続きです。


 (c)8対戦という量がそもそも多かったこと

 イベント全体を見渡したとき、プログラム間のバランスとして、本来「従」であるべきマッチメイクに重きを置きすぎたあまり、「主」である各部屋企画の時間を少なくなってしまった……というのは大きな反省点です。「何を目的にしてイベントを開催するのか」という根幹のコンセプトは、準備中に時折立ち戻って確認しなければいけない、さもなければコンセプトがぼやけてしまう可能性もある……と痛感しました。

 また、全体の量が多かったことが、「一つ一つの対戦にかける時間が少なくなり、説明が不十分になってしまう」「対戦数が多いので、各対戦の状況を理解するのは、よほど興味がある人に限られる」ということに繋がっていきました。この点からしても、「そもそも」コンセプトがぼやけてしまっていた感は否めません。


 (d)一対戦あたりの量

 あまり興味がない分野でも、5~10分なら楽しめるかもしれない。
 しかし、最初は楽しめた分野であっても、それが15分になり20分になると苦痛になってくる。
 ……今回のマッチメイクの不評には、一対戦あたりの量が影響した部分が大きいと考えています。
 これがたとえば「10分限定」であれば、もう少し雰囲気が変わっていたのではないか、と。

 7○3×という中期戦ルールと、「さまざまな傾向の勝負を見せよう」というマッチメイクのコンセプトの間に不整合があったのではないか、と。


 (e)知らない人に興味を持ってもらうための施策

 たとえば「SAKUGE」であればFlashでネットクイズそのものの説明をするとか、「The 3名様」であれば3名様がこれまで遠征したところを地図上で表してそのエリアの広さを実感してもらうとか、これまでにかかった旅費を発表してもらうとか……「知らない人に興味を持ってもらうような」方法はいろいろと考えられました。

 が、準備を進めるにつれ、「時間がない」「シンプルに見せたい」と意識するあまり、本来しなければならない演出・説明をそぎ落としていました。時間がない中でも、知らない人にこそ興味を持ってもらうための「歩み寄り」こそは、欠けてはいけないポイントでした。

 なお、「SAKUGE」に関してはそこに関する演出もいろいろと提案していただいていたのですが、「時間がない」「シンプルに見せたい」という理由で橙武者がスリム化しすぎてしまったことを、マッチメイカー・くげさんの名誉のためにも付記しておきます。


 「わからないものをわからないなりに楽しむ」という方も参加者の中にはいらっしゃいます。しかし、イベントにいらっしゃるのはそういう方ばかりではない。「わからないということにストレスを感じる」という方のほうが圧倒的に多数派ですし、むしろ「わからないことは、楽しめない」というのが自然な反応です(前者の寛容な方も、やはり「わかったとき」に比べればストレスを感じられているはずです)。

 企画者としては、「わからない人に対し、いかにわかっていただき、さらに興味を持って見ていただけるか」、その努力を最大限しなければならなかった。参加者の方の寛容さに期待するのは、一種の「甘え」です。一部の人に受け容れられればいい、と考えるのであればそれでもいいのですが、私がやりたいのは、「どのようなバックボーンがあるにしろ、全員が興味を持っていただけるようなもの、満足していただけるようなもの」です。であれば、「いかに興味を引くか」を考え抜く必要があった。その点に甘えがあった。


 一方で、(f)当日の説明量不足も一因ではあると思いますが、さりとて、これ以上説明の「量」を増やすとさらに間延びする危険性があります。また、(h)事前の説明不足にしても、どれだけ説明しても「興味がある人は読むけど、興味がない人は無視する」のは否めません。やはり、(e)「興味をもってもらおうとする意識」が不足していたのが大きな要因ではないかと思います。


 (g)選考基準についてですが、当日エントリーする際アンケートをとってもらったり、事前予選をやったりといった手は打っていました。しかし、基本的には「盛り上がる対戦にするよう、マッチメイカーに判断してもらう」というのがベースであり、どうしても選考基準は不透明になります。となると、出られた人はいいが、出られなかった人からは不満が残ることになります。(ある方から頂いた提起なのですが)事前にネット上で予選を行うなど、選考基準をクリアにする必要があったかと思います。


 ……と、問題点が山積であった「マッチメイク選手権」。しかしやる意義はあったと思いますし、マッチメイカーの皆さんにはそれぞれ工夫を凝らしていただいたと思っています。

