あ、ども・・・とりあえずまだ落ち着いてません。
まぁそうは言っても今日はちびばねの通う学童がらみの祭りの店番もあるしね・・・
日々の生活に追われているので・・・
ファンミのことは考えないで済んでます。(笑)
皆さんからのおめでとうコメントありがとうございました。
まだお返事書いてませんが。
妄想小説は時間を設定してアップしているので。
ワシはナンにでもその瞬間まではドキドキしたり堕ちたりと浮き沈みするんですが・・・
当日とかその場面がきたりすると・・・
開き直りという最強のスイッチが入りまして・・・
かなり冷静になったりもするんです。ハイ。
なので、今は心臓バクバクで動悸、息切れ、目眩など起こしてますが・・・
当日孝天を生で拝む時はきっとね・・・
かなり冷静でいられる自信があるんです。ハイ。
ま、でもあの強烈なオーラにやられる自信メチャクチャあるんですが。(大汗)
気分はでぇ~い!!どうにでもなったれやぁ!と言ったところでしょうか・・・
ハイ。前置き長くなりましたが・・・
今週も妄想爆発させますよ~!
さすがに昨日の今日なので孝天ネタは無理・・・
ということで以前書いたヴァネさん編をお送りします・・・
出会い編といったところでしょうかね・・・
毎回一番悩むのがタイトルなんです。
タイトルが中身とピッタリくる方って尊敬する・・・
<気になる人>-ヴァネス編ー
「いつもこういうところで遊んでるの?」
あたしは会社の仲の良い穂香と一緒にクラブに来ていた。
「まぁね。会社でのストレスを発散させるにはこういう所が一番よ。」
「心も踊りなよ。あたし先に行くね。」
穂香はフロアに勢い良く飛び出して行った。
あたしは様子を見ようと一人でカウンターに残ってカクテルを口にした。
フロアに目を移すと皆楽しそうに音に身体を預けている・・・
「踊れる人っていいよね・・・楽しそう。」
踊れないあたしは少し羨ましいと思いながらその姿を眺めていた。
フロアには沢山の人が出ていて穂香は背の高いあたしの知らない人と楽しそうに踊っていた。
「あぁ~・・・マスター水頂戴。」
ふいにあたしの隣にやってきた人がマスターに水を頼んでいた。
「ヴァネス相変わらず踊ってるな・・・ほら。」
マスターらしき人がペットボトルの水をその人に手渡した。
「ふぅ・・・美味いな。踊りに来る以外何しに来るっていうんだよ?マスターも変な人だね。」
そうニコニコと微笑みながら水を流し込んでいる。
あたしはその人の姿を見た。
見事なまでに絞り込んだ身体に張り付くような白いタンクトップを身に付け
その反対に緩めのパンツを履いていたそのパンツからは無駄のない体のラインが見えた。
「あれ?踊らないの?」
ふいに横に座っていたあたしに気づいて話しかけてきた。
「え?あぁ・・・今日初めてここに来たから・・・友人がフロアで踊ってるし。
あたしはここでみんなが踊っているの見てるだけで楽しいし。」
「そうなの?フロアに出て踊ったらもっと楽しいのに・・・」
「あ、あたしあんまり踊れないから・・・皆みたいに上手に踊れないし。」
「音に身をまかせているだけでも気分良いよ・・・」
「ん。もうちょっとここで様子見てる。」
「そか・・・隣良い?」
「あ・・・どうぞ。」
「俺も一休みしようっと。」
あたしの隣にその人は座った。
「誰と一緒に来たの?えっと・・・何て呼べば良い?」
「あ、名前ね・・・あたしは心です。こころ。」
「心?このこころのこと?」
そう言って自分の胸を指さした。
「そう。Heartのこころ。」
「へぇ・・・良い名前だね。心ちゃんかぁ・・あ、俺はヴァネスね。」
「ヴァネスさんね。よろしく。」
「ヴァネスでいいよ。よろしく心ちゃん。」
「あ、あたしも心で良いよ。」
「OK!心ね。」
「穂香って友達と来てるの。会社の友達。」
「へぇ・・・穂香の友達かぁ・・・」
「穂香のこと知ってるの?」
