【 TRTA 】 東京リメディアルセラピーアカデミー代表ブログ
5/27まで開催されていたマティス展に、先週末に滑り込みセーフで観に行くことができました。
 

 

枠にはまらない自由さと楽しさを感じられる作品の数々、今回は展示作品数が160点にもおよび非常に見応えがありました。
 
↓いくつかの作品に撮影許可が出ていたので撮影してきました。
 
▼代表作一つ「花と果実」
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マティスは、法律を学び法律事務所に就職したが、仕事を退屈に感じており、気を紛らわすためにドローイングをしていました。そして虫垂炎になり入院した際に、母から絵具セットを贈られ、そこから絵を描くことに夢中になりました。絵具箱を手にした瞬間から「これが私の人生だ」と確信したそうです。
 

▼代表作の一つ「ブルー・ヌードⅣ」

 
マティスはパリの私立画塾で教育を受けた後、ギュスターヴ・モローの生徒としてエコール・デ・ボザール(国立美術学校)に入学し数年間にわたりアカデミックな教育を受けました。
 
学校では、偉大な色彩画家の巨匠たちの模写をしたり、街路で道ゆく人達をデッサンするなど、様々なワークを通じて学びを深め、その後、印象主義に触れたり、地中海の豊かな自然の影響を受けるなどを通じて、色彩の分野で絵画を探求するようになりました。
 

▼ステンドグラス「生命の木」のための習作

 
絵だけにとどまらず、彫刻、版画、線画など様々な分野で作品を制作しました。
 

▼「蜜蜂」

 

マティスの師であるモローは、※象徴主義を代表する芸術家であったが、教え子たちには「自分自身の個性を打ち出すこと」を勧めていたそうです。師の教えの通り、マティスは試行錯誤しながらアウトプットすることを繰り返して、変化しながら進化していました。


※象徴主義
19世紀後半にフランスとベルギーで起こった芸術運動で、文学から始まり音楽や美術へと広範に影響が及んだ。当時は、科学技術の飛躍的な進歩により人々の生活が変化し、物質主義や享楽的な生活がもてはやされる風潮がありましたが、それに反発し、人間の内面や神秘性などに目を向けて表現しようとそたのが象徴主義のアーティストたちです。

 

▼「星形のある背景の聖母子」

 
晩年の15年間、体が不自由になりましたが、彼はそれを「第二の人生」と呼び、手法を油彩から「切り紙絵」に替え、キャリアの中でも最も革新的な表現へと発展させていきました。「花と果実」(冒頭の写真)は切り紙絵の代表的な作品です。
 

▼カズラ(上祭服)

 
学ぶ等のインプットだけなく、試行錯誤しながらアウトプットすることを繰り返す。その過程で、自己と向き合いながら、時には葛藤したり迷ったりしながら、絶え間なく取り組んでいくことで、自分なりのスタイルが確立されていく。
 
マティスの生き様や作品は、人生やキャリアを進化させるために大切なことを教えてくれているようでした。
 

「アレクサンダーテクニーク」は、何年も前から存じ上げていたものの、なかなか学ぶチャンスがありませんでした。

 

そんな中、昨年、定期的に通っているピラティススタジオで偶然にもアレクサンダーテクニークを取り入れたピラティスクラスに参加する機会があり、そこからのご縁でセミナーやワークショップにも何度か参加させていただくようになりました。


※アレクサンダーテクニークとは
アレクサンダーテクニークは、オーストラリア出身の俳優フレデリック・マサイアス・アレクサンダー氏(1869~1955)が創始した身体の使い方を学んでいくボディーワークです。「動きと思考は連動している:心身統一体」という考え方を基盤としています。

 

 

●アレクサンダーの知恵 「ボディマッピング」

 

アレクサンダーテクニークの知恵のひとつである「ボディマッピング」とは、効率的でバランスの取れた動きができるように、ボディマップ(人間の脳にある体の地図)を意識的に修正し精密にする方法です。

 

 

人は体の構造デザイン(関節の形など)の通りに動けば、余計な力を使わなくて良く、無理なストレスが掛からないといわれています。

 

