Blog615. やっと行けました⭐︎マティス展 | 【 TRTA 】 東京リメディアルセラピーアカデミー代表ブログ
5/27まで開催されていたマティス展に、先週末に滑り込みセーフで観に行くことができました。
 

 

枠にはまらない自由さと楽しさを感じられる作品の数々、今回は展示作品数が160点にもおよび非常に見応えがありました。
 
↓いくつかの作品に撮影許可が出ていたので撮影してきました。
 
▼代表作一つ「花と果実」
image


マティスは、法律を学び法律事務所に就職したが、仕事を退屈に感じており、気を紛らわすためにドローイングをしていました。そして虫垂炎になり入院した際に、母から絵具セットを贈られ、そこから絵を描くことに夢中になりました。絵具箱を手にした瞬間から「これが私の人生だ」と確信したそうです。
 

▼代表作の一つ「ブルー・ヌードⅣ」

 
マティスはパリの私立画塾で教育を受けた後、ギュスターヴ・モローの生徒としてエコール・デ・ボザール(国立美術学校)に入学し数年間にわたりアカデミックな教育を受けました。
 
学校では、偉大な色彩画家の巨匠たちの模写をしたり、街路で道ゆく人達をデッサンするなど、様々なワークを通じて学びを深め、その後、印象主義に触れたり、地中海の豊かな自然の影響を受けるなどを通じて、色彩の分野で絵画を探求するようになりました。
 

▼ステンドグラス「生命の木」のための習作

 
絵だけにとどまらず、彫刻、版画、線画など様々な分野で作品を制作しました。
 

▼「蜜蜂」

 

マティスの師であるモローは、※象徴主義を代表する芸術家であったが、教え子たちには「自分自身の個性を打ち出すこと」を勧めていたそうです。師の教えの通り、マティスは試行錯誤しながらアウトプットすることを繰り返して、変化しながら進化していました。


※象徴主義
19世紀後半にフランスとベルギーで起こった芸術運動で、文学から始まり音楽や美術へと広範に影響が及んだ。当時は、科学技術の飛躍的な進歩により人々の生活が変化し、物質主義や享楽的な生活がもてはやされる風潮がありましたが、それに反発し、人間の内面や神秘性などに目を向けて表現しようとそたのが象徴主義のアーティストたちです。

 

▼「星形のある背景の聖母子」

 
晩年の15年間、体が不自由になりましたが、彼はそれを「第二の人生」と呼び、手法を油彩から「切り紙絵」に替え、キャリアの中でも最も革新的な表現へと発展させていきました。「花と果実」(冒頭の写真)は切り紙絵の代表的な作品です。
 

▼カズラ(上祭服)

 
学ぶ等のインプットだけなく、試行錯誤しながらアウトプットすることを繰り返す。その過程で、自己と向き合いながら、時には葛藤したり迷ったりしながら、絶え間なく取り組んでいくことで、自分なりのスタイルが確立されていく。
 
マティスの生き様や作品は、人生やキャリアを進化させるために大切なことを教えてくれているようでした。