5月19日(木)①

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今日は、朝から自分とママ、おかんの3人で出発。

行きがけに、初宮参りした「櫻木神社」へお参り。


「怜旺のカラダが元気になってくれますように」


そして、病院へ。

発作の症状が出るようになってから、

初めて怜旺のもとを離れ、

看護師さんに任せた夜。

なにもなければ良いのだけれど…。


少し早めに到着したので、

早めの昼食を済ませ、

面会時間の12時を待つ。



12時が過ぎ、面会の許可が出る。

すぐさま怜旺の病室へ。


右横を向いて眠っている。

見た感じは穏やかな表情をしている。

ぐっすりと眠ってくれていたのだろうか。



少しすると、怜旺のカラダが動き出した。

どうやら、目を覚ましたようだ。

すぐさま、怜旺を取り上げて抱きかかえてやる。



すると・・・。



目が右上に上転してくる・・・。

発作だ。

顔がこわばって、動きが止まる。

目は、ずっと右上を向いて

小さく揺れている。

自分では、どうにもならないようだが

昨日のように苦しそうな表情はない。

顔は穏やかで、ほぼ無表情。

しかし、手足はゆっくりだが動かしている。


この状態が数分続き、

パッと呪縛から解かれたかのように

目が正面を向く。


目も、意識もしっかりしているようで

ホッとしていると、そう間を空けずに

また発作が始まる。


目が上転していく・・・。

しかし、今度は怜旺自身が

一生懸命首や目を正面に戻そうと

左を意識しながらチカラを入れている。

本人も違和感を感じているのだろうか…。

目だけが、意思に反して動いていることが

きっとわかっているのだろう。


こんな小さなカラダで、

一生懸命頑張っている姿は

痛々しくて、だけど感動的で。


身体中に熱いものがこみ上げてくるのがわかった。

この子を、どうにかして元気な姿に戻してやりたい。

でも、どうにも出来ない現実…。


発作中は、ただ手を握ったり

カラダをさすってやったり、

名前を呼んでやったりすることしか出来ない…。

目の前で我が子が苦しい思いをしているというのに…。


たまらず、先生を呼ぶも忙しいのか

なかなか来てくれない。

気持ちばかりが焦る。

看護師さんに何度も声を掛ける。


発作は一向に収まる様子がない。

これまでで一番長い発作だ。

もう、30分近くこの状態が続いている…。

神経や、脳への影響が頭をよぎる。


そこへ、息を切らせながら

先生が到着する。


すぐに状態を確認して、

用意できる薬を看護師に指示。


点滴の管から薬を注入する。


怜旺のカラダがぐたっとしたようになると同時に

発作の症状が収まった…。


どうやら、この薬は怜旺に効果があるらしい。


しばらくすると、元気になってきたのか

腕や足をバタバタと動かし始め、

寝返りを打ち始めたので

取り上げてギュッと抱きしめてやる。


温かい怜旺の体温が

じわ~っと僕のカラダに伝わってくる。

疲れているのか、全身を僕のカラダに任せて

頭を肩に乗せておとなしい。


おかんが怜旺の名前を呼ぶと、

力ない表情ながら、

一瞬にこっとした表情を見せてくれた。

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怜旺の発作は、

これまでで最悪の状態にまで悪化してしまった。


しかし、先生の目からはそんなに悪い状態には見えていないようだった。

確かに、即効性のある点滴からの投与をして発作を止めたとは言え、

カラダに痙攣や硬直が起こっていない事が、その理由らしかった。

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それよりも、ママの精神状態のほうが心配だと先生。

小児病棟に移動してきた直後だったが、

重病患者用の治療室への移動が言い渡された。


これは、怜旺の状態の悪化というよりは、

付き添いの宿泊が出来ない部屋へ移動させて

ママを一旦、怜旺から離そうという先生の配慮だったのだと思う。


とても心配な日に、怜旺と離れるのは辛かったけれど、

これからもっと過酷な日々がまっているかもしれない…。

本当にいてやらなければいけない時に体調を崩すわけにもいかないと、

ママを説得して、一緒に家に帰ることにした。


怜旺も、そんな事を知ってか知らずか

安心させようとしてくれているかのように、

帰り際には状態も落ち着いて、比較的機嫌も良くなっていた。


怜旺が眠っている間に、そっと部屋を離れて

怜旺の無事を祈りながら家に帰った。


入院以来、最悪の状態となってしまった。

間をあけて症状が出た事の意味はなんだろう。

事故との因果関係はあるのだろうか。