 新しい見せ方に成功した「難問長文」については言うに及ばず、ジャンル別系の「声優」「水曜どうでしょう」「酒」にしても、時間が10分であったり4○先取であれば盛り上がったまま締められたでしょう。マッチメイク系の「SAKUGE」「the3名様」にしても、もう少し演出に打ち合わせができれば、ネットクイズだったり遠征(クイズ旅行)の楽しさを伝えるまたとない機会となったはずです。橙がマッチメイクした「中学生オブザイヤー」「SystemF」にしても、出題していただいた方々がいたからこそできた話ですし(まさかSystemFと翌日の「Bangof」で問題がかぶるとは。それも「老害」で)。

 そう考えると、マッチメイカーの方々(もちろん選手の方々も)に感謝するとともに、申し訳なく思います。量と演出が適切であれば、もっとマッチメイカーの方々のアイデアが生きたのに、と。

(a) ××× クイズを「やる」ことに興味を抱く人は多いが、クイズを「見る」ことに興味を抱く人や、プレーヤー自体に注目する人は、実のところあまり多くない。(←1、2)
(b) ××× 「見せる」ことを主眼に置いた「マッチメイク」と、「やる」ことを主眼に置いた「73タロー」は、そもそも一緒にやるべきではなかった。(←2)
(c) ××× 8対戦という対戦カード数が多すぎた。(←3、10、11)
(d) ××× 「40問限定」「7○3×」という中期戦ルールが量的に多すぎた。(←4)
(e) ××× 「知らない人に興味を持ってもらう」「わからないものをわかってもらう」という意識に欠けていた。(←2、10、11)

(f) × 当日の説明量が不足していた。(←2、10)
(g) × 参加希望者が多数の場合、「どのような基準で選ぶか」に対する意識が高くなかった。(←7)
(h) × 事前(blog)での説明が不足していた。(←2、10)


*優先順位が高いと思われる順。「?」は要因とはあまり考えられないもの。括弧内の数字は「1.レビュー」に対応。
 

 まずコンセプト面の(a)「やる」>「見る」から。

 私自身、クイズを「やる」ことからは一線を退き(サークルなどでは続けていますが)、イベントには単に「見るため」「ビデオを撮るため」だけに出かけています。「よく見るだけなのに来ますね」「正直、やる側に回りたいとか思いませんか?」と時折聞かれますが、現時点の私にとってみると「見る」だけでも苦になっていません(たまに指が疼くときはありますが)。

 理由を考えてみると、第一に「いろんなクイズ関係者と交流するのが楽しみなこと」。また、「クイズを”見る”ことがもともと好きだったこと」「一方で(特に人前で)クイズを”やる”ことについてはある程度満足していること」があるのかな、と思っています。知り合いと知り合いの勝負だからこそ、余計見ていて楽しい……という要素も強いです。

 そんな「クイズマニア」というより「クイズ界マニア」な自分だからこそ、「マッチメイク」という発想が出てきました(さらにいえば、2001年の「KITSCH Return」でやった「ドラフト会議」も)。自分自身、よく「○○と△△が対戦したら因縁の勝負だよな」とか「××と**の勝負が実現したら盛り上がるのにな」という視点でイベントを見ることが多いし、一方で総合格闘技などだとよくマッチメイクが話題に登る。だとしたらクイズでマッチメイクをやってみても面白いのではないだろうか、と思ったのですが……。
 現実には、事前・当日ともにあまり盛り上がりを見せませんでした(ジャンル別方面が盛り上がったのに対し、マッチメイク方面はほとんど盛り上がりませんでした)。


 「”見る”ことが好きだったり、プレーヤーに対して強い興味や関心を持つような人というのは、現在のクイズ界では決して多くはない。」
 「”見る”ことに対する興味や関心よりも、とにかくクイズを”やる”ことに意欲を持つ人が、現在のクイズ界には多い。」  


 「やる」>「見る」というのが、全てのクイズ関係者に対して成り立つわけではありません。また、”やる”のは苦手だけど”見る”のは好き、というのも、一つのクイズの楽しみ方として「有り」、というのが今でも持論です。

 他の競技を見てみると、”人を殴るのは嫌いだけど格闘技を見るのは好き””自分は少食だけどフードバトラーの大食い勝負は見たい”という人の方が多数派かと思います(むしろ「自分は苦手だからこそ見たい」……という人もいる)。それと比較してみると、現状のように「観客の大半が、プレーヤーの視点でイベントを見ている」というのは、実は「苦手だからクイズをやらないけど……」という人を取り逃しているのでは、ともったいない気もします。

