ここ数年「いじめ問題」に対して、周到な対策を施している。
アンケートを取って被害児童(生徒)から詳細な聴取を行い、
それをもとに加害児童側と事実関係を把握して指導を行う。
加害者が複数の場合や学年をまたぐ場合、
より複雑になるが、
解消するまで地道に取り組む。
ただそういった事後対策を考える前に、
クラス担任になった段階で、
いじめそのものを無くす努力をしなければならない。
ではどういったクラスでいじめが起きているのか、
考えていきたい。
A.特定児童(生徒)が存在するクラス
問題行動を起こす児童がいる場合。
特に高学年では指導困難な児童が1名存在するだけでクラスが掻き回される。
その児童への指導は勿論継続していくことが大事だが、
度重なる問題行動は今後も続く可能性があるから、
指導の方向性を一部変更していく必要がある。
被害を最小限にするために、クラス児童を守る方向への転換である。
怪我などによる被害、言動によるいじめから守る、
盾の役割をする必要が担任にあるのだ。
※Aを除けば、殆どはクラスに原因があると言って良いだろう。
B.粗雑な言動(含:暴力)が飛び交うクラス
・茶化す言葉...T「29+61は?」 S「いちおく!」
・粗雑な言葉...問題が難しかったとき、「そんなの分かんねえ!」
・蔑む言葉 ...誰かが誤答したとき、他の児童が「馬鹿でねえの!」
これらの言葉が飛び交うクラスとは、
結果的に発することを許してしまっている所に問題がある。
通常のクラス経営をしているのであれば、粗雑な言葉が出た瞬間に、
担任が指摘したり注意したりすれば、二度と使わないはずである。
C.陰湿、陰口が存在するクラス
・学校生活に不満やストレスを感じる
・上位群と下位群への指導、日々の声がけにひいきを感じる
クラスに安心安全があれば、これらは決して起きない。
担任が誰にも公平に接しているのであれば起きない。
日の当たる児童ばかりでなく、
もれなく全員を表舞台に立たせることで、
誰もが輝き、平穏な生活となる。
D.活躍児童が攻撃対象になるクラス
・抜きん出た力を発揮する児童が標的になる
・褒められ賞賛される児童が標的になる
これもCに似たケースで、力を発揮する児童を認めると共に、
様々な場面で活躍する児童にもスポットを当てていけば、
攻撃対象になることはない。
E.保健室通いをするクラス
・打撲、擦り傷等の怪我...特に教室内やその付近で発生する
・腹痛、心配、相談 ...心的なストレスで養護教諭を頼る
怪我の多いクラスは、ルールや規則が守られてない、
不満やストレスがある、そう断言出来る。
また保健室は安息の場でもある。
心の不安やストレスがあったとき、
担任がサポートしたり、
話を聞いたりしているのであれば、
敢えて保健室を訪ねる必要はないのだ。
~~全て雑駁とした学級経営に原因がある~~
・児童に合っていない授業展開をしている
・講義型に近くて一方的で面白みに欠ける授業展開をしている
・日々の学校生活で威圧的、高圧的な態度を取っている
・人間として、大人として、担任として、児童の信頼を勝ち得てない
・児童のケアや声がけが出来ていないなど、細やかな配慮に欠ける
・毅然とした対応が必要なときにそれが出来ていない
・児童の声が優先され、主従関係に乱れがある。
・児童に寄り添った学級経営を行っていない
・公平、公正性に欠けた言動がある
「粗雑な言動・暴力」「陰口・陰湿」「保健室通い」に関しては、
教師側対応の不味さに起因しているときが多い。
例えば茶化したり、蔑んだりする言葉が発せられたとき、
注意するべき時を逃したり、
一方的に怒ったりするから、再び同じ事が起きる。
それらがなぜ起きるのか、今後どう対応すれば良いのか、
全員で共有して解決していくことで必ず無くなる事案である。
どの児童にも公平に接し、小さな活躍/陰の活躍にスポットをあて、
声がけしていけば、優秀児童が対象になることはない。
そもそもクラスに安全・安心・安定があれば、
陰口や保健室通いなど発生しない。
教室が楽しい、雰囲気が良い、落ち着く、仲良しがいっぱい...、
だから児童と協力して授業・学級運営を進めることこそ、
要なのである。
○担任の役割
クラス担任というのは、
小さな社会の重責を担っている。
良好な信頼関係を絶対作っていくのだという決意、
その位の確固たる信念と気概が担任には必要である。
学校を見渡してもらいたい。
いじめ問題の発端は何処にあるのか、
児童ばかりに視点をあてるのでなく、教師自身に原因が無いのか、
実際はそういう観点に立った対策が必要である。
勿論そのクラスを非難するのではない。
良い方向に導けるようにサポートしていくことが大事だ。
児童にとってクラスが安息の場になるように指導を施していきたい。