「うん。良くここで踊ってるから会うんだ。」
「そうなんだ~。へぇ。」
「穂香の友達なのかぁ。意外だな。」
「え?意外って?」
「いや、悪い意味じゃなくて穂香とタイプが違うからね・・」
「あぁ・・・そういう意味かぁ。うん。そうかもね。穂香は皆の人気ものだし。会社でも。」
「ん?心は違うの?」
「あ、あたし?あたしは全然そんなんじゃないよ。単なる地味なOLです。ハイ。」
あたしは笑ってヴァネスに答えた。
「そうなんだ・・・心って安心するタイプだけどね・・・」
「安心するタイプ?」
「ん。話してて安心するっていうか・・・ホッとするんだよね。」
「あぁ・・・そうかな?単にのんびりしてるからじゃないかな?あたしって。」
「うーん・・・普段ここに来るコと雰囲気が違うからな・・心は。」
そう言いながらあたしにニッコリ笑った。
その笑顔を見るとあたしはナンだか勘違いしそうになってしまう・・・
「あ、フロアに戻らないでいいの?皆待ってるんじゃない?」
あたしは思わず彼に言った。
「俺がここにいるの・・・・嫌?」
あたしの顔を見ながら寂しそうに言った。
「あ、そんなこと無いよ!話してて楽しいし。」
「ならもう少しここにいるよ。俺も心と話してて楽しいしね。」
あたしとヴァネスは二人で乾杯して話を続けた。
「ヴァネス!ここにいたの?あれ・・・心と話してたの?」
穂香がフロアから戻ってきてあたしたちに話しかけてきた。
「あ、穂香踊ってきたんでしょ?何か飲む?」
「あ、うん。何飲んでるの?心は」
「あ、あたし?軽いカクテルかな・・・」
「ヴァネスは?」
「俺?水だけど・・・」
「相変わらずだね~水って・・・」
「まぁね。何飲む?」
「んと・・・ビール飲もうかな・・・」
マスターがビールを手渡した。
「それじゃみんなで乾杯しようよ!」
穂香はあたし達と乾杯をして一気にビールを流し込んだ。
「あぁ~美味しい。それでさ何話してたの?二人で。」
「え?何って・・・穂香と知り合いだったんだって・・・」
「俺も聞いて驚いてたんだよ・・・心と同じ会社だったんだって?」
「うん。そうだけど。何で驚くのさ?」
穂香はビールをおかわりしながらヴァネスに尋ねた。
「あたしと心じゃタイプ違うとか言うんでしょ?どうせ。」
「まぁね・・・気分悪くした?」
「別に・・・」
「怒るなよ・・・穂香。踊りに戻るんだろ?一緒に行こう。」
ヴァネスは穂香の肩に手をまわしてフロアへ向かった。
「心もフロア来ない?踊ろうよ。」
「あ、あたしはここで良いよ。適当に帰るから。ありがと。」
「帰るの?」
「うん。電車なくなると困るし。明日会社だから。」
「心 帰る時は声かけてよ!勝手に帰らないでよね。」
「うん。わかった。穂香も楽しんできて!」
あたしは独りカウンターからヴァネスと穂香を送り出した。
一人残ったあたしは穂香に肩をまわしたヴァネスを思い出していた。
「そっかぁ・・・ヴァネスは穂香と付き合ってるんだ・・・やっぱりね・・・穂香可愛いもんね・・・」
あたしはため息をついてマスターにカクテルのおかわりを頼んだ。
「穂香の知り合いだから話相手になってくれてたんだよね・・・やっぱり。」
ヴァネスみたいな人があたしと話をするわけないと思ってた・・・
穂香とそういうことだったから相手してくれてたんだ・・・
あたしってば下らない期待してバカみたいだな・・・
そう考えていたら急に自分が滑稽に感じた。
それからあたしはカクテルを一気に喉に流し込んだ。
「マスターおかわり!」
何杯飲んだか覚えてない状態になっていたあたしは
カウンターから何とか倒れずに降りてフロアにいる穂香に帰ることを伝えに行った。
フロアは大きな音と身体に響く低音が流れていた。
「あ、穂香~!あたしそろそろ帰るね~!」
酔っていたあたしは大きな声で穂香に声をかける
「ちょっと!心 あんた何杯飲んだのよ?大丈夫なの?」
