群ようこさんの『れんげ荘』シリーズの4作目。



 

前回はキョウコの母親が風呂場で倒れて救急搬送されるところで終了している。

キョウコの母親は意識は回復したが、後遺症によりキョウコのこともすっかり忘れてしまっている。

複雑な気持ちもあるようだが、元気だったとしても自分は母親にとって汚点となる娘なので、これで良かったのかもしれないと思い、れんげ荘で慎ましく暮らしている。

 

そんなキョウコの元に以前も来たことのある、区役所の人間が再びやってくる。

今度は「シニア世代」が働ける場の提供のパンフレットを持って・・・。

 

 

 

 

 

「働かない」という気持ちが変わらないキョウコに、お隣のクマガイさんの援護射撃のおかげで、キョウコは今回も区役所の人間を帰すことに成功する。

モヤモヤするキョウコの楽しみは、時々やってくるネコ。

本当は「アンディ」という名前があるのに、キョウコは勝手に「ぶっちゃん」と呼んでいる。

キョウコの「代わり映えのない生活のなかで、きらりと光る存在」がぶっちゃんだそうだ。

そのぶっちゃんが飼い主と一緒に散歩する場に遭遇し、飼い主に気兼ねすることなく、堂々とかわいがることができたのだ。

 

私の近所にも、ネコがたくさんいる。

首輪をしている子たちは、飼い猫なのだろう。

洗濯物を干していたり、台所で料理をしていたりすると、ネコが呼んでくる。

かわいいとは思うのだが、餌付けなどして何かあっても大変なので、つい見てしまうだけになる。

キョウコほどのネコ好きになるのはまだまだ先になりそうだが、止まらず上昇を続けている物価をみると、キョウコのように月10万円で暮らせるだけの生活力を身につけたいと切実に思う。

キョウコの節約術で一番驚くのが、セーターのほつれを直したり、穴の開いた衣服をリフォームできること。

編み物や刺繍の基礎は家庭科の授業で習っただけなのに、毎月決まった額しか使えないという不自由さが知恵を生み出しているらしい。

若い人に比べると決して多くはないが、給料という定期収入がある間は、つい余計な物を買ってしまう。

いつか来る年金生活に備えて、生活力を鍛えたいと考える日々が増えている。