 しかし、少なくとも現状のクイズ界にいる方々に関する限り、圧倒的に「やる」>「見る」。

 前々から多くの方に指摘されていたポイントだったのですが、そのことをいまさらながら実感しました。


 そして、このことはそのまま(b)「マッチメイク」と「73タロー」の相性に直結します。
 そもそも、120名という多数の方から「73タロー」にエントリーを頂いたのは、「見る」ことではなく、「やる」ことを多くの方が望んだからです。そして、オペレーション、マッチメイク、問題、企画などの課題は多々あるにしても、少なくとも「複数会場で、ひたすらクイズを”やる”」というキーコンセプトについては、ほとんどの方に受け容れていただけたと認識しています(甘いでしょうか)。

 今回、他の部分で”やる”方は充足できるし、一日ずっと”やる”となると飽きるかもしれないから……ということで入れた「マッチメイク」でしたが、実際には「”見る”時間があったら、その時間を”やる”方に振り分けてほしい」との声が有りました。全くもってその通りだと思います。

 会場や早押し機が複数あるイベントは他にはほとんどない、いわば「73タロー」でしか味わえない強みなのだから、そこに専念すべきだったと今となっては反省しています。


 もちろん、「今回のマッチメイクの量が多すぎた」「あまり興味がもてなかった」」から、「”見る”よりも”やる”を優先してほしい」という意見が多くなった……という要素は非常に強いと思います。もっと量が適度であれば、もっとうまく興味をひいていれば、”見る”ことの楽しさを伝えられたかもしれない。

 それについては次の項で触れますが、しかし、そもそも”見る”ことに重きを置いたマッチメイク選手権のコンセプトそのものが、今回に関してはマッチしていなかった側面は否定できないと思います。
 
 長くなりました。つづく。

-コンセプト自体-
(1) ××× そもそも、クイズを「やる」ことに特化したイベントであるにも関わらず、「見る」ことに強いられた……という、コンセプトそのものに対し不満を感じる方が多かった。
(2) ××× 自分の興味のある分野であれば許容できても、「内輪の勝負」「興味のない分野」はあまり見たくない……という不満を感じる方も多かった。


-時間・ボリューム-
(3) ××× 8対戦、1時間45分という当初予定自体が「多すぎる・長すぎる」との声が多かった。
(4) ××× 1セットあたりの時間が20分近くと長く、間延びした。


-対戦カード-
(5) ◎ 「SAKUGE」の実施により、ネット系プレーヤーの参加に大きく貢献した。
(6) ○ 久栗氏の提案により、「当日募集型」の対戦を実施できた。
(7) × 「当日募集型」において、選考基準が不明確、納得性が薄い、との批判があった。


-演出ー
(8) ◎ 「難問長文」は事前の問題配布により、かなりの盛り上がりを見せた。
(9) ○ 全般的にシンプルな演出により、緊迫感を演出できた。
(10) ××× シンプルに演出しようとする余り、「SAKUGE」「3名様」については、「よく理解できなかった」「説明不足。説明がほしかった」との声が多かった。
(11) ×× 事前のblog、パンフに、その対戦に対する説明を掲載した。が、興味がない人はそもそも目を通さなかった。


*「◎」「○」は「達成できた点」、「×」~「×××」は「発生してしまったトラブル」です。

 (あ) スタッフに対する説明の強化……「事前の説明会」「オペレーション文書の早期送付」(←a、c)
 (い) オペレーションの簡略化(←b)
 (う) チェック体制の強化(←d)
 (え) 兼任スタッフの応募を待つだけでなく、こちらから働きかける(←e、f)
 (お) 告知に、「どのように組み分けするか」を明示(←g)


 (あ)のスタッフに対する説明の強化について。
 (ちょうどabc前でもありますし)フリーバッティングの場を兼ねて、「問題チェックを兼ねた説明会」は実施すべきと考えます。全員は厳しいにしても、各部屋で事情がわかっているスタッフが最低2人はいるだろう、と。
 オペレーション文書は、イベント1ヶ月前には一次稿を送信します。
 すでに「73タロー」を私たちは一回経験しています。今度は「スタッフに対する説明不足」「イメージの共有不足」はあってはならないと考えています。