「ん?大丈夫~ですぅ~♪平気だよ~。電車で帰るから~。それじゃね~」
そう言ったあたしは足がもつれて転びそうになる。
周りで踊っていた人とぶつかってとりあえず立っていられた。
「心 何で急にこんなに酔ってるんだよ? 平気か?」
ヴァネスが慌ててあたしの側にきて身体を支える
「あ、平気。邪魔してゴメンね~。あたしはこれで消えるから!」
「邪魔なんかしてないだろ?どうしたんだよ?」
「と、とにかく~!帰るね~!じゃ~ね~」
あたしはろれつが回らない状態でフロアから抜け出て店の外へなんとか自力で出た。
外の冷たい空気で少しだけ頭が働くことが出来る・・・
「えと・・・駅は・・・どっちだっけか・・・」
あたしは一人駅へと向かう道を歩き出した。
「心!どうしたんだよ?」
誰かがあたしの腕をふいに掴んだ。
振り向くと息を切らせたヴァネスが立っていた。
「あれ・・・・?何でここにいるの?」
「心配になってさ・・・何でこんなに飲んだんだろうって。俺と話してるときと全然違うから。」
「あ・・・なるほど!あ、平気だよ~。一人になったからちょっとペース間違えて飲んだだけ」
「ホントに?さっきおかしな事言ってたろ・・・俺に。」
「おかしな事?」
「あぁ。邪魔して悪かったって・・・俺の何に邪魔したんだろうって・・・」
「あぁ・・・そのことね~。穂香とヴァネスの邪魔してゴメンね~。」
「は?」
「二人って恋人同士なんでしょ?あたしそういう所恐ろしいほど鈍感コでさぁ~ゴメン。」
あたしはヴァネスに向かって手を合わせ深々と謝った。
その拍子に危うく転びそうになった。
ヴァネスが腕を掴んでなんとかこらえられた。
「はぁ?穂香と俺が?」
「うん。そうでしょ~?あたしってばホント鈍感だよね・・・嫌になっちゃうよ。
穂香の知り合いだから話に付き合ってくれてたのに・・・調子乗って色々話しちゃって。ゴメンね。」
「あのなぁ・・・何か誤解してない?」
「誤解?誤解も六回もないでしょ~!って・・・あたし下らない~♪」
あたしは自分の言ったことに呆れて大笑いした。
「送ってくよ。車で来てるから。酒飲んでないし。」
「あ、大丈夫。電車まだあるし~。穂香が待ってるからお店に戻ってあげてよ~」
「いいから!ここで待ってて!・・・・あ、やっぱり一緒に車まで来て。」
「いや・・・ホントに大丈夫だって・・・電車で帰るよ。」
あたしは焦ってヴァネスに手を振って駅へ向かう道を歩き出した。
「まったく・・・言うこと聞けよ。」
ヴァネスがあたしにそう言ったとたんあたしの身体がふわりと宙に浮いた。
あたしはヴァネスの肩に担がれていた・・・
「ちょ、ちょっと!あたし電車で帰れるってば!降ろしてよ~!」
「良いから。動くなよ。落っことしそうになるだろ。」
「重いから降ろしてよ~!ヴァネス!」
「重くないって!いいから動かない!」
あまりに強く言われたのであたしは大人しくした・・・
車が停めてある駐車場に着くとヴァネスはあたしを助手席に乗せて車を出した。
「・・・・家どこ?」
「あの・・・ホントに電車で帰れるんだけど・・・」
「・・・まだ言う?そんなに酔って・・・危ないだろ?」
「・・・・危なくないけど・・・別に。」
「危ないの!どこに向かえば良い?家の方向どっち?」
「とりあえず・・・右に曲がって・・・」
「了解。右ね・・・」
ヴァネスはあたしの言った方向へ車を走らせた。
「・・・・それで?何で心が俺と穂香の邪魔したと思ってるの?」
「・・・・え?」
「俺と穂香は単なる知り合いなだけだけど・・・」
「嘘だぁ~。あんなに仲良さ気なのに~!」
「ホントだって。良くあの店で会うから話はするけどね。別に付き合ってるとかそういうのじゃないよ。」
「第一俺のタイプって穂香みたいなコじゃないし。」
「そうなの~?凄い仲良く肩組んでたから恋人同士だって思ったんだもん。」
