canari♪な吹きガラス☆日記 -23ページ目

逆張り☆逆走中!

夏の暑い時期には多くのガラス屋さんは窯の火を落とし

ポット交換と定期メンテナンスをするようです。


なるほど、ここまで暑いとそうするのが、順当であるように思われます。sei


しかし、だからこそ

隠れたニーズも存在するわけで、

夏休みの自由研究のための駆け込み体験制作が

増えるのもこの時期です。


ここは敢えて全力で逆走することにしましょう。sao☆えーっ


そんなわけで、

毎日、火の前でお仕事を続けているのですが、


やはり、メンテナンスは必要なので、

久しぶりの定休日を利用して竿の傷んだ部分を補修しました。


canari♪な吹きガラス☆日記-竿補修4


canari♪な吹きガラス☆日記-竿補修2  canari♪な吹きガラス☆日記-竿補修3


竿の先端は長年ガラスを巻き続けたことにより、

ガタガタに侵食されています。


その部分を切り落とすことにより、機能的には復活できます。




短くなった分を継ぎ足すことにしました。

パイプの内径に近い太さに竿を削り、

ハンマーで叩いて穴にめり込ますとある程度の精度で

一体化します。



canari♪な吹きガラス☆日記-竿補修1


接合部を溶接すると出来上がりです。万歳


オリジナルよりもグリップ部分が若干太くなりますが

これにより思いのほか、使い勝手が向上しているように感じます。スマイル


適度に太いほうが回転させやすく、

重心が手元に寄ったことで

先端のガラスとのウエイト・バランスが良くなり、

安定感が増しました。


教室の生徒さんにはとぼけて、観察してみることにしましょう。リラックマ


反応が楽しみな反面、

全く気付かないかもしれないという・・・・

可能性があるのも否定できません。


ううぅwww

気付いて欲しいな。




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祝10周年

10年前の本日8月8日に当工房はOPENしました。


今、振り返ると博打のようなスタートでしたが、

長年にわたって通っていただいている教室の生徒さんと

現在までに足を運んでいただいた多くのお客様のおかげで

何とか営業を続けることができました。


この場をお借りして、感謝申し上げます。


秋になりましたら、体験教室のバリエーションを増やし

さらなるグレードアップを予定しております。


今後ともよろしくお願い申し上げます。



canari♪な吹きガラス☆日記-ラッキィー


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「思い出の冷蔵庫」なんていらない

気付けば、あっという間に夏休みに突入して

連日の猛暑の中、お仕事をしております。sei


好きでやっている仕事とはいえ、ここまで暑いとやはり鬱憤も溜まります。ena


今回はガラス屋の魂の叫びとして、

徒然なるままにぼやいてみたいと思います。


普段、このブログを楽しみにしている読者の皆様には

お見苦しい点があるかもしれません、

その際はご容赦いただけると幸いです。


以下は藤子・F・不二雄氏の名言として知られている文章です。


実際のところソースが明らかにされておらず、真偽のほどは不明ですが、

創造性を仕事の糧にして歩んでいる人間にとっては

深く響く部分が感じられるので紹介させていただきます。


『よく「漫画家になりたいなら漫画以外の遊びや恋愛に興じろ」だとか
「人並の人生経験に乏しい人は物書きには向いていない」だとか言われますが、
私の持っている漫画観は全く逆です。


人はゼロからストーリーを作ろうとする時に「思い出の冷蔵庫」を開けてしまう。

自分が人生で経験して、「冷蔵保存」しているものを漫画として消化しようとするのです。
それを由(よし)とする人もいますが、私はそれを創造行為の終着駅だと考えています。

家の冷蔵庫を開けてご覧なさい。ロブスターがありますか?多種多様なハーブ類がありますか?
近所のスーパーで買ってきた肉、野菜、チーズ、牛乳・・・
どの家の冷蔵庫も然して変わりません。

多くの『人並に人生を送った漫画家達』は
「でも、折角あるんだし勿体無い・・・」とそれらの食材で賄おうします。
思い出を引っ張り出して出来上がった料理は大抵がありふれた学校生活を舞台にした料理です。

しかし、退屈で鬱積した人生を送ってきた漫画家は違う。
人生経験自体が希薄で記憶を掘り出してもネタが無い。思い出の冷蔵庫に何も入ってない。
必然的に他所から食材を仕入れてくる羽目になる。
漫画制作でいうなら「資料収集/取材」ですね。
全てはそこから始まる。

その気になればロブスターどころじゃなく、世界各国を回って食材を仕入れる事も出来る。
つまり、漫画を体験ではなく緻密な取材に基づいて描こうとする。
ここから可能性は無限に広がるのです。私はそういう人が描いた漫画を支持したい。
卒なくこなす「人間優等生」よりも、殻に閉じこもってる落ちこぼれの漫画を読みたい。


