ポップ・ミュージック進化形
人類が進化したらどうなるのだろうか?X-MENシリーズのミュータントのように、羽が生えたり、体から刃物が出たりするなど、いわゆる超能力の方向に進むのだろうか? ネガティブな僕としては、ナウシカのように汚染された大気の中でしか生活できないように、悪環境に適応していくような気がしている。そういえば、今週の「脳噛ネウロ」は「悪意の定向進化」(悪意に特化して進化して超人的な能力を持つ種族が誕生)による、非常に不気味な敵が登場している(少年誌もどんどんダークに進化している)。
なぜこんなことを考えているのかというと、最近、Kanye Westの新作「Graduation」を繰り返し聴いているから。まさに、「HIPHOPの進化形」と呼ぶべき傑作だ。Daft Punkをサンプリングした先行シングルの「Stronger」やColdplayのChris Martinをフィーチャーした曲など、マッシュアップというきれいな言葉では片付けられない、HIPHOPとテクノやブリティッシュ・ロックを優性遺伝させたというべき強い曲が続く。10年以上経ってから、ポップ・ミュージック史を振り返ったときに、The Clashの「London Calling」やRadioheadの「Kid A」のようなエポックメイキングな作品として語り継がれているかもしれない。
かなりの偏見を含んでいて恐縮だが、HIPHOPは基本的にはいろんな意味での「やったやられた」が主題の私小説的などろどろとした印象が強い。もちろん私小説的なものの中にもEminemなど優れた作品も多いが、やはり枠組みに囚われているという感じは否めない。
ところが、この人やMISSY ELLIOTTの作品はカラッとしていてエンターテインメント性に富んでいる。そして、何よりもサンプリングされている楽曲の選択やその使い方に知性が感じられる。Puff Daddyの替え歌のようなサンプリングと比較すると格段の進化だ。ポップ・ミュージックの最新形はまさにこのアルバムに集約されている。一聴の価値大である。
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危機管理のノウハウ
新しい職場で感動したことの一つが、みんな本当に本をたくさん読むことだ。若い人から年配の人まで、本当によく読んでいる。製造業やインフラ産業ではないので、それぞれが得た知識だけが武器ということもあるのかもしれないが、知識の習得には本当に貪欲だ。また、会社の中に図書室があるなど、組織としてサポートする仕組みも充実している。
一方、前の職場では日常会話で、読んだ本が話題に上ることはほとんどなかった。深夜残業続きで、読書の時間がないということもあるのだろうが、社会一般で通用する知識よりも、社内のローカルルールへの習熟に力点が置かれていたということの影響も大きい。本を読む暇があれば、朝早起きをして上司の机の書類を盗み見する方が有益だった。
そんな職場環境で一度だけ、上司から本を紹介されたことがある。佐々淳行さんの「危機管理のノウハウ」という本。当時は入社数年目の若手でまだ素直だったし、比較的尊敬していた上司だったのですぐに本屋に買いに行った。3分冊の文庫本だったが、面白くて一気に読んだ。浅間山荘事件の裏話などを交え、読み物としても完成度が高い。リーダーシップ論としても秀逸な出来だ。その後、とあるプロジェクトで比較的中枢業務に携わらせていただき、トラブル続きだったが、この本の教えはかなり役にたった。やはり、修羅場をくぐり抜けた人の体験に基づくノウハウは地に足がついていて有益だと思う。
このように僕はこの本からかなりの知識を得たが、思わぬところでマイナス面もあった。ゴマすりの多い会社だったので、当然中間管理職もこの本を読んでいた。その知識を会社や組織の危機管理に使ってくれればいいのだが、なぜか、自己保身の危機管理にのみ用いていた。その方法論がしっかりしているだけに、部下としては手を焼いた。先述したプロジェクトのトラブル時に、上司に逃げられた回数は数限りない。
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関西出身者の見分け方
関西出身者の見分け方にはいろいろある。「探偵ナイトスクープ」での有名ネタ(爆発ゆでたまご、など)を知っているかどうかとか、関西ローカル有名タレント(タージン、立原啓裕さん、など)について共通の思い出があるかどうか、が一般的(一般的か?)だが、より世代を限定した見分け方がある。1970~1980年代に関西の小学校に通っていた人がほぼ必ず知っている曲があるので、その曲で判別できる。それが「パルナスの歌」だ。
「ぐっとかみしめてごらん ママのあたたかい心が お口の中にしみとおるよ~」という歌詞を怖いくらいの悲しいメロディで歌い上げる。僕にとっては短調の曲といえば、この曲がまず思い浮かぶ。日曜午前に再放送されていた「フランダースの犬」や「母をたずねて三千里」といった世界名作劇場枠の、悲しいお話の合間にこのCMが流れていたので、その切なさの増幅効果はかなりすさまじい。高校時代の友達は泣きたいときはこの歌のサビ部分「パルナス、パルナス、モスクワの味」を口ずさむと言っていた。
この「パルナスの歌」がこのたびCDに収録されるという記事が朝日新聞に載っていた。「心と耳にのこるCMのうた」というタイトルで、日立グループの、「この木なんの木、気になる木」の歌などと一緒に収録されるらしい。関西としては、タワーレコード心斎橋店で週間1位になったという噂のある「キダ・タローのすべて」以来の大ヒットCMソング集となる予感がする(今、ネットで調べたらこのCDが3万円前後で取引されていてびっくりしてしまった)。
パルナスといえばもうひとつ有名なのは、板尾創路さんのご両親が堺市の三国ヶ丘駅前店を経営されていたこと。「ごっつええ感じ」のあるコーナーで板尾さんとそのお父さんが三国ヶ丘駅でからんでいるのを見て、その店に思わずケーキを買いに行ったこともある。
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