「あぁ・・・俺アメリカ生まれだからね・・・肩組んだりするの普段から普通にやってる。友達に。」
「友達に~?へぇ・・・でもあたしにはしなかったよね~。あ、今日会ったばかりだから友達じゃないかぁ・・・
あたしってば図々しいよね~♪勝手に友達だって思っちゃった。あはは。」
あたしは一人で笑っていた。
「心は俺にとっては友達としての存在じゃないよ・・・」
ヴァネスはあたしの目をみてハッキリと言った。
「・・・うん。ゴメン。」
あたしは悲しかった。あまりにもハッキリ言い切られたから・・・
「あ、この先で降ろして。もうすぐ着くから。」
あたしはヴァネスにそう伝えた。
車から降りたあたしはヴァネスに笑顔で言った。
「送ってくれてありがとうございました。それじゃ。さよなら。」
「この近くなの?歩いて大丈夫?」
「うん。歩いてすぐだから。それじゃ。おやすみなさい。」
あたしは笑顔で手を振った。
ヴァネスは何か言おうとしていたが何も言わず車を出した。
あたしは彼の車をそのまま見送った。
「・・・・友達じゃないかぁ・・・あそこまでキッパリ言われるとね・・・
しかし・・・ここ何処だろ・・・・?もう終電も行った後だし・・・」
「とりあえずコンビニで水でも買わないと・・・酔った頭すっきりさせないとね・・・」
あたしは口に出して言って近くのコンビニへ入った。
コンビニの入り口で今自分がいる場所がなんとか把握できる。
水を買ってあたしは一口飲んだ。
「さてと・・・とりあえずは家に向かって歩こうかな・・・」
あたしは夜中の街を歩き出した。
どの位歩いたんだろう・・・とりあえず方向は家に向かっている。
歩いて帰るのには向かないパンプスで足が痛む。
あたしはパンプスを脱いで手に持って歩き出した。
「何やってるんだか・・・あたしってば。」
口に出した瞬間涙が溢れそうになった。
慌てて空を見上げると冬のキンとした空気の中空に星が見えた。
「へぇ・・・都会でも星が見れるもんだね~」
あたしは少しだけ元気になって歩ける気がした。
街灯の明かりとところどころにある家やビルの明かりだけが暗闇を照らしていた。
あたしは少しずつ酔いが醒めてきていた・・・
あたしの目に眩しすぎる車のライトが写った。
「心!何してる!」
驚いた表情のヴァネスが車から降りてきた。
「あ・・・何で?帰ったんじゃないの?」
「それはこっちの言うことだろ!・・・やっぱり。気になって戻ってきたんだ。」
「あ・・・バレちゃった。」
「家やっぱりあそこら辺じゃなかったのか・・・なんで急に降りたんだよ?」
「いや・・・それは・・・・」
「・・・俺が心は友達じゃないって言ったせいか?」
あたしはそう言われて答につまった。
「ゴメン。そんな意味で言ったんじゃないんだけど。」
「あ、気にしないで。ヴァネスが正しいもん。今日あぁ・・もう昨日か。
知り合ったばかりなのに友達なんて言えるわけないよね。確かに。」
「とりあえず車乗って。ちゃんと家まで送る。」
「あ、もうそんなに遠くないから。あと30分歩けば着けるし。歩いて帰りたい気分だし。」
「それって俺に送って貰いたくないってこと?」
「そういう理由じゃないよ。酔った頭を少し冷やしたいだけ。」
「ちょっと待ってて。絶対そこから動かないで!」
ヴァネスはあたしにそう言うと車を近くのパーキングに置いて上着を手にして戻ってきた。
「歩いて送る・・・・それなら良いでしょ?」
「平気だって・・・一人で帰れるよ。ヴァネスも明日仕事でしょ?」
「俺も歩いて頭冷やしたいし。いいから送る。送らせて。」
あまりにも真剣に言うのであたしはそれ以上断れなかった。
二人で歩き出してしばらくしてヴァネスがあたしに言った。
「さっき言ったよね。心は友達としての存在じゃないって。」
「あ、もう良いよ。それ以上その話はしないで。」
あたしは下を向いて彼に言った。