 (い)のオペレーションの簡略化の例としては、こんなことが挙げられます。


 ・得点集計については、一度ホワイトボード用名札(以下「白板名札」)を回収し、(ペーパークイズの採点のように)手動で並び替える。
 今回は「各部屋でスコアシートを書いてもらう」→「それを橙武者がExcelに入力」→「並び替え」→「発表」という手順であったが、このやり方を使えば「スコアシートを書く手間」「Excelに入力する手間」はともに省ける(スコアシート自体が不要となる)。また、今回のような「第2部のところを含めずに並び替える」などの致命的なミスを根絶することも可能。


 ・白板名札自体にそのまま正解数を書く。

 これにより、セット終了後、正解数などを転記する必要がなくなる。


 「専任スタッフがゼロ、兼任スタッフだけで運営できる」、これが最大の理想です。
 「スタッフはクイズができない、参加者はなかなかスタッフ側に回れない」のではなく、全員が参加者であり、望んだ人は全員スタッフ側に回れる」~そのことにより、クイズの楽しみ方を多様化させるとともに、よりクイズやクイズイベントという文化を維持可能なものとする~そんなスタイルこそが、私の考える「新しいパラダイム」の一つの形です。
 そのためにも、「専任スタッフを増やす」という方向に行くのではなく、「専任スタッフがゼロでもできるくらい、シンプルなオペレーションを徹底する」、そのために工夫していくことが重要と考えます。


 (う)のチェック体制の強化については、参加者にストレスなくクイズを楽しんでいただくためには重要なポイントです。

 ただし、「オペレーションの簡略化」と両立させる……というのが前提となります。
 そのためには、「兼任スタッフ」だけではなく、「参加者」のお力もお借りするのが賢明かと思います。たとえばこんな感じ。
 
 ・各セット終了後、参加者にミスがないか、念の為自分の白板名札を確認していただく。
 ・白板名札を回収する際、ポイントなどの合計が合っているかどうか、本人に確認していただく。
 ・並び替えた後、最低3名のスタッフで再チェックを行う。(これは専任スタッフを増やさなくても、兼任スタッフで可能)


 (え)の「スタッフへの働きかけ」については、「専任スタッフ」ではなく、「兼任スタッフ」を増やす方向で考えています。
 「スタッフの労力低下」や、後日掲載する「問題の質を一定以上にキープする」ためにも、兼任スタッフを増やしていく必要があります。
 そのためには、ただ待つだけではなく、やはりご協力を要請しなければならない。
 「人に何かを頼む」よりも、とかく「自分でなんでもやってしまおうとする」のが自分の悪い癖ですが、次回は参加者の満足度を高めるためにも、次回はさまざまな方にお願いすることに取り組もうと考えています。
 その際は、もしコンセプトに共感していただけるようならば力を貸していただけると助かります(近日中に募集を開始する予定です)。


 (お)の「組み分けの明示化」について。

 受付の簡略化、各部屋ごとの実力の均等化を考えると、今回同様「事前に部屋は決定しておく」方がベターと考えます。ただし今回の反省から、部屋分け基準については明示することとします。

(a) ××× xyzにも協力いただいているスタッフが多いこともあり、こちら側が(全く別個のイベントであるにも関わらず)「言わなくてもわかるだろう」と甘い認識をしていた。(←1、2、3)
(b) ××× 
そもそも、オペレーションが複雑だった。もっと簡略化できた。(←1、2、3)
(c) ××× スタッフにオペレーションを説明した文書を送信したのが3日前であり、直接説明する機会もなかった。特に、一番肝となるべき「(組み分けに影響する)得点集計」についても説明が不十分だった。(←1、2、3)

(d) ×× チェック体制(ダブルチェックなど)が十分でなかった。(←1、2)
(e) × 「スタッフ要請」の働きかけをほとんどしていなかった。(←9)
(f) × 兼任スタッフの人数がやや不足していた。(←2、7)
(g) × 告知に「どのように組み分けするのか」を入れていなかった(←4)
(h) ? 兼任スタッフの中には、スタッフ経験がない、もしくはほとんどない者もいた。
(i) ? 参加人数の増加に対し、専任スタッフが少なすぎた。

