないので、紙を製造するにあたって使用する材料や薬剤などが人体に無害であるかはわからないと思いますし、シカに無害かどうかは全くわからないと思います。

 

このようなことから、シカが食べ物でない鹿せんべいの証紙を食べても「問題ない」と断言できないです。

 

シカたちが証紙を食べても、即死するわけでもないので「問題ない」としているのでしょうか?

薬品などは体内に入ることで身体に影響を与え、体内に蓄積される物も多いです。

シカたちの健康を考えると、わたしは問題ない、無害と言えないです。

 

証紙をわたしたちは食べませんよね。

シカたちも本来は食べません。

 

ただ、ヒトとかかわっているシカたちは、口当たりがよい薄く柔らかい物を口の中に入れやすいということは言えると思います。

 

ヒトとかかわる環境で生きるシカたちは、人工的な物に触れる機会が多くあり、興味などから匂いを嗅いだり、口に入れて確認したりしていることがあります。

そのとき、シカたちがお腹を空かしていたり、ストレスがかかっている状態であったりすると、その口当たりのよい物をそのまま口の奥へ入れ、食べてしまうことがあります。

 

シカたちが薄く柔らかい物を口の中に入れてしまうと、イヌたちのようにゴボッ、ペッぺッ!と吐き出すことが難しく見えます。

吐き出したくても吐き出すことが出来ず、胃の中に蓄積していくのだと思います。

 

ヒトがこの地にシカたちを縛りつけているなら、シカたちが食べ物ではない人工的な物質を口にしないよう、整えてあげる必要があると思います。

 

そこで、鹿せんべいを入れる専用の箱作りという提案があります。

 

たとえば、素材は無垢の木を使い、持ち運びに適したよい大きさの箱を作り蓋を付けます。

開閉式の木箱の内に10枚の鹿せんべいが納まる木の仕切りを10枚×何個分作り入れ、せんべいを10枚ごとにわけ入れるようにします。

10枚ひと仕切りの枠内にせんべいを証紙なしのバラで立てて置き並べます。

そうすることで、販売者は証紙がなくても10枚の鹿せんべいを10枚まとめてスムーズに購入者へ手渡すことが出来ます。

 

箱の中にたくさんのせんべいを入れるために、最初の(一段目)仕切り板(枠)を、せんべいが崩れない(われない)ようせんべいより少し高くし、なおかつせんべいを手(指)で取り出せやすいように作成し、その上に底を取り付けた新たな仕切りを乗せ置くことも出来ると思います(他のヒトたちのアイディアを聞きたいところです、きっといろいろなアイディアが出てくると思います)。

 

そして、箱を多く作成し、鹿せんべい製造者の方にいくつか渡しておくことで、せんべいをその場で箱に詰めてもらえることができるのでいいのではないかと思いました。

 

証紙に書かれてある内容は、シカたちがケガをしない方法でせんべい販売所に表示することも出来ると思いました。

 

シカたちは十分な食事が出来ず空腹であり、食以外の他の負担もプラスされ、ストレスが蓄積されている状態です。

食べ物でない物を「食べても問題」とし、使用し続けるのではなく、シカたちの健康状態に無害であるかわからない物を使わないことが大事です。

 

 

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