「誤解してるよ。心は。」
「誤解して悪かったってば。ゴメン。」
急にヴァネスが立ち止まった。
あたしは少し先で立ち止まってヴァネスのほうへ振り向いた。
「心は俺にとって友達より大切な存在になってるってこと。そういう意味で言ったんだ。
知り合ってばかりで良く知らないから友達じゃないっていう意味じゃないよ。」
立ち止まったままあたしにそう言った。
「・・・・え?良くわかんないな・・・言ってる意味がさ。」
あたしはアスファルトの冷たさに足が耐えられなくなってその場にじっとしていられなくなっていた。
「俺と穂香はホントに単なるあの店での知り合いなだけだよ。
第一穂香は俺みたいなのタイプじゃないし。あの店のマスターが好きだしね。」
「は?そうなの?」
「そうだよ。俺に良く相談してた。どうしたらマスターと親しくなれるかって。
俺がマスターと仲が良いから俺がマスターに穂香のことそれとなく紹介したしね。」
「そうだったんだ・・・へぇ。」
「今ごろはマスターとのんびり飲んでるんじゃないかな・・・」
ヴァネスが早足であたしの横に並んで来た。
「俺が昨日あの店で心に言ったこと覚えてる?」
「え?何か言ったっけ?」
「うん。心と話してると安心する。ホッとするって。」
「あぁ・・・言ってたね。」
「あの言葉嘘じゃないよ・・・・何か心と話してて凄い幸せな気分になった・・・」
「あ、ありがと。」
あたしはそばに自動販売機を見つけてホットコーヒーを二つ買った。
「ハイ。寒いからこれで温まって。手に持つだけで結構温かいよ。誉めてくれたお礼ね。」
そう言ってヴァネスに一つ手渡した。
「そういう意味で言ったんじゃないんだけどな・・・」
「もっと心のこと知りたいって思ったし。ずっとこのまま心と話していたいって思ったんだ。」
「またぁ~!穂香と踊りに戻ったじゃない。」
「あ、あれはさ・・・穂香に邪魔されたくなかったから・・・」
「少し踊ったら心のところに戻ろうと思ってた矢先にベロベロになった心が帰るって言うから・・・」
ヴァネスはふと思い出してあたしに言った。
「そういえば・・・どうしてあんなに急に飲んだの?俺と喋ってるときは酔ってなかったのに・・・」
そう聞かれてあたしは焦っていた。
「あ、それはね一人で飲んでたらあんまりにもマスターの作るカクテルが美味しくって。
つい調子に乗って飲みすぎただけだよ。うん。それだけ。」
慌てたあたしを嬉しそうな顔をしたヴァネスは言った。
「俺の勘が正しければさ・・・俺が穂香といなくなって寂しくなって・・・飲みすぎたとか?」
「ま、まさか!」
「違うの?・・・なんだぁ・・・俺が一人で誤解してたかぁ・・・」
「え?」
「てっきり心は俺のこと少しは気にかけてくれてると思ってたんだ・・・
俺は心のこともっと知りたいしいろいろ聞きたいことあったから・・・」
「い、色々聞きたいことって?」
「ん?そうだな・・・例えば・・・」
そう言ってヴァネスは立ち止まりあたしの目を見て言った。
「今付き合ってる恋人とかいる?」
「・・・いないけど・・・」
「それじゃぁ・・・誰か好きな人がいるとか?」
「・・・・好きな人っていうか・・・気になる人はいるような・・・いないような・・・」
「・・・・いるのか・・・そっか・・・」
ガックリと肩を落としてヴァネスは言った。
「その人ってどんな人?」
顔をあげてあたしに尋ねてきた。
「えっと・・・凄い話が上手で・・・笑顔が凄い素敵な人かな・・・」
「そっか・・・話が上手なんだ・・・笑顔も素敵な人なのかぁ・・・」
「うん。それに凄い人懐っこくて・・・」
「人懐っこい?それって・・・怪しい人じゃない?」
一方の眉を上げたままヴァネスは考え込んだ・・・
「そうかな?その人の顔見てる限りは怪しいとは思えないけどね・・・」
あたしは笑いを堪えるのに必死だった・・・
歩きながら話しているとあたしの家の前に着いていた。