*優先順位が高いと思われる順。「?」は要因とはあまり考えられないもの。

*括弧内の数字は「1.レビュー」に対応。
 
 (a)の「甘い認識」については、「自分は”当然わかっているだろう”という内容が、相手に伝わっているとは限らない」、ということを痛感しました(まさしく「ジョハリの窓」です)。特に今回は今までに全くなかったコンセプトなだけに、この点については他のイベントに比べれば慎重に慎重を期すべきポイントでしたが、この点に対して認識が非常に甘かったのが、今回最大の反省点です。
 「甘い認識」が一番影を落としたのが、cの「事前の説明不足」です。「他の人に何かをお願いする」場合、相手に理解・作業していただく時間が必要な分、「自分だけでやれること」に比べると優先順位を高くしなければならないのは基本中の基本です。それをないがしろにしてしまったのも、「多分伝わっているだろう」という甘い認識に由来する点でした。


 (b)の「オペレーション」については、後々考えてみれば、もっともっと簡略化できました。簡略化できていればスタッフの労力も減るし、理解しなければならない内容も減るからミスも減るし、スタッフの人数もそれほど必要でなくなる。
 逆に、オペレーションをそのままにして人数を増やしても、あまり効果はありません。たとえば専任スタッフが何人いても、ムダの多いオペレーションではやはりミスが発生する可能性は低くならない(ミスしたときに対処できるスピードは高まるかもしれませんが)。そのことを考えると、(i)の「専任スタッフの少なさ」は、要因としては順位はかなり下だと考えます。
 (d)の「チェック不足」についても、後々考えてみれば、もともとの「仕組み」としてもっとミスを減らすやり方がありました。ともに後述します。
 
 (g)の「組み分けの説明不足」。今回、実は「参加者を実績(「イベントの決勝の常連」「学生限定イベントでペーパー通過レベル」など)で数段階にわけ、それぞれの段階内で第1・2部をシャッフルする形をとりました。なので、極端に強豪が集まったということはなかったかと思います(ただ、A・Bに分けるときにクジ運によっては片方のセットに強豪が集まる可能性があります。ここについては改めて考えてみたいと思います)。
 このこと自身は混乱を防ぐ意味でも問題はないと思いますが、事前に全く言っていなかった点はdavideさんがおっしゃる通りで反省材料の一つです。明確にうたっておいた方がベターであったかと思います。


 (h)の「スタッフの経験不足」。
 「今回のトラブル多発には、スタッフの経験不足があるのではないか」というご意見をいただきましたが、僕はそうは思いません。スタッフは本当によくやってくれたと思っていますし、「スタッフ経験がないor浅い人を巻き込む」というのは、今回の狙いの一つであったからです。
 トラブルが多発したのは、主催者である当方の責任です。「経験が浅いスタッフが多い」と「トラブルが減らす」は、トレードオフの問題に見えて実はそうではなく、両立は十分可能です。ただし、両立させるためには、事前説明の充実やオペレーションの簡略化、チェック体制の強化といったことに対し、誠意と説明と工夫を積み重ねることが必要となってきます。その点に対する努力についてはあまりに不十分であった(兼任スタッフが一生懸命仕事をやっていただいたにも関わらず……感謝とともに申し訳なく思います)、と自己批判しています。

-オペレーション-


(1) ××× 得点発表にミスが続出したり、再集計で余計な時間がかかったことが、参加者のモチベーションダウンを誘発した。
(2) ××× スコアシートに第二部終了時点の得点計を書くべきところ、「時間がなくて、スコアシートを書けない」「第2部のみのスコアを書く」スタッフが続出した。このことが、大幅な時間の無駄につながった。
(3) × 第一部終了後、名札を参加者に配布することを徹底しなかったため、昼休み中仕分け作業の必要が生じた。
(4) ○ 事前にくじ引きを行ったことで、受付などで無用の混乱は発生しなかった。
(5) × ただし、「どのような経緯で組分けが決まったのか」、透明性について疑念の声があった。


-スタッフ構成-

(6) ◎ 「兼任スタッフ」制を導入。参加機会を損なうことなしに、純参加者と同じ量、クイズを楽しめることができた。
(7) × ただし、兼任スタッフの疲労が目立った(参加者→スタッフを繰り返し、休憩時間がとれないため)
(8) ◎ 「兼任スタッフ」制の導入により、特に初心者の方をスタッフ・問題提供側に巻き込むことができた。
(9) × ただし、中堅・ベテラン層については、巻き込みが不足していた。


*「◎」「○」は「達成できた点」、「×」~「×××」は「発生してしまったトラブル」です。

 早いもので、「73タロー」から1週間が経過しました。

 多数の方から「73タロー」に対して、メール・コメント・トラックバックなどさまざまな形でご意見をいただきました。

 ありがとうございました!