それとも、偶然併発しただけなのだろうか…。
小児病棟に移動してきて、

ベッドをセットしている時に

壁か何かにベッドが当たった。


その音か振動で、

眠っていた怜旺が目を覚ました。

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その直後だった…。


怜旺の目がまた右上に上転した。

異変に気付いて、すぐに看護師さんに伝える。

特に対処出来る事がないのか、

とにかく状況を見守るだけで

誰も何もしてやれない。


気が動転するママ。

落ち着かせようと背中をさすってやる。

目の前で我が子が苦しんでいるのに

落ち着けるわけがなかった。


それでも、今日だけで3度も発作を見てしまっている。

精神的に限界が来ているのは誰が見てもあきらかだった。


とにかく怜旺から遠ざけて、

少し離れたところで気持ちが落ち着くのを待つ。


その間、代わりに僕が怜旺の横についてやった。

初めて見る、眼球が上転した状態の怜旺の姿。

いつもの可愛らしい笑顔の怜旺からは

想像もつかないような顔になってしまっていた…。


無力な自分に出来る事…。

やさしく怜旺に声を掛けてやること。

カラダをさすってやること。

それだけしかなかった。



数分発作が続く…。

一瞬、目が中央に戻ったかと思うと

また右上にあがっていく。

それが何度も続いた。

何回か続いた頃、看護師さんが

ストップウォッチで1回あたりの

時間を計りはじめた。


10分以上の長い発作のところで

先生に動きがみられた。

用意出来る薬の確認と準備を指示した。

どうやら、長時間の発作は悪影響が懸念されるようで

発作を強制的に止めるらしい。

点滴に割り込ませて用意された薬を体内に送り込む。


すると、数秒で目が正面に戻って

発作が解けていく…。


結局、長い発作と短い発作を合わせて

30分もの間、発作が続いていた…。
夜中にメール。


「起きて泣いていると思ったら

首が固まっていて先生を呼びました!」


実際には、首が固まっていたのか

力強く泣いていてそう感じたのか。


動き全てが何かの異変であるかのように

見えてしまう心理状況が続いていた…。

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しかし、疑いようのない事態が早朝に起きた。




4:56「また目が上がっちゃってました!」

  「右上しか見ないような感じが5分程続いた…」


特に対処法がないようで、

今日検査予定にしていた

脳波検査の結果次第でという事で

そのまま様子を見ることになった。



そしてまた…


8:24「また目が上がっちゃった…(汗)」


短い期間に2度の発作。

怜旺のカラダの中でいったい何が起きているのだろう。



脳波の検査では、何か異常が発見されるのだろうか…。

予定通り、午前中に脳波検査が行われた。



その後、状態が悪化している状況の中で

集中治療室から小児病棟への移動が言い渡された。


症状が好転しているからという理由は

どう考えても当てはまる状況ではなかったので、

他の患者さんとの都合で移動されられるのだろうと

不信に思いつつの移動となった。


脳波検査の後で、疲れて眠る怜旺をベッドに

乗せたまま、病室の移動は行われた。
昨日の晩から、ぐっすりと寝てくれたようで、

今朝は顔色もいくらか良くなっていた。


ただ、朝から泣いてばかりのようで、

なぜ泣いているのかがわからない事が

怖いと感じる位に敏感になっていた。


どこか調子が悪いのか、

それとも痛いのか、

理解してあげられないもどかしさ。


原因がはっきりするまでは、

そんな見えない敵と戦い続けなければならない。

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今日は、2つの検査があった。

ひとつは、眼底検査。

もうひとつは、心電図検査。


やはり、脳や神経系に疑いを持たれているようだ。


実は、13日に病院に運ばれてきてから

これといった病名はひとことも先生の口から出ていなかった。


現代は、軽はずみに発言をする事に対して

厳しく規制されているのかもしれないと思った。


ひとつひとつの検査内容や、

その結果からインターネットで調べては

当てはまる病名を導き出しては

症状や、治療法、そして行く末を

想像する毎日だった。


でも、やっぱりそんな

素人が調べた情報よりも

目の前にいる怜旺の姿のほうを

信じてやりたいと思う気持ちには

変わりなかった。


この日は、発作もなく

ミルクの時にうまく飲めなくて

おう吐する事があった位で、

比較的おだやかな1日となった。


昨日より今日、

今日より明日が、

希望に満ちた日になる事を願って

1日1日を大切に。