しかし、私たちは普段の動作で、思い込みや癖により、知らず知らずのうちに、不自然な(体に余計な力が入る)動作をしていることが多々あります。

例)「姿勢を良くしなきゃいけない」という思い込みで、過剰に背筋を伸ばす姿勢をしているなど

 

こういった無自覚に行っている動作に気付き、それを修正していく術を学ぶことで、姿勢や動作が変わっていきます。それに伴い思考も変わり、余裕/落ち着き/客観視/平等/公平/信頼などの気持ちが持てることで、様々なことを冷静に受け止められるようになります。

 


アレクサンダーテクニークでは、マッサージ手技を学ぶわけではありませんが、マッサージセラピストにとって無くてはならない大切なこと「身体や意識の使い方」が学べます。

 

セラピスト自身が身体や意識の使い方を改善/進化させることは、心身の健康につながり(セラピスト寿命を長くする)、またクライアントさんへ心地よく施術をワークさせるためのベースとなります。

 


実際にアレクサンダーテクニークを何度か学ばせていただいて、「これはセラピストに必要な知恵だ!」と思いました。

 

そんな背景から、通っているピラティススタジオさんに「セラピストのためのアレクサンダーテクニーク」を指導していただけないか問い合わせたところ、アレクサンダーテクニーク教師の山本あつこ先生をご紹介いただき、5月27日(月)に1day講座を実施いただく運びとなりました。

 

よかったら、ホームページリンクをご覧になってみてください(*^^*)

身体への意識が変わると施術が変わる『セラピストのためのアレクサンダーテクニーク』

 

 

約1年ぶりにゴールドコーストに行ってきました。

 

 

今回はTRTAの提携教育機関であるMSQで行われた「※オーストラリア研修:臨床実習&ファイナルアセスメント(最終技術評価)」に同行するためです。

 

※オーストラリア研修は豪州オイルマッサージ国家資格コースの最終過程です。マッサージスクールMSQ併設のスチューデントサロンで4日半の臨床実習、そして5日目にファイナルアセスメント(最終技術評価)を受けるという内容になっています。

 

 

COVID前までは、この研修を毎年3月に行っておりましたが、2020年~2023年までは日本における行動制限のため実施できませんでした。個別で渡航してMSQで研修を受ける受講生はこれまで何名かおりましたがスクールとしての(スタッフ同行での)開催が今回約4年ぶりになります(ちなみに昨年や今年2月にも個別渡航による参加者がおります。3月の開催タイミングで渡航ができない場合は、別の時期に個別で参加できるシステムになっています)。



 

MSQは約30年の歴史あるマッサージスクールのため、スチューデントサロンも近隣の住人の方によく知られており、長年利用されている顧客がたくさんいます。

 

マッサージを始めたばかりの学生から経験者の学生まで、様々な学生がいますが、スチューデントサロンのゲストはどんな受講生にも温かい激励とフィードバックを下さいます。良いところを褒めてくれ、また改善点も率直に指摘いただけるという貴重な機会です。

 

 

そしてファイナルアセスメント(最終技術評価)では、これまで学び練習してきたことを披露し、評価者(アセッサー)からフィードバックをもらいます。この過程は卒後に更なる研鑽をつみ活躍していくためのスタート地点ともいえます。

 

 

ファイナルアセスメントは合否のあるテストではありません。
マッサージセラピーは目の前のクライアントに対してセラピストの知識と技術と感性と強みを総動員して、ベストな施術をクリエイトするものですので、クライアントが満足するもの(禁忌以外)が正解です。

 

技術の組み立ても何にフォーカスするかでやり方が変わってきますので、何か一つの決まった絶対的な正解はありません。故に60分の短時間の技術だけをみて合否をジャッジすることはしません。


資格取得はゴールではなくスタート地点。マッサージセラピーには正解がないからこそ、日々勉強し続けて、多角的な視点と柔軟性をもってクライアントにベストパフォーマンスができるセラピストを目指して精進を続けていただきたいと思います。TRTAもセラピスト方々の技術向上や発展のお役に立てるよう精進していきます。