 皆様からいただいたご意見も参考にしつつ、今回の「73タロー」について振り返りたいと思います。


 今回最大の悔いとしては、

 「参加していただいた皆様を、満足させる(楽しませる)ことができなかった」

 という点にあります。

 「参加しない方が良かった」「期待はずれだった」という声が、他のクイズイベントよりもずっと多く聞こえたのもまた事実です。また、フォローいただいた方にしても、「課題は多い」「ここを直せば……」というご意見が多かったです。「楽しかった!」ではなく、「楽しかった、けど……」という感想(KingTowerさんの表現をお借りすれば「奥歯に物の挟まったような」感想)が多かったのは、作り手としてとても申し訳なく思います。


 なぜ満足いただけなかったのかという点について、皆様からご意見をいただくのと並行して、ここ一週間ずっと考えてきました。

 これから何回かに分けて記していきますが、もしご意見をいただければありがたく存じます。


 満足度を大きく下げた要素としては、大きく分けて以下の4つと思っています。

 もちろん告知など他の要素もあるのですが、それについては別途とりあげます。

 1.マッチメイク選手権(コンセプト自体、量(1セットあたり、全体)、見せ方など)

 2.問題(質、ばらつき、ABセットの傾向の差、ジャンルなど)

 3.オペレーション(得点集計など)

 4.形式(解答機会の偏り、ポイント制など)


 それぞれに関し、「レビュー(see)」「トラブルの要因(think)」「Quizzes-2に向けての施策(plan)」といった形で振り返ってみます。

 (see-think-plan-doの考え方についてはこちら をご覧ください)

 さっそくではありますが、今回のご意見等を踏まえ、年内に第2回を実施したいと考えています。


 「シンプルな形式の早押しクイズを、複数会場で行い、一日のトータルの成績で結果を争う」というキーコンセプトについては、今回と変えるつもりはありません(つまり、「一会場、ステージ型」のイベントはやる予定はありません)。

 が、「7○3×」「ポイント制」「マッチメイク」などについては、あり方を再考し、より適した形に変えていきたいと考えています。


 (ここから1/12更新)
 次回開催については、現時点では3月26日(日)、大田区民センター(蒲田駅徒歩15分)を考えています。

 「1月にやったのにもう3月?」という声も聞こえてきそうですが、2~3月が割と暇なのに対し、4~5月が仕事の最大繁忙期なので、どのみち準備できるのは3月一杯だという状況ですので。

 次回に向け、ご意見・ご感想を募集しています。

 また、次回に向け問題も募集しています。フォーマット・募集要項については、近日中にオープンします。

 よろしくお願い致します。

 昨日、「73タロー」が終了いたしました。

 参加いただいた115名の方、ありがとうございました!


 結果に関しては、下記の通りとなりました。

 (ニシダアツシさん管理のクイズナビゲーションサイト「一心精進」にお送りしたものです。敬称略)

----------------------------------

 主催:quiz_too_fun
 開催日:2006/01/08
 開催地:国際オリンピック記念青少年総合センター
 参加人数:115人


 <部屋別7○3×・ポイント数ベスト10(7ピリオド実施)>

 優 勝(73タロー):鷹羽寛 28p(39○3×)
 準優勝(73ジロー):中野亨  24p(35○6×)
 3 位(73サブロー):石野将樹  23p(34○6×)
 4 位:遠藤聡 23p(33○6×)
 5 位:春日誠治  22p(35○7×)
 6 位:喜多.一興  21p(30○9×)
 7 位:隅田好史  20p(22○4×)
 8 位:片岡桂太郎  18p(32○10×)
 9 位:macrochaos  17p(31○12×)
 10 位:Slasher1999  15p(24○8×)


 最多正解数:鷹羽寛  39○3×
 最優秀正解率:鷹羽寛  .929(1位部屋内)


<グランドチャンピオン大会>
 (1位部屋のポイント上位6名と、2位部屋のポイント上位1名・野口聡が参加)


Winning Answer:「Franz Ferdinand(フランツ・フェルディナンド)」
 (新曲「Do You Want To」がウォークマンのCMに使われているイギリスの/ロックバンドで、その名前はサラエボ事件で暗殺されたオーストリア皇太子からつけられたのは何?)


