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「水洗いをやったことがない」
という言い方は読者の方からは何とも意外、というか意味が分からないかも知れません。 もちろん私もTシャツやワイシャツ、ポロシャツやタオルなどの「水洗いするべきもの」を水洗いしたことはあります。
ですが、「水洗い禁止」のブラウスを水洗いしたりしたら、縮むやら型崩れするやら、もう結果についてどうなっても知らない・・・ と、当時は思っていましたので、「あたしが責任取るからやってくれ」と言われても、清水の舞台から飛び降りるような気持ちだったのが事実です。 かようにドライクリーニングのものをドライクリーニングしかしたことのないクリーニング工場の人は結構多いものです。 しかもそういう人は極端な話し、「ドライクリーニングをする洗濯物を機械に入れて、フタを閉めてスタートスイッチを押す」ことしか出来ない人も多いです。 かく言う私も当時はそういうレベルでした。
実際、ドライクリーニングの機械というものは、洗浄中に取り出したり、熱を加えたり、洗剤を増やしたり、などと言うことは基本出来ません。 そのような行為は静電気を発生させる恐れがあり、引火性のあるドライクリーニング溶剤であれば発火や火災の危険があるからです。 パークロルエチレンなど一部燃えない溶剤だったとしても基本、素手で触ることは禁止です。
一方、家庭でも行う「水洗い」は洗濯途中に洗剤を足したり、取り出してシミがひどい部分を揉み洗いしたり・・・と何をやっても問題はありません(もちろん、全自動洗濯機だと、なかなか途中で一旦止める、という訳にいきませんが・・・)。
つまりドライクリーニングしかしたことのないクリーニング工場の担当者は、ほとんど「機械任せ」となっているのです。
さて、前置きが長くなりましたが、いざ水洗いする、となると考えられるリスクを最小限まで減らす必要があります。 そこで、私は頭の中でいくつか考えられる危険な要素を挙げてみることにしました・・・・
(つづく)
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(2022.9.11終了)