ふんわりシフォン -356ページ目

月が満ちるまで 君と僕 5

この学校、一応進学校なので文化祭は夏休み明けの9月になる。

夏休みに準備期間を置いて文化祭となるので、打ち合わせも早めに始めて煮詰めることになる。

今回は内輪の会議。

部活やクラスごとの会費の割り振りや、今年のテーマを検討する。

主に前回のおさらいだ。



「小林、なにか案件あるの」

「…まあねぇ」

歯切れが悪い。

「なに、今になって足がすくんだ」

笑って言ったのに、図星だったらしく、肩をすくめた。

「本当は、裏方でいいんだ。頑張ってる人を応援するのっていいじゃない。なんだかワクワクして、こっちまで元気になって」

なんでもテキパキこなす小林の言葉とは思えない。

「じゃ、小林が楽しめることすればいいじゃない。みんなで楽しめるのをさ」

メガネの下の目が大きくなる。


「かなわないなぁ、金井くんには」

満面の笑顔。

「ケッコー勇気づけられてるよ」



よしっと気合いを入れて歩きだす。

後ろ姿を見ながら、変わった女だなぁなんて思った。

占い


どれだけHか調べてみようと占ったら

Hなんてちっともなくて、わたしのなかにある気持ちは寂しさだけだった。



ちょっとびっくりして

そんなものなのかなと思ってみたり



確かに恋愛だけにならない話ばかり。



登場人物の一人、一人がなんらかの主張を持ってくる。



泣いたり笑ったり、怒ったりする



こんなに怒るのも久しぶり。



忘れていた熱があります。


しばらくは柊也にお付き合いください。本来なら除外されていい話ですし、書くとしても今なのというタイミングなのですが。

こういう話も好きなので。


恋愛だけになりませんね。

旅立

サワサワ

草原を風が渡る



ふて腐れて馬に飛び乗って来てしまった。

会わないと、後悔するんじゃないか。



次にいつ会えるかわからない姉さん。

今日、他の部族へ嫁ぐ。



同族婚はしない決まりだ。
わかっていても、寂しい。


…ものすごく、寂しい。



することもなくて、花をつむ。

ぷつぷつと摘まれた花が山をつくる。

姉さんに教えてもらったな…



一緒に放牧に行くと、花を編んで花冠を作って遊んだ。

手は覚えていて、花を編んでいく。






………帰ろう。

馬に乗って。

ゲルの前につくと、深呼吸してなかに入った。

すぐに姉さんと目があう。

「ずいぶん長い散歩ね」

姉さんは正装をしていた。あざやかな衣装。頭にはビーズの帽子。




……綺麗だった。すごく……………本当に………綺麗だ。

「……結婚おめでとう」




姉さんの膝に花冠を置く。
「……綺麗ねぇ」

目の高さまであげて見てくれた。

それから帽子を取って、花冠を乗せてくれる。




「本当はこっちのほうがいいわ。帽子は重いもの」

くすりと笑った。



でもその笑顔は、あどけないあの頃の笑顔ではなくて、綺麗な女性の笑顔だった。



「幸せになりなよ」

ぶっきらぼうになってしまう。

「あたしが幸せにならないわけないでしょう」

「………そうだね。図々しかったよね、そういうとこ」





きっと幸せになれるよ。



姉さんなら。