 グランドチャンピオン:石野将樹
 
<マッチメイク選手権>

 ベストマッチメイク:「中学生・オブ・ザ・イヤー 」(マッチメイカー:神野芳治、勝者:元管理人(東大寺中))
 2位:「難問長文」(マッチメイカー:久栗、勝者:Slasher1999)

 1月7日(土)9時現在のエントリー名簿です。

 「メールを送ったにも関わらず、こちらに名前がない」という方、お手数ですがご一報願います。


 さて、がっさんのエントリーにより、いよいよ定員120名となりました。

 今回は、(キャンセル待ち含め)エントリーがない方の参加はお断りさせていただきます。「行ってもいいかな」という方は、本日23時までにエントリーをお願いします。その場合はキャンセル待ちとなります(おそらく、何人かは当日キャンセルが出ると思います)。


 「ひたすら7○3×を、各部屋に分かれてやる」という、今までにないコンセプト・スタイルのイベントだっただけに、これだけのエントリーが集まったのは正直なところ、「嬉しい誤算」です(当初予想は60名くらい、よくて80名くらいだと思ってました)。本当にありがとうございます!

 当日まであと半日、鋭意製作中です!乞うご期待!!


 1  福井FuGu式さん
 2  Hantenさん
 3  fusiagesanさん
 4  ミッキーさん
 5  赫洋兵さん
 6  アルベルト・トーマさん
 7  日ハム帽さん
 8  木下和彦さん
 9  バーソさん
 10 野田修平さん
 11 シャルトさん
 12 久栗さん
 13 さっと。さん
 14 ひらのさん
 15 リックさん
 16 クロスさん 
 17 Sallyさん
 18 刃さん
 19 UNOさん
 20 雨宿りさん
 21 仲松さん
 22 ポリフォンさん
 23 waさん
 24 椿さん
 25 番長さん
 26 かず介さん
 27 木村洋一さん

 28 Wingさん

 29 くげさん

 30 512さん

 31 SHINODAさん

 32 元管理人さん

 33 原田尚紀さん

 34 樺沢清美さん
 35 ロン!オブさん

 36 中野亨さん

 37 Miyaxさん

 38 JINGさん

 39 千里さん

 40 tksonicさん

 41 TSUNAさん

 42 ルックスさん

 43 三代目幹事長さん

 44 100円ライターさん

 45 きっどさん

 46 クラッチ・イーグルスさん
 47 あみさん
 48 松さん
 49 電動三輪車さん
 50 msynさん
 51 のっきゅんさん

 52 さんきちさん

 53 Izayoiさん

 54 のりさん

 55 つかじさん
 56 サトウさん
 57 でんきねずみさん
 58 センター長さん
 59 斉藤修啓さん

 60 M/Wさん
 61 fa1さん
 62 ちょ~とくさん

 63 鬼畜さん
 64 RYO-chinさん
 65 佐々木康彦さん
 66 しゅえさん
 67 (゜▽、゜)さん
 68 いしざかたくみさん
 69 モリリューさん

 70 emetchさん
 71 KATZさん
 72 ネクターさん
 73 ?(仮)さん
 74 りゅうりゅうさん
 75 Helenさん
 76 さかもっつぁ~んさん
 77 Slasher1999さん
 78 きのした@なぎさ さん
 79 川崎倫太郎さん

 80 kabadyさん

 81 よしだてつじさん
 82 (^▼^)さん
 83 N・Oさん
 84 Ryoさん
 85 木下良太さん
 86 S.Hさん

 87 とねぬまさん
 88 じゃすみいさん
 89 ゆーじさん

 90 チュ~さん

 91 マグネットさん

 92 黒兎さん

 93 モビー・ディックさん

 94 パルさん

 95 SIB.さん

 96 諸留慎一さん
 97 ジャ・モさん
 98 そうりさん
 99 イベさん
 100 どこすけさん

 101 ヒロシさん

 102 遠藤(仮)さん
 103 FURUさん

 104 スズリョーさん

 105 おおはしさん

 106 小倉紀雄さん
 107 ぱおさん
 108 エリヨン・ボグダニさん
 109 梅村@12期OBさん

 110 益田健一さん
 111 冬びいきさん
 112 チョイチャックさん 
 113 ペペ3世さん
 114 PEさん
 115 ゆめみさん

 116 獅子舞αさん
 117 髙山さん
 118 にしむらよしひろさん
 119 木原孝文さん

 120 がっさん