いかがでしょうか。

わたしが注目したのは「創造行為の終着駅」という表現ですね。


安易にたどり着く手法には大概それ程の抵抗感は感じられません。

だからこそ、陥りやすくそして脱出は難しいのでしょう。


ここで、ガラス工芸の話に繋げて「思い出の冷蔵庫」説を検証してみたいと思います。


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アメリカで「スタジオグラス・ムーブメント」と言う運動が1960年代に起こり

それ以来、個人工房でのガラス制作が追いつき追い越せで日本国内で

盛んに行われるようになりました。

当時は企業とデザイナーと職人がそれぞれ分業で制作をするのが

主流でしたので、ガラス史においては大きな革命的出来事となりました。


およそ半世紀が過ぎ、

海外から輸入された模範となる技術や知識が広く浸透した結果、

現在では、海外のガラス専門教育機関よりも日本国内のほうが、設備や授業の質においても決して引けをとるどころか、充実すらしている状況です。


しかし、その一方で世界で注目されるほどの大型新人が現れる気配は感じられません。


その原因を特定することは難しいですが、

可能性としては、海外の風土と長い歴史の中で育まれてきたガラス文化を

そのまま、日本に持ち込んで正確に再現しようとしていることが挙げられます。


もしかしたら、その姿勢こそが

これからの新しい時代を築くためには手放さなければならない、「冷蔵・保存したネタ」であり、「思い出の冷蔵庫」ではないかとわたし個人は感じます。


実戦経験に裏打ちされ、練りに練られた戦術であればあるほど、

いざというときに頼ってしまい、崩すことが容易ではありません。

しかし、変化に対応できなければ、先行きはおおよそ見当が付くものになり、

お約束の風景に染まってしまうでしょう。


canari♪な吹きガラス☆日記-思い出の冷蔵庫


さらに、付け加えるならば、「退屈で鬱積した人生を送ってきた人間

が偉大な作家としての必須条件でもないということです。


なぜなら、世の中の圧倒的大多数の人間が、先行き不透明な現実の日々のなかで、ありふれた暮らしを余儀なくされ、抑圧された人生が、昨今ではむしろ普通でさえあるからです。


大切なのは

何もない荒野に自分だけの一歩を踏み出さざるを得ないという

選択肢のない危機的状況が明確に認識された上で、

尚且つ、正しい努力が継続して行われるだけの必要性と渇望感が個人に 


あるのか?


どうかなのだと思います。



想像力のゲージを最大値まで引き上げ、

葛藤し、もがき、抗い続ける反骨の志が切実に必要です。


おそらく、心にも寿命があり、

すべての人が理想を成し遂げるだけの強さを

心に抱き続けることは酷なことなのかもしれません。


夢は必ず叶う・・・なんて無責任なことは言えません。


しかしながら、もし

想像力の限界が

人生の限界なのだとしたら、


あらん限りの願いを込めて

想像力の翼をひろげ、飛んでみたいと思いませんか?


「可能性の王国は常に自分の内にある!」



サウイフモノニ ワタシハナリタイ



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備えあれば

先週あたりから、夏休み体験教室の問い合わせが

早くも始まりました。


一学期の終業を待たずして、自由研究の対策を練っているとは驚きです。




さて、7月の前半でこの勢いですと、

夏休み本番に突入した場合、どのくらいになるか、想像だに出来ません。


去年の反省を踏まえて、こちらも万全の体勢で挑まねば

この夏を乗り切れないような気がしてきました。うさ。



canari♪な吹きガラス☆日記-模様替え


小さいお子さんがいる家族ですと、どうしてもガラスの展示作品が気にかかるようです。


そこで作品展示を完全にあきらめて、二家族が同時にくつろげるように

机とテーブルを増設しました。


エアコンを起動させると、もはやガラス工房とは思えない

癒しの空間に変身です。


この日を境に夕飯はここで食べるようになりました。




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謎の店

工房がOPENして今年で10年目になろうとしているのに、

道行く人からは

「ここは何をやっているお店なんですか?」はてなビリー

という質問をたびたび戴きます。


喫茶店と勘違いして、

ドアを開けて、入ってから・・・しばし首をかしげ、

吹きガラスの作業を見学して出てゆかれる方もいます。


そして、最近、

ペット関連のお店であるという認識で

トリミングの予約のために足を運んだという年配の方も出現しました。


近所では謎のお店として

あらゆるパターンのウワサが囁かれているのかもしれません。



canari♪な吹きガラス☆日記-お宅訪問2


canari♪な吹きガラス☆日記-お宅訪問

夕方5時頃になると、近所の常連さんが集合します。


確かに駅への通勤、通学の人々からすると、

謎のお店には違いないですな。はてな 黒猫


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