■勝汰章の著作刊行本
「笑顔になるための246のことば」
悲しみを乗り越える時に・・・
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■まぐまぐ ランキング
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漁船は、警察船が向きを変えようとして、とまどっている間に沖合の闇の中に姿を消してしまったのだ。
こんな闇夜なら、ヘリからも追跡ができない。警察船も、本格的なレーダーを持っていないので、漁船を探すことは無理だという。警察船からも、何発かの発砲があったが、何の役にも立たなかった。
またしても・・・
警察船は海に飛び込んだ男を捜索している。
海上は警察船のサーチライトと、車のヘッドライトで昼間のような明るさになっていた。
どうやら、警察船は追跡をあきらめたようだ。
岩崎弁護士・・・何というお粗末なことであろう・・・
ピストルの発砲があってから、ずっと、岩崎弁護士は地面に身を伏せたままである。
まるで、犬が伏せているようだ。
こんな時に、とんでもないことをしてくれたのだ・・・・
「雪田さん・・・困りましたよ・・・岩崎さんは・・・・とにかく、飛び込んだ男を捜索しています。溺れていない限りは、この湾の中にいます。おそらく、ジョセフではないかと思っています。少し、様子を見ましょう・・・それと、逃走している漁船は、フィリピン海軍に応援依頼をするしかないと思います。しかし、いくら応援したとしても、どこかの港に着岸したなら、探しようがないです。それにしても・・・とんでもないことをしてくれましたよ・・・」と、地面に伏せたままの岩崎弁護士を睨みつけた。
僕は「岩ちゃん・・・もう、終わったよ・・・」と、軽く背中を叩くと。伏せたままで、僕に顔を向けて
「・・・すまん・・・すまない・・・大変なことをしてしまった・・・皆・・・すまん・・・」
と、どうしようもない顔になっていた。まるで、怒られた犬のような顔をしていた。
「もういいよ・・・やってしまったことは仕方ない・・・あーあ・・・こんなことになるのなら、岩ちゃんをホテルにおいてくればよかったよ・・・また、一からだよ・・・」
「本当に・・・すまん・・・」と、起き上がり、大越刑事にも深々と頭を下げた。
すると、海のほうで大きな声がする。