「あ・・・ここがあたしの家なの。」
「そっか。それじゃぁ・・・おやすみ。」
ヴァネスは寂しそうに手を振ってきた道を戻ろうとしていた。
その背中にあたしは声をかけた。
「ヴァネス!あたしが気になる人ってね・・・」
そう言ったあたしにヴァネスは振り向いて手を振った。
「いいよ。もう。それ以上言わないで。」
あたしはそれでも続けた。
「その人って・・・ダンスが上手で綺麗な肌にタンクトップとか着ちゃって・・・・
クラブで水なんて飲んじゃってて・・・・友達には普通に肩に腕回しちゃうような人なの!」
あたしの言った言葉にヴァネスの足が止まった。
「それって・・・もしかして・・・」
「それに寒い中歩いて女の子家まで送るような人かな・・・」
そう笑って言ったあたしの元に慌てて走り寄ったヴァネスは眩しいほどの笑顔であたしに言った。
「それって・・・俺のこと?ホントに?」
「気になる人だよね?あたしに尋ねたのって・・・」
「俺のことが気になる?何が知りたいの?」
ヴァネスは嬉しそうにあたしを抱きしめながらあたしの身体を抱え上げた。
「えと・・・ヴァネスは今付き合っている恋人いる?」
「いないよ!いるわけ無い!」
「それじゃぁ・・・誰か好きな人がいるとか?」
「うん!いるよ!凄い好きな人がいる!」
「・・・そうなの?どんな人?」
あたしはヴァネスの顔を覗き込んで尋ねた。
ヴァネスはあたしを降ろしてあたしの頬を大きな手で包み込んだ。
「えと・・・凄い話が上手で・・・話してて安心できてホっとする子。」
「うん。それから?」
「それから・・・自分の飲んだ量を把握できずにベロベロに酔っちゃう子。」
「そんな子かぁ・・・ロクな子じゃないよ・・・」
あたしは笑って言った。
「それに・・・自分の家が側だって嘘ついて朝方の街をパンプス脱いで裸足で歩いて帰っちゃう子。」
「えぇ~!それってかなり危ない子だよね・・・」
あたしは大笑いしながら言った。
「うん。でも・・・そういう子が俺好きなんだ・・・心はどう思う?」
そうあたしに言いながら今までで一番の笑顔で尋ねた。
「そうだねぇ・・・」
「やめたほうが良いって言われてももう無理だけどね・・・もうその子に夢中だから。」
「ヴァネスはどう思う?あたしの気になる人のこと・・・」
あたしもヴァネスに微笑んでそう尋ねた。
「そうだなぁ・・・」
あたしも負けずにヴァネスに言った。
「あたしもやめたほうが良いって言われてももう無理みたい・・・
その人のこともっと知りたいって思うしその人に夢中だから・・」
ヴァネスはそう答えたあたしにキスをした・・・
「夢中ならもう止められないよね・・・」
「うん。止められないね・・・何言われても。」
「俺は心が好きだよ・・・」
「うん。あたしもヴァネスが好き・・・」
ヴァネスは嬉しさを噛み締めるように下を向いていた。
そんな彼にあたしは声をかけた。
「ねぇ・・・送って貰ったお礼に・・・うちでコーヒーでも飲んで行く?」
「今から家に戻って仕事間に合うかな?」
「少しうちで寝てから・・・・仕事に行けば?」
あたしは赤い顔でヴァネスに言った。
「うん。すっかり歩いてきて身体が冷えちゃったからね・・・温まらせて貰う。」
「でも・・・コーヒーじゃ冷えた身体は温まらないかな・・・」
そう言ってあたしを肩に担ぎ上げあたしの家に向かって歩きだした・・・
「あ・・・車・・・」
あたしは思い出してヴァネスに言った。
「パーキングに駐車してるから平気だよ!あそこまで一緒に歩いて行って車で送るよ!」
「うん!今度は歩きやすい靴履いていくね。」
あたしはヴァネスに抱えられたままバッグから鍵を出して彼に手渡した。
「鍵開けないと・・・入れないよ。」
「了解!すぐに開けるよ。そしたらすぐに温まらないとね・・・」
悪戯っ子のような笑顔を浮かべてヴァネスはあたしに言った。